音楽の小部屋
今日の1枚 No.2466
MARSBÉLI KRÓNIKÁK / SOLARIS
1983年 / ハンガリー / 好き度4.5

古典ファンタジーSFをモチーフにしたデビュー作「火星年代記」です。冒頭のナレーション(ハンガリー語らしいですが火星人の言葉を想像してエフェクト処理したのは間違いなかろう)とコーラスは入っていますが、基本的にはオールインスト作品。ジャーマン・プログレ由来と推察されるコテコテのシンセサイザー(なんと4人のメンバーが担当)と、ハードロック・ギターが活躍する、荘厳な場面も多々あるシンフォニック・ロックです。NOVALISあたりに近い音楽性かと思われますが、こうしたバンドはジャーマンに於いて決して少なくない気がする。そこに東欧テイストを加え、ピアノ、フルート、リコーダーといったアコースティック楽器とハードな演奏の対比を強調しているのがこのグループらしいところでしょう。組曲の第三幕と思しき”Marsbéli Krónikák 4-6”は13分を超えるドラマチックな大作で間違いなくアルバムのハイライト、ここにあらゆる要素が集約されているように思います。続く6分半の4曲目は、疾走パートがいいアクセントになっている。ギターやフルートの美しいソロパートをフィーチャーした5曲目から、シンセサイザー主導の勇壮な高速チューン、これまたフルート主導の高速チューンを経て、エンディングの”Solaris”までの流れも素晴らしいです。特にバンド名を冠した最終曲は、5分足らずの尺の中にいくつもの展開が盛り込まれ、前出ハイライト曲にも引けを取らない力作であり、第2のハイライトとさせて頂きます。ボートラ2曲を収録した再発盤がお勧めです。このボートラも本編に劣らぬ出来栄えなのね。
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