COVENANT
COVENANT(Norway/諾威)
#1443 / NEXUS POLARIS / 1998
★★★★

シンフォ・ブラックメタル・バンドの2ndアルバムです。中心人物2人(ヴォーカルとギター)のプロジェクト的デビュー作から、今回はメンバーを加えてバンドの形態が整ったわけですが…北欧ブラック界隈の有名どころが集結したスーパーグループになりました。ヴォーカリストが同時に在籍していた縁でDIMMU BORGIRのギターが参加したのをはじめ、MAYHEMのドラム、ARCTURASの鍵盤、そしてCRADLE OF FILTHのサラ・イザベル・デヴァが加わっております。面子に恥じぬいい作品になりました。基本はキーボーに彩られたシンフォですがギター全開のアグレッションもあり、デスに比重を置いていないので聴きやすいです。もちろんサラの声も重要な役割を果たしています。こうなるとリードVoの中途半端なデス声だけが残念なんだけど、立ち上げメンバーだから誰も文句を言えなかったのでしょう(笑) この後、バンド名のゴタゴタでTHE KOVENANTに改名したのを機に、音楽性までインダストリアル系にシフトしてしまったようなので、これは奇跡の1枚と言ってもよさそうですね。
#1718 / ANIMATRONIC / 1999
★★★★

バンド名をTHE KOVENANTに改めた後の3rdアルバム「邪悪の烙印」です。前作が良かったから聴いてみたんだけど…DIMMU BORGIRのギター、ARCTURASのキーボー、CRADLE OF FILTHのサラが脱退した結果、インダストリアル・メタルというジャンルに宗旨替え。主要メンバーは残っているから、抜けた3人がインダストリアル系を拒否したってことかもしれないね。女声VoにはTHERIONの「VOVIN」に参加した人をゲスト起用。大まかに言うとシーケンサーによるプログラミング音楽ですかね。これなら最少メンバーで済む。そこに歪んだギターが加わればインダストリアル・メタルなんだろうけど、結局ワンパターンなリズムが支配的であり、主旋律を担う女声すら呑み込まれてしまうわけ。そもそも電子音が主役になってくるとね~(ジャーマンプログレしかり)、この手のメタルは趣味の範疇にない。数少ない知識を絞り出すと…FEAR FACTORYとかMINISTRYとかそっち系ですかね。ダンス・ミュージックとしてはいいかもしれないけど、個人的にはまあ嵌まらんなあ。CとKは別モノでした。