VIRGIN STEELE
VIRGIN STEELE(US/米)
#1957 / THE MARRIAGE OF HEAVEN AND HELL PARTⅡ/1996
★★★★
デビューアルバムをリリースしたのが82年だから結構なベテランで、初期はジャック・スターがギタリストだったことも。名前は知っていても聴く機会がなかなか回ってこなかったバンドのひとつです。そんなわけで、遅まきながら初めて聴いたアルバムがこの7thアルバムでした。前年にリリースされた同PARTⅠ(未聴)の続編ということになってます。こちらの方がよりハードな仕上がりらしい。ピアノ中心の鍵盤イントロから始まるオープニング曲”A Symphony of Steele”は、タイトルのみならず曲調までMANOWARの如し。管楽器やらコーラスやら、なかなか勇壮な盛り上がりを見せます。しかし、とにかくデヴィッド・ディフェイのヴォーカルが悪声すぎて残念だ。高音は叫びやコーラス以外は封印しているようで、ワイルド時折マイルドな中音域に徹している。小曲がイントロの役割を担う”Twilight of the Gods”は、歌のバックでドラムがバタバタやかましい曲(笑)。中盤には大作2曲を配置。9分弱の前者はアラビック・メロが印象的で、歌メロがMARILLIONみたい。というか声までフィッシュに似て聴こえる。適度な展開がプログレッシブ。こうなると10分弱の後者も、フィッシュがメタル・バンドで歌ってるみたい。こちらも管弦楽器を交え劇的に盛り上がる。全体的に要所でキメるギターもイケてるけれど、キーボー(これもディフェイ)の存在が大きいね。大仰な展開には欠かせない武器になってます。終盤に繰り出される昔っぽいギターリフの曲もいいと思う。ラストはこのコンセプトを締めくくっていると推察されるインスト曲。