AT THE GATES
AT THE GATES(Sweden/瑞典)
#717 / SLAUGHTER OF THE SOUL / 1995
★★★★

CARCASSの「HEARTWORK(’93UK)」とともにメロデスの名盤とされる、4thにしてラストアルバムです。スタジオ・フレッドマン+プロデュースはフレデリック・ノルドストロームという必勝パターン(笑)でレコーディング。KING DIAMONDのアンディ・ラロックが1曲ゲスト参加しています。こうしてメロディック・デスメタルのエポックメイキング作品が誕生しました。今作が後続に与えた影響は大きく、IN FLAMESやDARK TRANQUILLITYが完成させるメロデスはもちろん、SOILWORKやTHE CROWNのデスラッシュも、すべてはここに繋がるわけ。ただし、CHILDREN OF BODOM等の言わばメロデスの究極型を先に聴いてしまった世代が、今さら聴いたところで別段どうってことはないと思われます。注目すべきは歴史的価値。当時デスメタル的なものを聴いていた人だけが感動できるものなのね。リアルタイム世代の特権です。しかしながらメロデスは苦手というメタラーが多いのも事実。師匠も然り。一番のネックはデスボイスということになろうが、そのデス声を演奏の一部と捉えることができる私は大丈夫。ただしブラストビートは除く(笑) トータルタイムは35分弱で、嵌ればあっという間に聴き終わる尺です。アルバムの中盤とオーラスに配置された2曲のインストが作品に箔を付けてるね。中盤の”Into the Dead Sky”は、普通に考えたらオープニングに持ってくると思うのだが、後半戦開始の合図という意味合いがあるのかもしれない。ラストの”The Flame of the End”の不穏な空気感も素敵です。