Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

ULI JON ROTH

ULI JON ROTH(Germany/独)

#1616 / SCORPIONS REVISITED / 2015

★★★★★

Uli Jon Roth scorpions revisited (320x320)

ファンからすれば賛否両論は当然で、でも個人的には大歓迎企画だ。ウリ在籍時の4枚および「TOKYO TAPES」に並々ならぬ思い入れがあっても楽しめました。往年の名曲の数々が次々と登場するのだから基本的に文句があろうはずもない。コンサートホールでの一発録りということで若干のチープ感はある。ウリのプレイも円熟味が増し、スカイギターゆえか、近年の嗜好ゆえか、概ね線が細い音になっておりマイルドな仕上がり。あの稀有な、図太くワイルドなストラトサウンドではもちろんない。そしてクラウス・マイネも、ルドルフ・シェンカーも、フランシス・ブッフホルツもここには居ない。ドラマーは気にならないが(笑) ベースはウリ・ファミリーのウレ・リトゲン。メインヴォーカルには、ある程度メロ変更の自由を与えられたらしく、ズッコケさせてくれる場面が多々ある。高音域もイケてるし基本的なポテンシャルはあるけれど…全盛期のクラウスに比肩するシンガーなど存在しないのだから可哀相。URIAH HEEPの現シンガーとイメージがダブっちゃうね。デビッド・バイロンやジョン・ロートンにはなれないのだ。仮に今回クラウスが歌ったとしても、40年前のようには歌えないわけで、あの奇跡はもう起こらないのだ。今後、JUDAS PRIESTがティム・リッパーを見つけたような奇跡が起きたら、是非じっくりとスタジオレコーディングをしてもらいたいとは思うけど。ゲストヴォーカルのサラ・ヴァンダールはいい。SAHARAのヴォーカルでウリの作品でも歌っているらしい。1曲しか歌ってないのが残念、何なら全部彼女でも良かった。それにしても、聴きながらヴォーカルが4人いるとは思ったけど、まさか一人が女性だったとはね。あとは元々ウリのヴォーカル曲は自身が歌っているけど、もう一人はギタリスト兼の人。これまたメインより伸びやかな声でイケてる気がするが、この人を含めてギターが3人。一発録りで原曲を再現するための布陣だね。ちなみにキーボーもいる。原曲と異なる部分が多々あるのは、この編成をふくめ、40年後の現在のウリの感性が、そのアレンジに現れているから。カッコいいと思える部分もあるよ。“Fly to the Rainbow”に変なイントロダクションが追加されている以外はね。あのイントロはマイケル・シェンカーのパートだから全面的に差し替えたわけだね。まあ気持ちは分かるけど。この面子で中野サンプラザに於いて「TOKYO TAPES」を再現。
この映像作品も素晴らしいです。何よりウリが楽しそうだ。短髪グラサンのドラマーも、超ロンゲのキーボーも、もちろんウレも、いいメンバーだね。ウリとツインギターを担当するデビッド・クロシンスキが左利きで、白のストラトを弾いてるじゃないか!? ジミヘン・スタイルですよね。ウリと並んで弾くとそれぞれのネックがV字になってかっこいい。腕前も確かですな。ギター・ヴォーカルのニクラス・ターマンは、やっぱ歌が上手い。高音のハーモニーもバッチリさ。でね、映像を見て一番見直したのはリード・シンガーのネイサン・ジェイムズ。パワフルで凄いわ。ちょいハスキーでスクリームも安定感がある。それからウリのスカイギターもCDよりも良かった。若者が3人にオジサンが2人におじいさん(笑)が2人って…1人は仙人か…なんだかホッとする。



#2115 / SKY OF AVALON / 1996

★★★★

Uli Jon Roth sky of avalon

アルバムタイトルからすると、ウリのプロジェクト名がSKY OF AVALON、ZEROコーポレーションの日本盤帯だとウリ名義(売るための手段)になっていますが、ジャケにULIの文字は見当たらず。という1枚です。アートワークは、らしいといえばらしいけれどベタすぎるね。日本に於いてギター仙人と呼ばれていることを教えてあげたなら、ジャケのセンターには、麒麟、鳳凰、龍のいずれかが選ばれていたに違いない。アルバムタイトルは「PRELUDE TO THE SYMPHONIC LEGENDS」で、要するに仙人が取り組んでいる交響曲「THE LEGENDS OF AVALON」の予告編(この後リリースされる三部作からの抜粋)というわけ。タイトル通り”前章”なので収録時間は短めです。ゲストシンガーはマイケル・フレクシグ(ZENO)とトミー・ハート(FAIR WARNING)という当然の人選。プッチーニのアレンジバージョンである1曲目からウリ丸出しで、仙人がスカイギターという杖を得たのはここからでした。高音域を出せるとなれば、クラシックの弦楽器を超えたくなるというもの。盟友シンガーの実力は折り紙付きだからそれを楽しむもよし。でもね、主役はウリです。ウリのギターを堪能すべし!と言いたいところですが、ELECTRIC SUNほど弾いてないのね。歌パート、ギターパートが休んでいる場面が多々あり、この尺でもちょっと飽きちゃうかも。よって、後に発表された本編はハッキリ言って長いので、よほどのファンでないと厳しいと思われます。今作くらいのヴォリュームが丁度いいのかも。



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