Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

遠藤賢司

遠藤賢司(JPN)

#399 / 満足できるかな / 1971

★★★★★

遠藤賢司 満足できるかな

思い出が詰まった2ndアルバムです。もちろんリアルタイムで聴くはずもなく、何しろ69年デビューだし、京都フォークキャンプや中津川フォークジャンボリーに出てるくらいだからね、高田渡先生あたりと並び称される関東フォーク界の古参なわけです。高校の時、同級生のT.H.に借りたのがたまたまこのアルバムで、彼もまた“カレーライス”目当てに手に入れたのだと思われます。記憶が確かなら、同時に森田童子も借りたはず。当時はロック好きの友だちが多かったからね、貴重なフォーク仲間でした。そんなわけで、とにかく“カレーライス”の人という認識なのね。誰かがお腹を切っちゃったって~♪ 誰かってのは三島由紀夫。日常の風景描写ですが、君と僕と猫が出てくるのがエンケン流。弱々しい声で呟くように歌っているのが斬新でした。ギターもちょっとクセがあっていい。日本のニール・ヤングと呼ばれるに至る、独自の世界観が魅力でした。その他は、”シーサイド・バウンド”を引用したタイトルチューンをはじめ、”おやすみ”、”待ちすぎた僕はとても疲れてしまった”、”外は暑いのに”、”今日はとってもいい日みたい”、”寝図美よこれが太平洋だ”、”ミルクティー”、”早く帰ろう”、”雪見酒”、”君はまだ帰ってこない”を収録。よく聴いたアルバムだからすべて懐かしいです。演奏陣は、はっぴいえんどの大滝さん以外が前作に引き続き担当しました。つまりベースは細野晴臣。後のYMO。森の中で妻夫木クンの隣で箱をポコポコ叩いてた人だよ。エンケンは他に「東京ワッショイ」くらいしか聴きませんでした。あとはベスト盤ね。「20世紀少年」のケンヂは、もちろんこの人から拝借したものですよ。つまり浦沢直樹先生がイメージするカリスマ・フォーク・シンガーがエンケンだったということでしょうね。



#548 / 東京ワッショイ / 1979

★★★★

遠藤賢司 東京ワッショイ (320x316)

「満足できるかな」ですっかり満足してしまい、その後他のアルバムと出会うこともなく、ハードロック三昧の日々に突如として耳に入ってきたのが“東京ワッショイ”でした。テレビで見たのか、ラジオで聴いたのか、記憶は曖昧ですが、とりあえず何やってんだと思ったよね。普通のことをやっても普通に聴こえない革新的なフォークシンガーのエンケンだからこそこういうのをやってみたかったのかな?“カレーライス”の時だってフォークギターとブルースハープで充分ロックしてたからエレキを持つ必要なかったと思うけどね。だもんで全曲聴いたのはCD購入後でございますが、“ほんとだよ”のセルフカバーを収録しております。ベストで聴いた曲なのでたいした想い出はございませんが…。何とこのアルバムのバックを務めるのは佐久間正英、岡井大二、佐藤満という四人囃子の面々(次作「宇宙防衛軍」では満先輩が外れて茂木由多加・森園勝敏が追加招集)。あとは山内テツが参加しております。派手な色使いのジャケは横尾忠則によるもの。



#1510 / Silver Star BEST OF KENJI ENDO / 1975

★★★★

遠藤賢司 SILVER STAR (320x316)

2017年10月25日、エンケンが70歳で亡くなりました。消え入るような、囁くような歌唱、妙な弾き方を交えた前衛的なアコギ、ブルースハープ、猫、カレーライス…個性的なシンガーでしたね。「満足できるかな」は好きなアルバムですが、そこまで入れ込んだわけじゃないので、まだ紹介しておらずウチにあるのはコレしかない。というわけでデビューアルバムの「niyago」から4th「KENJI」よりセレクトされた初期ベスト盤です。4枚のアルバムからそれぞれ3曲ずつを収録。もちろん“カレーライス”は入ってるから、ざっくり知るには手軽な1枚ですよ。久しぶりに聴いてみるとやっぱりいい。デビュー曲の“ほんとだよ”からエンケン節炸裂です。“カレーライス”の続編的な“猫と僕と君”の日常描写もいい。 “満足できるかな”は泉谷しげるの“ねどこのせれなあで”とテーマが似ていることに気付く。ベートーベンの第九を下敷きとした“歓喜の歌”のアイデアも面白い。オーケストラアレンジは、あのねのねの“空飛ぶ円盤の唄”を想起する(笑) キャラメル・ママがバックを務める“Hello Goodby”や高中正義がギターを弾いていると思われる“踊ろよベイビー”等のロックサイドの曲も忘れちゃいけない。いい機会だから初期作品は全部聴いてみようか。



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