JADE WARRIOR
JADE WARRIOR(UK/英)
#1307 / RELEASED / 1971
★★★★
サイケロックからハードロックやプログレが派生していた頃、ワールド・ミュージック、エスニック・ロック寄りのアプローチを見せた稀有なバンドの2ndアルバムです。バンド名は「サムライ、武士(もののふ)」を意味するらしいですが、もちろん和風味は無いし、百歩譲っても中華風味すらありません(笑) 日本の絵画をフィーチャーした一連のジャケだけがジャパンテイストかな。このジャケは矢だけ!?と思いきや、実は大きな絵を六つ折りしたものの一部なんですよ。全体像には矢を放つ鎌倉武士?の姿も見とめられます。オープニングの“Three-Horned Dragon King”はサックスを交えたラテンロックでSANTANA風。続いてはフルートのせいでJETHRO TULL風。3曲目はアコギとフルートと特殊な音のギターがKING CRIMSON風。中盤に配された“Water Curtain Cave”はTake Five“のようなジャズロック(実際にはTake Six)でコレが一番プログレ的かな。次の”Minnamoto’s Dream“というインパクト絶大なタイトルの曲は冒頭の歌メロや声がイアン・アンダーソンに似ている。ラス前のインスト“Barazinbar”はGRATEFUL DEAD的な長尺サイケロック、最後は儚げな小曲バラードで締めくくる。縁あって最近初めて聴くことになったわけですが、バラエティに富んだ楽曲は結構楽しめました。