Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

MERCYFUL FATE

MERCYFUL FATE(Danmark/丁抹)

#269 / DON'T BREAK THE OATH / 1984

★★★★

Mercyful Fate don't break the oath (320x320)

あまり好きなタイプではない高音ヴォイスを駆使するカリスマ・ブラックメタラー、キング・ダイアモンド率いるカルトバンドの2ndアルバムです。当時は炎誌のレビューを参考に何を買おうか決めることが多くて、国内盤なら近所のレコード店で、輸入盤なら新星堂で探して、それでもダメなら最後の手段、都内に通学していたT.T.に頼んでKINNIEとか新宿レコードで買ってきてもらう、というパターンでした。もちろんその間こまめに貸しレコード店もチェックします。アルバイトで稼いでも毎週末飲みに行って金欠だったから、吟味して買っていた。いや、まあまあジャケ買いもしたな。ゆえにハズレも少なくはなかった。コレは“炎”でチェックしてから買ったので当たりでした。今作はまさにそんなことをやっていた時期に買った1枚ゆえ、思い入れ(付加価値)があります。”Dangerous Meeting”、”Nightmare”、”The Oath”、”Come to the Sabbath”など、聴きどころは多い。気持ち悪さは不変なれど、ワンパターンだったファルセットヴォイスが進化しました。しっかりしたメロがあるから、お得意の一人二声の掛け合いもズムーズになった。加えてギターも美しいメロが導入され、独特の世界観を作り上げている。前作の勢い任せのツインギターも捨てがたいけどね。高音ヴォイス繋がりで言うと、間もなくアメリカから現れるAGENT STEELの1stと2ndの違いもこんな感じだったかな。新しめのバンドだと、UKのTHE DARKNESSのシンガー。おそらくファルセットヴォイスってのは操作方法が難しいのでしょう。会心のアルバムと思いきや、方向性の違いによりバンドは解散、KING DIAMONDとFATEに分裂してしまいます。その後再結成しますが、クセが薄れてしまうゆえ、1st「メリッサ」とともに今作も貴重です。前作同様ジャケも素敵。



#686 / MELISSA / 1983

★★★★

Mercyful Fate melissa (320x289)

デンマークの古参バンドのデビューアルバムです。いわゆる北欧メタルが脚光を浴びる以前から北の地に存在していた唯一無二のホラーメタルバンド。バンドを牽引するのはヴォーカルのキング・ダイヤモンドとギターのハンク・シャーマン両名。まず注目を集めるのはヴォーカルの気持ち悪いファルセット・ヴォイスでしょう。普通声とファルセットの対比…お笑い芸人が一人で男声女声を使い分けてデュエットしているようでもある。声が気持ち悪いんだからパンダみたいな骸骨メイク(ブラックメタル所縁のウォーペイントらしい)要らないでしょ。パフォーマンスが陳腐に映ってもったいないと思う。まあレコード聴いてるぶんには関係なからいいのか。もうひとつの特徴はツインギターだね。それぞれのソロもあるし、ツインリードもある。メロは総じて美旋律なんだけど、クセ多めの亜種ですね。#3”Into the Coven”のイントロみたいな遊び心のあるフレーズもあるのね。このバンドの面白さはヴォーカルとギターのミスマッチの妙だと思う。2nd発表後、ポップ路線を導入しようとして反対されたハンクは脱退してバンドは解散。キングはハンク以外のメンバーをKING DIAMONDをハンクはFATEをそれぞれ結成します。いやあポップなMERCYFUL FATEも聴いてみたかったけどね。で92年に再結成。ちなみにシャーリー・ダンジェロ(B)が加入するのは久々の傑作と言われている94年の再結成第2弾「タイム」から。初心者が聴くならベスト盤「A DANGEROUS MEETING」が無難かもしれないね。迷曲“No Presents for Christmas”も聴けるし。



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