Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

SCORPIONS

SCORPIONS(Germany/独)

#8 / FLY TO THE RAINBOW / 1974

★★★★★★★★

Scorpions fly to the rainbow (320x317)

マイケル・シェンカーがUFOに引き抜かれ、後にギター仙人と呼ばれるようになるギタリストが加入しました。当時の表記はウルリッヒ・ロート。この天才ギタリスト在籍時代のSCORPIONSが心の底から大好きなんですね。初めて聴いたのはヤングジョッキーで、アルバムをフルで聴いたのは高校に入ってからのこと。阿藤君に録ってもらったと思う。このアルバムのプロデュースはまだディーター・ダークスじゃありません。よって後の作品と比べると少々異色ではあるよね。楽曲そのものだけでなくリズム隊(ドラマーはユルゲン・ローゼンタール)の音などプログレ風味があるのが特色かな。フランシス・ブッフホルツのベースもこのアルバムではキレッキレだ。マイケル・シェンカーが3曲にかかわっているのも特別でしょう。タイトル曲のイントロのアコギはマイケルが弾いてたんじゃなかったっけ?このイントロを含め10分に迫る大作です。劇的なツインリード、終盤の鬼気迫るギターソロ!マイケル→ウリのリレーは貴重ですよね。とりあえず“Fly People Fly”を聴いてみてくださいな。これを泣きのギターと言うんだよ。泣きまくってるぜ!ちなみにクラウス・マイネ(当時はマイン)は1番好きなハードロックシンガーです。小っちゃいドイツ人なんだけどね、パワフルだし声の掠れ加減が絶妙だし艶がある。三拍子も四拍子も揃っちゃってるもの。2010リマスターBlu-spec CD買いました。これで通算3枚目。オープニングの“Speedy’s Coming”からトリの“Fly to the Rainbow”まで全部いい!“This Is My Song”は高校でも大学でもコピーしたね。ベースがフレットレスっぽくてかっこいいんだよ。数少ない歌える音域の曲だし(笑) メンバーは、不動のクラウス&ルドルフ。そして前述のウリ。ベースもウリの推薦でフランシス・ブッフホルツ(ウリの極太アームバーを作ってあげたのは彼らしい)に。さらにドラムもウリの推薦でユルゲン・ローゼンタールに。どうやら元のバンド仲間らしいっす。つまりこの2ndアルバムのプログレフレイバーはウリ組によるものだったんだね。ゲストにAchim Kirschnig(key)。邦題「電撃の蠍団」。



#39 / IN TRANCE / 1975

★★★★★★★★

Scorpions in trance (320x320)

とにかくこの頃のスコーピオンズが好きで好きでたまらない。高1で初めてフルアルバムを聴いて以来、今日に至るまで何度聴いても飽きないんだね。クラウス・マイネもウリ・ロートも若さ漲る全盛期だもの。翳りのあるヨーロピアンHRという感触が独特で堪らんです。コレがウリ節ということなんでしょうね。当時、同じようなバンドがいそうでいなかった。このオリジナリティ、ウリ参加のアルバムにハズレ無し!高1の時クラスメートのA君に録ってもらったんだよ。もちろんカセットテープ(TDK)でした。それまではヤングジョッキーでオンエアされた曲くらいしか知らなかったと思う。デビューアルバムの曲(ウリ加入前、マイケル・シェンカー時代)だったかもしれない。師匠から候補曲として数曲聴かされたこともあったかな。高2でコピーしたのは”Another Piece of Meat”だったから、ウリ参加アルバムじゃないんだけどね。今回はウリ参加2作目の3rdアルバム「IN TRANCE」です。オープニングの“Dark Lady”でガッチリ心を鷲掴み。冒頭のおどろおどろしいギターの音色を聴くだけで色んなことを思い出すくらい刷り込まれている。マイネの強力なサポートがあるとはいえ、1曲目からウリのリード・ヴォーカルってのも凄い。続くタイトル曲はこの時期を代表する秀逸バラード。劇的なツインリードが炸裂する“人生は川の如し”は、マイケル・シェンカーがドタキャンした中野サンプラザを思い出させてくれる(笑) そして“Top of the Bill”のあの叫び!エフェクトと相俟ってド迫力、咆哮と呼ぶにふさわしいマイネのパフォーマンス。なんとも強靭な声帯の持ち主でしたね。続く“生と死”も、文句なく素晴らしい。レコード盤を裏返すと、ノリノリの“Robot Man”が第2幕の開演を告げる。続く“日暮れ時の風”も美しい。“Sun in My Hand”はいかにもジミヘンチルドレンのウリらしい定番のノリが病みつきになる曲。コンパクトにまとまった“炎を求めて”はコピーしたね。そしてアルバムの締めくくりは、ウリの多彩さが伺えるインスト“Night Lights”。常夜灯?想像力を掻き立てられます。メンバーはクラウス・マイン(マイネ)、ウルリッヒ(ウリ)・ロート、ルドルフ・シェンカー、フランシス・ブッフホルツ。前作同様ゲストkeyにAchim Kirschening。ドラマーはルディ・レナーズにスイッチ。そして記念すべき発禁ジャケ第1号アルバムとなりました(笑) でもコレはいいジャケだよ!こっちまで「うっとり」しちゃうね。伝説のストラト(極太アーム)も写ってるし。邦題は「復讐の蠍団」。2010リマスターBlu-spec CDをゲットしました。今後も買い換えていくのかな。



#42 / VIRGIN KILLER / 1976

★★★★★★★★

Scorpions virgin killer (320x320)

高校時代に強烈な影響を受けた3バンドをもう1ターン(笑) 好みは人それぞれではありますが、同年代のファンに限って、スコーピオンズはウリ時代がピーク(下の世代であればMTV時代だったりする)と認識されているでしょう。この頃のウリのギターはなぜこれほどまでに感動的なのかね。ストラトキャスター(シングルコイル)なのに音が図太い。エフェクターどうこうの話ではない気がする。ジミヘンのヴァージョンアップといっても過言ではありますまい。このアルバムでのクラウス・マイネがこれまた凄まじい。そりゃポリープもできるよってくらいに。聴いてるだけで喉がイガイガしてくるもの。“Catch your train”なんかもう第一声から背筋がゾクっときます。初めて聴いた時は衝撃的だったなあ。よって当時一番のお気に入りはこの曲だったね。バンドでコピーしたかったけどキーが高すぎてハナから諦めてたよ。というわけで今回は4thアルバム「狂熱の蠍団」をご紹介。オープニングの“Pictured Life/幻の肖像”で掴みはOK、トリはしっとりと“Yellow Raven”で締めくくるという構成は前作を踏襲してます。そして今回のウリ節全開曲はラス前の“Polar Nights/暗黒の極限”。やっぱこういう曲は下手だろうが何だろうがウリ自身が歌って正解だね。バラードの“In Your Park”は3曲目に配置。前作の“Dark Lady”的なタイトル曲でA面を締めくくり、第2幕のオープニングは前作の“Robot Man”に相当する“Hell Cat”です。ウリが歌ってる時点でちょっと違うけどね。空耳アワー「小さい、小さい、小さいから前隠し♪」でもお馴染みかな。“Crying Days”の翳りのあるテイストは、ヨーロピアンロックの面目躍如でしょうか。メンバーは3rdと同じでゲストkeyも変わらず。そして今回もジャケは思いきり(笑)発禁です。タイトルと相俟ってさすがにコレは…インパクトは発禁ジャケの常連であるスコーピオンズのカタログ中でも随一ですが、誰がどうみてもダメだよね。ただモデルの少女は後年、いい想い出とおっしゃっていたらしい。今作も2010リマスターBlu-spec CD買いました。通算3枚目。当然ですが今回購入のリマスター盤は、例の当たり障りのない差し替えジャケ(オリジナルLPの裏ジャケ)でした。



#85 / TAKEN BY FORCE / 1977

★★★★★★★★

Scorpions taken by force (320x315)

この5thもウリがプレイする最後のアルバムゆえ聴かないわけにはいかないでしょう。スコーピオンズに限らず、当時はカセットテープに録音すると繰り返し何度も聴いたもんだ。だからアルバム丸ごと、どの曲もよーく覚えている。半音下げチューニングとヴォーカルのキーのせいでコピーしたのは数曲だったけどやっぱりウリが居るスコーピオンズが一番のお気に入りなんですね。これはもう生涯覆ることはないのです。2010リマスターBlu-spec CDもちろん買いました。このアルバムも通算3枚目。この調子だと…ウリ参加の4枚はもう1度くらい買い直すことになるかもね。オープニングの“Steamrock Fever”は少し弱いような気がするもののご安心を。続く“空を燃やせ”で1曲目の弱さなど吹き飛んでしまうのです。”自由への叫び”や“炎のロックスター”もスリリングでいい。そしてB面1発目の“カロンの渡し守“ですね。これは文句なしの名曲ですね。ウリのギターもキレッキレなのです。”暴虐のハードロッカー”を挟んで、8分近い大作”愛のために生きて“でダメ押し。この曲はフランス語やらドイツ語やらで愛のことば(歌詞の一部?)を語ってるんだけど、2001reissue盤で日本語が明瞭になりました。(ついでに「TOKYO TAPES」のみでお馴染みだった”Suspender Love“のスタジオバージョンがボートラ収録。曲そのものはどうってことない)当時は必死に解読を試みた同士たちよ「僕は全てをみんなに与え、君の心の歌になるために、音の精から生まれた。目を閉じてごらん。そしたら僕は君の心に入り、春のように君を目覚めさせてみよう。だって僕は、君の心に触れるために生まれてきたのだから。」と語っている。この朴訥とした語り口の女性は誰?森田童子を思い出してしまうのは私だけでしょうか。Wikiによれば…友人もしくはファンとのこと。JunkoさんとMutsumiさんらしい(笑) あとはスリナムの人と、ルーマニアの人と、アメリカの人とタヒチの人だってさ。調べてみるもんだな。今回ドラマーが満を持して登場の八萬ラレベルにスイッチしました。ちなみにゲストkeyは不参加。ウリは脱退してELECTRIC SUNを結成。定番ネタになりつつあるジャケは“お墓で銃撃戦”なので今回も発禁。祝3枚連続発禁。めでたく発KING襲名だね。邦題「暴虐の蠍団」。



#110 / LOVE DRIVE / 1979

★★★★★★★

Scorpions Love drive (320x320)

高校時代、バンドのメンバーでSCORPIONのライブに行こうってことになりました。師匠は前年にウリのSCORPIONSを見ていたんだね。その来日公演後にウリが脱退したから師匠はラッキーだった。ところが今回はウリの代役でマイケルが来日する!神が蠍団に戻るはずだったのさ。それはそれで貴重な公演になるはずだった。しかし会場へ着いてみると…神来日キャンセルの張り紙が。さすがにどよめいていたよね。「え~」「何だよ~」「ふざけんなよ~」結局、当時無名のマシアス・ジャブスを見るハメになったわけさ。ヤプスも上手いんだろうけど、仙人や神のようなオーラは纏ってないわけで、唯一の救いはマイネの熱唱というなんとも歯痒いライブだったのです。で、この6thアルバムも神が関与しており、ウリが抜けた直後のアルバムだったからよく聴きました。オープニングはミッドテンポの“日曜の愛劇”。続いてコピーした“Another Piece of Meat”に美しくも哀しい“果てなきロード”にインストの“Coast to Coast”でA面終了。B面のトップはお約束の短くてノリノリの曲“Can’t Get Enough”だ。次は変化球の“瞑想のレゲエ”。そしてタイトルチューンと6分半の力作“免罪の日”で畳み掛けると。マイネの声もここまでは全開バリバリだったな~。ポリープは着々と育っていたんだね。仙人と神がゲスト出演したヴァッケンのライブDVDを見ました。マイネと神は往年の輝きに翳りあり(年相応と言うべきか)なのに比べ、ウリのオーラたるや…さすがだ!一人だけ違うステージに立っているかのように錯覚してしまうほど。お待たせみんな!今回のジャケも発禁です(笑) でもね、コレはヒプノシスのストーム・トーガソン作なんだよ。だれが作ってもダメなものはダメなのね。



#130 / TOKYO TAPES / 1978

★★★★★★★

Scorpions tokyo tapes (320x320)

ライブの名盤です。洒落たタイトルが示す通り、日本公演の実況録音盤となっております。収録は1978年4月の中野サンプラザ。師匠が見に行ったのはコレじゃなかろうか。別日だったかな?来日後にウリは脱退しちゃって翌年はヤプスだったから…行きたかった!文句なしのパフォーマンスですよ。音もいい。2枚組のヴォリュームにも大満足なのです。そういえば、最初のCDは曲を削って1枚でさ、その後2枚組フォーマットが出て買い直すハメになったんだよね。オープニングはライブでしか聴いたことがない“All Night Long”。マイネの歌唱がいい意味で暴走してます。続くのは真のオープニングの如き“幻の肖像”です。“暗黒の極限”はウリの真骨頂なのです。この曲に関してはライブバージョンの方が好きだったりする。“空を燃やせ”や“Fly to the Rainbow”で第1幕の終了。後半戦も“Speedy’s Coming”やら“Top of the Bill”やら“Dark Lady”やら名曲のオンパレード。ロックンロールメドレーと“荒城の月”も盛り上がるね。締めくくりの“Robot Man”でパーティーは終わります。薔薇の花ジャケは日本盤のみ。美しい。逆に、ナイスなタイトルを台無しにする邦題は「蠍団爆発」でした。言いたいことはわかるけど…



#184 / BLACK OUT / 1982

★★★★★

Scorpions blackout (320x320)

ウリ脱退後第1弾“LOVE DRIVE”はマイケル参戦で何とか踏みとどまりました。ウリ時代の翳りは無くなっても曲は良かったよね。それに続く“ANIMAL MAGNETISM”も雰囲気は結構好きだったりする。で次に出たのがコレってわけさ。世間ではルドルフのカミソリリフ炸裂盤などと言われてますね。ここでマイネの喉の手術があり…次作で現在の路線が完成するという流れですね。80年代初頭のメタルブームに乗っちゃったというか、まあマイネの喉に合わせた曲づくりというか、結果的には正しい選択をしましたね。“Wind of Change”で平和の象徴ですよ。というわけで今回は過渡期の1枚と言える8thアルバムです。マイネの手術でデモの段階ではドン・ドッケンが歌ったらしいよ。アルバムでは手術後とは思えない熱唱もある(タイトルチューンと“Now!”と“Dynamite”)けどね。次のアルバムからは完全に封印されてしまいました。“官能の夜/No One Like You”や空耳でお馴染みの“You Give Me All I Need”がこれからの路線の予告編になってます。個人的には蠍団の熱が冷めるきっかけとも言えるんだけどね。“Dynamite”はコピーしたよね。邦題「蠍魔宮」。



#274 / LONESOME CROW / 1972

★★★★★

Scorpions lonesome crow 2 (320x320)

記念すべきデビューアルバム「恐怖の蠍団」です。ドイツにはクラウトロックという歴史があって多少なりともその流れを汲んだ音楽を演っています。ジャーマンプログレの源流ともいえるみたいだけど要するにあのサイケな電子音楽のことでしょう。 確かにこの1stはウリ加入後のヨーロピアンフレイバー溢れる哀愁ハードロックとは全くの別物。逆に貴重といえるかもね。何はともあれ、なんとギターはUFOに引き抜かれる前の16歳の“神”なのです。シェンカー兄弟揃い踏み。てことは…名曲“Rock Bottom”を含む「現象」は18歳の時の作品ということになる!驚愕の事実だな。そりゃあ天才とか神とか言われるよね。マイケルは高校行ってないのか?マイナーで独特な雰囲気が漂うアルバムですがよく聴きました。初めて聴いたSCORPIONSの曲はここに収録の“It All Depends”だったと記憶しております。邦題の付け方がBLACK SABBATH状態だね。担当者が同じ?”安息を求めて”とか”悪魔の血が騒ぐ時”とか。YouTubeで“I’m Goin’ Mad/狂熱の蠍団”が見れるので是非ご覧あれ。髭達磨状態のマイネが絶叫してるよ。



#319 / ANIMAL MAGNETISM / 1980

★★★★★

Scorpions Animal Magnetism (320x320)

スコーピオンズに求める好きな要素がかろうじて残る7thアルバムです。「LOVE DRIVE」がギリだとしたらコレはギリギリ(笑) 解散を決めたラストアルバムが「昔に戻った」と好評のようですが…何をどうしたってウリ時代には戻れないわけですよ。クラウス・マイネの声も然り。喉は生もの。ヴォーカリストの宿命ですね。お気に入りは“Make It Real”と“Lady Starlight”(クラシック楽器を導入)と“The Zoo”あたりですね。今作よりリードギターは全面的にヤプスなり、その後長きにわたって重責を務めることになります。間もなくメロディックパワーバラード路線になるからね、リードギタリストにマイケルやウリのような個性は必要無いのです。ジャケは前作に引き続きヒプノシスなんですが… Q:今回のジャケはどこがマズいのでしょう? A:男性の腰の位置に女性の顔があるから。警戒されすぎじゃないかスコーピオンズ!邦題は「電獣」となりました。「ANIMAL MAGNETISM」の直訳は「動物的魅力」ということかな?




#632 / LOVE AT FIRST STING / 1984

★★★★★

Scorpions love at first sting (320x320)

現在のビッグなスコーピオンズの方向性が完成した9thアルバム「禁断の刺青」です。ずいぶん行儀よくなっちゃったね。針を抜かれた蠍だね。売れ線狙って大成功だったね…などと厭味ったらしいことをぐだぐだ言ってはいますが…結局のところよく聴いたかも(笑) 何たって1番好きなヴォーカリストだからね。全盛期の喉は失えどもベーシックな声が良くて歌唱も申し分なしとくれば何をやってもOKってコトなんだろうな。羨ましい話さ。我々よりもちょい下の世代だと、これこそがスコーピオンズって人もたくさんいるでしょうね。確かに曲の完成度(ソフトなハードロック?として)は高いです。キャッチーな歌メロ(実はそこがイヤ。サビメロのリフレインとかコーラスとか…ウリもコレが嫌で脱退したんだと思う)も充実してます。そして今回のジャケも…懲りないね~(笑) 遂に解散しちゃうのか~。マイネとルドルフは1948年生まれだからすでに還暦を過ぎてるもんね。レコーディングだけならイケるんじゃないの?寂しいね。※解散表明は撤回されました



#846 / SAVAGE AMUSEMENT / 1988

★★★★

Scorpions savage amusement (320x320)

前作『LOVE AT FIRST STING』の勢いを受け継ぐ10thスタジオアルバムです。アメリカでは全カタログ中で一番売れたらしいけどね…それと反比例するようにこの辺りからいよいよ記憶が曖昧になってるね。先日CDを持っていないことに気付いて安い中古盤を買ったばかり。いや、聴いたことがないわけじゃないよ。貸しレコード屋で借りたかタジに録ってもらったかは忘れたけど探せば今でもカセットテープがあるはず。昔からのファンにとってはやっぱりクラウスの手術が転機なわけで…前作でちょっと違うなと思った。良く言えばキャッチーなんだけどサビメロが曲のタイトル連呼パターン…これがどうにも安易に思えて好きになれない。とは言うもののクラウスの声が聞こえるだけでわくわくしちゃうんだね。手術したって凡百のヴォーカリストに比べたら遥かに素晴らしい声が出てるもの。『VIRGIN KILLER』当時のような神憑り的熱唱は伝説として語り継がれればそれでいい。誰だって歳を重ねれば衰えるさ。コレはコレで納得しようじゃないか。



#1008 / WORLD WIDE LIVE / 1985

★★★★

Scorpions world wide live (320x318)

「TOKYO TAPES」に次ぐ2ndライブアルバムで前作とのカブりはありません。収録曲は6th~9thからのベストチョイスです。「LOVE DRIVE」から5曲、「電獣」から2曲、「蠍魔宮」から4曲、「禁断の刺青」から5曲、その他という構成。特に「LOVE DRIVE」からの選曲がうれしい。ですが、実はそれほど思い入れはないのです。確かカセットテープはあったけどね。マシアス・ジャブス(笑)だし…何よりクラウスが熱唱できなくなってるから。喉に負担がかからないようしてる。“Another Piece of Meat”のフェイクはモンスターズ・オブ・ロックで聴きなれたヴァージョンだから個人的には問題なし。それどころか高校時代にコピーしたのはこのヴァージョンでした。しかし、同じくコピーした“Dynamite”と“Can’t Get Enough”はどうだろう?キーを下げてるよね。コレはダメでしょう。違和感しか感じません。ちなみみに、現在も同じようなパフォーマンスであることはヴァッケンのライブDVDで認しました。今思えば「TOKYO TAPES」は凄かったからね。ハリがありすぎてビブラートが暴走してたもの(笑) だったらインスト(Coast to Coast)で休めばいいと思うけどギターで参加してたし。あっ、歌ってないから喉は休んでるのか!あれはSUPER ROCKの映像だったかな。それにしても…DEEP PURPLEJUDAS PRIESTは言うに及ばず、昔の日本公演の実況録音盤は出来がいい。貴重な音源ですな~。



#1179 / CRAZY WORLD / 1990

★★★★

Scorpions crazy world (320x320)

この11thアルバムは旧体制のスコーピオンズ最後のアルバムということになります。ウリと同時に加入したフランシス・ブッフホルツ(B)が脱退しちゃうんだね。と同時にバンド史上いちばん売れたアルバムでもあり見事に有終の美を飾ってめでたしめでたし…とはならない(笑) 解散宣言…撤回表明…結局まだまだ現役ですな(笑) 最後の最後でプロデューサーがディーター・ダークスじゃないってのもまた微妙な話だね。このアルバムは、とにかく“Wind of Change”であり、HRバンドとしては異例のロシア親善大使拝命という事に尽きます。ベルリンの壁が崩壊した年に参加したライブがきっかけだったみたいね。この時期のスコーピオンズに過度の期待はしてないから、それなりに高品質なアルバムと言っておきましょう。中でも「BLACK OUT」当時にまで記憶を遡らせてくれる要素が垣間見える“Don’t Believe Her”と#8“Hit Between the Eyes”と“Send Me an Angel”が個人的には良かった。ラストの曲でもマイネの掠れ声は“愛のために生きて”みたいで懐かしい感じがした。全力で歌えなくても声がいいし上手いし、スタジオ録音なら完璧だね。ちなみに今回は当たり障りのないジャケですが、スコーピオンズだけに卑猥に見えてしまう病…



#1556 / BEST SELECTION / 1994

★★★★

Scorpions best selection (320x320)

我が青春のスコーピオンズのカタログはほぼ揃っているのでベスト盤は基本ノーマーク。でもね、いいの見つけちゃったよ。ウルリッヒ・ロート時代のベスト盤があるじゃないすか!? “荒城の月”がトリだから日本の企画盤でしょう。全16曲です。ウリ時代の2nd~4thおよび「TOKYO TAPES」からバランスよくチョイスされております。発売当時としては貴重だったと思われる“サスペンダー・ラブ”のスタジオ・テイクも収録。ファンからしてみれば不満もあるわけですが、それを言ってたらキリがないってのは毎度のこと。気に入らないなら自分で編集しなさい、これで決着ね。他人が選んで並べたベストもまた一興と楽しめる人だけが手を伸ばせばよろしい。詳しく調べたわけじゃございませんがね、ウリ時代に限定したベストってありそうでないと思うんだけど。普通に考えれば、売れてからの曲を混ぜたくなるもんね。ある意味マニアックとも言えそうですが、私も含め「ウリ時代がピーク」と認識しているファンは結構多いはず。喉を傷める以前のクラウスの熱唱。ウリのプレイもHR的にはここがピーク。新旧どちらのファンにもお勧めです。



#2008 / FACE THE HEAT / 1993

★★★★

Scorpions face the heat

前作収録の”Wind of Change”がヒットして大金が動く…すると印税云々でフランシス・ブッフホルツがクビになってしまうのでした。ブルース・フェアバーンがプロデュースしたこの12thアルバムのベーシストはラルフ・リーカーマン。96年にはハーマン・ラレベルも脱退。どうしたSCORPIONS!ちなみに現在はよく知らないベーシストとミッキー・ディー(MOTORHEAD)がリズム隊ですがね、現状の音楽性であれば誰でもいいって気がする。さて今作は、オープニングの”Alien Nation”はまずまずとして、他はまあ可もなく不可もない出来。ヤプスもね~、加入以来ずっと変わらないプレイというか、ギターはルドルフだけでも成立するんじゃないかと思ってしまうくらい存在感が薄い。こうなるとクラウス・マイネの美声を堪能するしかないわけで、やはりスタジオ作品においてはかなりのレベルまで声を出しているということが確認できて喜ばしい。スクリームをはじめ、そんなに張り切って大丈夫かと思う場面が多々あるのは往年のファンからするとうれしい限りだ。バラード系の掠れ声はあいかわらず絶品です。エンディングの”Daddy’s Girl”がまさにソレであり、ソフトな掠れ発声と一人ハモリ(もちろん多重録音だよ)を楽しむことができます。



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