Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

JEFF BECK

JEFF BECK(UK/英)

#49 / BLOW BY BLOW / 1975

★★★★★

Jeff Beck blow by blow (320x320)

孤高のドラマーがCOZY POWELLなら孤高のギタリストはこの人。顔も似てる気がしますが(笑) エリック・クラプトン、ジミー・ペイジのYARDBIRDS組と合わせて、3大ロックギタリストとして認知されえいるレジェンドです。長きに亘って、三者三様のフィールドで活躍するわけですが、今回はジェフ・ベック。とりあえずイチオシは…スティーヴィー・ワンダーが書いた名曲“Cause We’ve Ended as Lovers/哀しみの恋人達”収録の「ギター殺人者の凱旋」にしてみました。ギターキッズなら誰でも知っている超有名曲ですね。コピー心を掻き立てられる感動編にしてジェフの代表曲ゆえ、ギターを志す方々にはぜひ聴いていただきたい。ちなみに”Thelonius”もワンダー作でレコーディングにも参加。そしてジェフ・ベック・グループのマックス・ミドルトン(Key)が全面参加。今作に至る経緯をざっくり振り返ると…ヤードバーズからジェフ・ベック・グループを経て、ベック・ボガート&アピスが自然消滅したのは74年のこと、満を持してのソロ名義第1弾作品がこの「ギター殺人者の凱旋」ということになります。今作の方向性は、マハヴィシュヌ・オーケストラ(この繋がりからプロデュースはジョージ・マーティン)のジャズ・ロック的な音楽にハマったゆえらしいですが、そこまで変則的ではないフュージョン路線だから聴きやすい。大衆的なインスト作品として纏まっているね。BEATLESの“She’s a Woman”をカバー(これもジョージ・マーティンの助言と思われる)してるし。師匠が好きだった”Scatterbrain”も懐かしい。さて、ジェフのプレイスタイルを語るうえで「指弾き」に言及しないわけにはいかないでしょう。孤高たる所以ですかね、文句なしにカッコいいです。となれば映像作品もマスト。あとは、その名を冠したギターPU「ダンカンJB」が、現在に至るまで人気モデルとして使われ続けていることかな。レジェンドの訃報を聞いてから8か月、安心してください、語り継がれてますよ。



#237 / WIRED / 1976

★★★★★

Jeff Beck wired (320x320)

「BLOW BY BLOW」をリリースした年に、スタンリー・クラークのアルバムに参加したことにより、ジャズロックやフュージョンロックへの衝動を抑えることができなくなったジェフ、同年にはレコーディングに取り掛かり、翌年には今作がリリースされました。ソロデビューから2作続けてのオールインスト・アルバム。プロデュースは前作に引き続きMAHAVISHNU ORCHESTRAを手掛けた人。さらに今回の目玉として、前作のマックス・ミドルトンに加え、何とマハヴィシュヌ・オーケストラからヤン・ハマーが参加しております。ドラマーはナラダ・マイケル・ウォルデン。その影響でしょうね、ロック度3割増しといった感じで、今回も聴きやすい作品になりました。ミドルトンの“Led Boots”と、ハマーの“Blue Wind/蒼き風”が特に想い出深いですね。”哀しみの恋人たち”とはまた別のベック節炸裂チューンだと思われる、文句なしに大好きな曲。特に後者は、お馴染みヤングジョッキー「ハードロック・ベスト20」企画に於いて、16位にランクインした際にオンエアされたので、当時を思い起こすことができる大切な曲。このエアチェックテープは全曲思い出深い作品ばかりですよ。タイミングよく、たまたまランクインしたバンド(ANGEL、STRAPPS、SEX PISTOLSあたり)もひっくるめて、すべてが中3の想い出です。テープが擦り切れるほど聴いたから、擦り切れた分だけ頭に擦り込まれたわけだ。ちなみに、作曲者としてジェフのクレジットはないのね。”Goodbye Pork Pie Hat”はカバー曲。あとはウォルデン作が4曲、ベーシスト作が1曲の全8曲ということになっています。3大ギタリストの1人の伝説はコレだけで語り尽くせるものではありませんが、個人的にはソロ転向後の2枚こそがジェフ・ベックのピークだと認識しております。



#993 / TRUTH / 1968

★★★

Jeff Beck truth (320x320)

個人名義だけど第1期JEFF BECK GROUPの1stアルバムってことでいいらしい。他のメンバーはロッド・スチュワート(Vo)とロン・ウッド(B)とエインズレイ・ダンバー(Ds)…のはずだったけどドラマーは交替。基本はジェフの歪んだ音とロッドの歪んだ声(さすがに若いから、後の彼からイメージするシワガレ感は少ないもののやはり上手い!むしろこっちの方が「ロッド様」臭が希薄なぶん個人的には好きかも)のバトルですね。ジミー・ペイジはコレをヒントにLED ZEPPELINの方向性を決めたらしいので、曲の出来はともかく歴史的価値から注目されるアルバムですかね。“Beck’s Bolero”はYARDBIRDSの盟友ジミー・ペイジの作品。ボレロといえばボレロかな。66年にレコーディングされたシングル曲なので参加メンバーが違うんだけどね、ドラマーはTHE WHOのキース・ムーンでベースはジョン・ポール・ジョーンズという顔ぶれ。もちろんジミー・ペイジも参加。つまり2人はまだLED ZEPPELIN結成前なのさ。トラッドの定番“Greensleeves”が良いアクセントになってます。



#1138 / BECK-OLA / 1969

★★★★

Jeff Beck beck-ola (320x315)

ロッド・スチュワートとの出会いは“セイリング”や“トゥナイツ・ザ・ナイト”や“ホット・レッグス”や“アイム・セクシー”等ソロ転向以降のヒット曲に因ってでした。その辺りがリアルタイムだったからね、ロッドが元JEFF BECK GROUPやFACESなんてことは全く知らずに聴いてた。最初からポップフィールドの人だと思ってたし、そもそもあの髪型をはじめとする風貌が好きじゃなかったよね。さてジェフ・ベックとの2枚目ですが、1枚目より確実にハードロックの原型に近づいてます。“監獄ロック”をカバー。今回はニッキー・ホプキンスのピアノ曲がいいアクセントです。そのニッキーは程なく脱退、それを受けてベックはウッドストック出演も辞退したらしいね。ところが当のニッキーはJEFFERSON AIRPLANEのkeyとしてウッドストックにちゃっかり出てる(笑) 他にも…もしJ・ベックとロッドとジミー・ペイジとジョン・ポール・ジョーンズとキース・ムーンで組んでたらそれがLED ZEPPELINになってたとか、ベック、ボガート&アピスだってロッドが歌うはずだったとか…ビッグバンの1969年周辺の裏話は実に面白い。想像を掻き立てられてワクワクしちゃうね。



#1590 / THERE AND BACK / 1980

★★★★

Jeff Beck there and back (320x320)

BB&Aを経てリリースされた、革新的ギターインストのソロ作品2作「BLOW BY BLOW」と「WIRED」に続く3枚目となれば、聴いておかねばなりますまい。メンバーは「WIRED」で共演したヤン・ハマー、それ以降に共演したトニー・ハイマス、更にはサイモン・フィリップスが参加しております。最後に参加したベーシストはモー・フォスター。79年のツアー前と後にレコーディングされており、それぞれメンバーが異なります。オープニングの “Star Cycle”は「前」にレコーディング。オープニングを飾るにふさわしいベック節炸裂チューンです。その後への期待が膨らみます。もうひとつのハイライトは”El Becko“でしょう。ポール・ギルバートか誰かがカバーしてたかな。イントロダクション部分と本編とがシリアスとファニーで対比しており、ちょっとした組曲みたいな感じがいいです。あとはノリノリの”Space Boogie“あたりに耳を惹かれました。次作は5年後の「FLASH」で歌モノに戻る(ロッド・スチュワートもゲストで1曲)ので、ぜひこの作品までは聴いておきたいですね。ちなみに現在のトレードマークになっているフィンガー・ピッキングを多用し始めるのも次作から。



#2024 / JEFF BECK'S GUITAR SHOP / 1989

★★★★

Jeff Beck guitar shop

トニー・ハイマス(キーボーとシンセベース)、テリー・ボジオ(ドラムス)を迎えた6thアルバムです。個人的には、異なるジャケの存在により、2枚買ってしまったといういわくつき作品として記憶されております。肝心の内容は、ほとんど想い出なし。ここから後のトレードマークとなるフィンガーピッキングを多用しているあたりに特徴があるみたいだけどね、それほどいい作品とは思えない。フュージョン風味が薄まったのが原因か。個人的にはラストの”Sling Shot”みたいなのがもっと欲しかった。ボジオによる台詞(スポークン・ヴォーカルというクレジット)以外はインスト、つまりは前作とは打って変わってほぼほぼインストアルバムです。ギターショップでのギターのカスタマイズ的歌詞(dangerous distortionとかserious sustainとか…)は面白いかも。”Why Were You”でのアーミングによる音程コントロールが凄いらしい。前作「FLASH」に続いてグラミー賞で最優秀ロック・インストゥルメンタルパフォーマンス賞を受賞した作品なんだけどね。曲調がちょい退屈なもので、リズム陣の活躍も集中して聴けなかったりして、もっと分かり易い楽曲でのテクニカル・パフォーマンスがいいかな。



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