DARK TRANQUILLITY
DARK TRANQUILLITY(Sweden/瑞典)
#1420 / THE GALLERY / 1995
★★★★
北欧メロデスの原点はイェーテボリにあり。IN FLAMESやAT THE GATESと共にその黎明期を支えたバンドの2ndアルバムです。オープニング曲“Punish My Heaven”に方向性のすべてが集約されており、とにかく素晴らしい。唐突な終わり方だけはどんな意図があるのか理解できないが、間違いなくメロディックデスの名曲でしょうね。CARCASSの“Heartwork”の発展型か、突如現れる「静」のパートが鳥肌モノでございます。ブラストビートは多くないけど当然デスヴォイス(ミカエル・スタンネ)だよね。アコギや女声も定番ながら、即効性は抜群。メロとデスの対比には実に手軽で便利なアイテムですな。ツインギターの抒情メロは美しいし、大好きなスピード感&アグレッシブさもある。苦手な要素=ブラストビートの比重が小さいのが有難いな。デス声に関してはうるさ過ぎなければ許せる、というかそれに勝る要素があれば目立たなくなるからね。そもそもデス声じゃないとメロデスに括られないわけだし(笑) メロディックなフレーズとデス声の比重によっては、この手の音楽でもまだ楽しむ度量があることを確認できたアルバムでした。聴かず嫌いの人も是非お試しあれ。
#1686 / SKYDANCER / 1993
★★★★
北欧メロデスの先駆けとなるデビュー・アルバムです。まだVoとして後にIN FLAMESに加入するアンダース・フリーデンが在籍しており、ミカエル・スタンネはギターに徹しています。巷間フリーデンのパフォーマンスは不評ですが、個人的にはあまり気にならなかったかな。邪魔になるほどの主張(個性)がなくて幸いではないかと(笑) おかげでギターメロが際立つというもの。基本デスメタルにアコギや女声を配し…計らずもIN FLAMESのデビューアルバムと似たものになってしまったかも。担当パートが定まってないのも共通。それでも後々の流れを振り返ると、両作品ともメロディックデスの雛形と言って差し支えなさそうだ。個人的には、先に2ndを聴いてからデビューアルバムを聴くことになったのも共通点。とどめは日本盤ボートラの存在とそのクオリティだ。IN FLAMESの1st同様に、EP「OF CHAOS AND ETERNAL NIGHT」をボートラ収録。そしていずれも本編のクオリティを上回ってしまっているということ。ちなみに双方ともスタジオ・フレッドマンにてレコーディングされエンジニアはフレデリック・ノルドストローム。彼らに“Stand Ablaze”があるならオレたちには“Away, Delight, Away”があると言わんばかりに…それぞれのバンドのメロデス時代を代表するキラーチューンも含まれている。というわけで日本盤をゲットしましょう。