Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

COZY POWELL

COZY POWELL(UK/英)

#306 / TILT / 1981

★★★★

Cozy Powell tilt 2

孤高のドラマー、コージー・パウエルの2ndソロアルバム「サンダー・ストーム」です。アートワークはヒプノシス。原題はTILT。本来は「傾く」という意味ですが、ピンボールのアレの事でしょうか。ピンボールをプレイする際、台を傾けるという正式な荒業(笑)があるのですが、あまりに傾けすぎると「Tilt」が点灯、反則行為となりフリッパーが動かせなくなるというもの。コージーがドラムを叩くとTiltが点灯しちゃうくらい揺れるって意味なのかしら。ジェフ・ベックとゲイリー・ムーア(前作に引き続き)が2曲ずつ参加しました。その他、バーニー・マースデン、ジャック・ブルース、ドン・エイリーの前作参加組に加え、ニール・マーレイ、メル・コリンズ等、ビッグネームのゲストリストに交友関係の広さが窺い知れ、さすがレジェンド・ドラマーといったところ。今作制作時にMSGに所属していた流れでクリス・グレンも参戦。内容はJEFF BECKとかCOLOSSEUMⅡ系統のフュージョンロック(半分はボーカル曲で、ベドラムの盟友フランク・アイエロとエルマー・ガントリーが担当)ですが、コージーがギアを上げた途端ハードロック度が増幅、この作品の主役はドラマーなんだと気付く瞬間です。ヤン・ハマーが提供した”Cat Moves”、ゲイリー・ムーア作品の”Sunset”、同じくムーアとエイリー共作の”The Blister”あたりが聴きどころでしょうか。コージーは1998年4月5日に50歳で交通事故死。当時付き合っていた既婚女性に呼び出され、時速167㎞で走行中タイヤがパンクし中央分離帯に衝突、シートベルトを着けておらずフロントガラスを突き破って投げ出されたらしい。飲酒運転および衝突寸前の携帯電話使用、電話相手である彼女が聞いた最後の言葉は”Oh Shit!”だったそうです。



#473 / OVER THE TOP / 1979

★★★★

Cozy Powell over the top

まだRAINBOW在籍時(ギリギリ)にリリースされた、孤高のドラマーの1stソロアルバムです。RAINBOWの流れでマーティン・バーチがプロデュース。オールインスト作品にもかかわらず、少し遅れて全英34位に到達、先行シングルとしてリリースされていたジョージ・マーティン作品のカバーにしてオープニングチューン”Theme One”も62位を記録しました。ゲストギターとしてゲイリー・ムーアが1曲、WHITESNAKEのバーニー・マースデンが1曲、元COLOSSEUMのクレム・クレムソンが2曲を担当。その他の曲はギターレス。キーボーはCOLOSSEUMⅡ~RAINBOWのドン・エイリー、1曲だけジェフ・ベックとの仕事でお馴染みのマックス・ミドルトン。ベースはすべて元CREAMのジャック・ブルースです。1曲目の邦題は「コズミック・ハイウェイ」で、冒頭から主役のコージーがかっこよくドカドカやってますな。期待を煽るには最適のオープニングだ。2曲目、ゲイリーとの共演ロックフュージョン“Killer”はドン・エイリー作で、ライブ録音(一発録り)がスリリングなハイライト曲ですね。弾きまくるゲイリーはもちろんのこと、ジャックのベースも素晴らしい。2つ目のハイライトは、ジェフ・ベックに捧げたミドルトン作の“The Loner”でしょう。クレムソンのギターが素晴らしく、後にゲイリーがカバーしたくなったのも頷ける。締めくくりは、コージーのライブパフォーマンスでお馴染みの、チャイコフスキーの”序曲「1812年」”に乗せたドラミングが炸裂する“Over the Top”だね。エイリーとコージーによって、白熱のドラムソロ曲に仕上げられています。



#648 / OCTOPUSS / 1983

★★★★

Cozy Powell octopuss

伝説のドラマー3枚目のソロアルバムです。直前にWHITESNAKEに加入していた経緯で「SLIDE IT IN」UKミックスのメンバーである、ジョン・ ロード(Key)、メル・ギャレー(G)、コリン・ホッジキンソン(B)が参加しました。映画「633爆撃隊」「大いなる西部」(主演は「アラバマ物語」や「ローマの休日」のグレゴリー・ペック)からテーマ曲”633 Squadron”と”The Big Country”をカバー。後者はライブのドラムソロ・コーナーでもお馴染みです。ロンドン交響楽団がサポートする、ドラムが目立つ映画音楽には高揚感があるね。“Formula One”も、まあコージーが主役だから構わないのだが、勇壮な曲調はいいけれどギター(一人ツインリードで頑張っている)がちょっと弱めかも。”Octopuss”は、ロードのオルガンがいい。“Dartmoore”は、曲名どおり3作連続で盟友ゲイリー・ムーアがゲスト参加、ドン・エイリーも加わったお得意のスローバラードで泣きのギターが炸裂しています。“The Rattler”は、大学時代にドラマーの推薦でコピーした文句なしにカッコいい曲。なんとデヴィッド・カヴァーデイルとコージーの共作です。ここでのギャレーのギターはかっこいい。8本足のタコというより、千手観音の如きジャケが素敵ですね。日本文化に造詣が深い人間がコージーの周辺にいたなら、OCTOPUSS(カリフォルニア州知事時代のシュワちゃんもオクトパスと言われてました)というタイトルではなかったかもしれませんね。日本では、”置くとパス(合格)”という蛸の置き物(合格祈願グッズ)などもありましたが、「SENJU CANNON」なんてのはどうでしょう。



バンド名検索

powered by Quick Homepage Maker 5.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional