Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

CHEAP TRICK

CHEAP TRICK(US/米)

#15 / IN COLOR / 1977

★★★★★★★

Cheap Trick in color (320x320)
Cheap Trick in color the other side (320x320)

ジャック・ダグラスがプロデュースした2ndアルバム「蒼ざめたハイウェイ」です。日本でブレイクしたことで有名なバンドの一つですね。生々しくもシンプルな音のバランスが好き。バランスだけならARBの軽快さに共通するものがあると個人的には思います。この頃の曲はまだハードロック度が高めで、その中に現在まで続くパワーポップが随所に炸裂するパターン。リック・ニールセンが作るリフにロビン・ザンダーの甘い声と独特な歌い回しの秀逸メロが乗るってスタイルなんですね。アップテンポな曲でも哀愁があるんだな。“Hello There”で掴みはOK。“Big Eyes”と“Downed”で少しペースを落として…“I Want You to Want Me”の登場です。ファニーな名曲、CHEAP TRICKの代表作です。B面も充実。“Oh Caroline”はロビンのセクシーヴォイスが炸裂、“Clock Strikes Ten”で更にヴォルテージが上がり、続く“Southern Girls”がまたいいんだな。“Come On, Come On”もいかにもロビンで素晴らしいです。やっぱ名盤だね。ベーシストは8弦ベースや12弦ベースでお馴染みのトム・ピーターソン、ドラムはくわえタバコと極太ロングスティックでお馴染みのバン・E・カルロスですよ。ジャケおよび裏ジャケの通りイケメン2名+?2名のバランスも絶妙でしょ。武道館公演がきっかけで本国で有名になった経緯から、ロビンもリックも日本に対しては特別な思い入れがあるらしい。DVD「Live at Budokan」収録のインタビューで来日時の驚きなどを話しているのでそちらもマストアイテムです。青春真っ只中に聴き始めたバンド故、思い入れが大きいのは当然ではあるものの、例に漏れず程なく遠ざかってしまいました。夢中になっていたのは高校時代にリリースされた4thまでだったね。というわけで、すっかり忘れていた期間もありましたが、BURRNのレビューで評価が良かったりすると(てか、ほぼ毎回評価が高いので困る)また聴きたくなったりしてね、3枚に1枚くらいは購入して聴いてますよ。基本的にロビンの声が好きだし、リックが作る曲だって…安心印のワンパターンだし(笑) 



#116 / CHEAP TRICK / 1977

★★★★★

Cheap Trick (320x320)

その昔、洋楽アーティストの大判写真集が書店で普通に並んでいた時期があったのね。映画のパンフレットを大きくしたような感じだったと思う。ミユージックライフの別冊的なモノだったかもしれない。今みたいに娯楽に多くの選択肢がなく、映画(小さな町にも映画館があったよね)と音楽(洋楽の歌番組がいくつかありました)が娯楽の花形だった時代でね、Bay City Rollersをはじめとするアイドル系、KISS率いるイロモノ軍団、ANGELなどのビジュアル系、美人姉妹のHEARTなどが取り上げられる中、CHEAP TRICもそのルックスの良さ(当然ロビン・ザンダーとトム・ピーターソンですけど)でもてはやされていました。音楽のみならずビッグ・イン・ジャパンと呼ばれる大きな要因でした。たしかにロビンはセクシーなシンガーでしたね。まだ日本でも火がつく前のデビューアルバムは、リック・ニールセンの歪んだギターの生々しさ(ちょっと汚い)が新鮮なハードロックンロール。そこに艶のあるロビンの歌唱が加わればCHEAP TRICKサウンドの出来上がり。まずはシンプルな“Hot Love”でガツンと一発。A面のハイライトは間違いなく“The Ballad of T.V. Violence”だね。ヤングジョッキーで初めて聴いた曲たったと思う。5分を超えるヒネリの効いた名曲ですが、コレを聴くとたちまち中学時代に引き戻されますな。盤を裏返して一発目の“Elo Kiddies”も文句なしのチープ・トリック曲でお気に入り。そして哀愁の歌メロが炸裂するOh, Candy”がアルバムの締めくくり。今作から「IN COLOR」、そして「HEAVEN TONIGHT」と、チープ・トリック・サウンドは磨かれ、日本での人気が急上昇、「at武道館」での黄色い声援として記録され、ワールドワイドな成功を手にするのでした。当然思い出も込みですが、この頃の作品は無条件に好きです。



#216 / HEAVEN TONIGHT / 1978

★★★★★

Cheap Trick heaven tonight (320x320)

デビューアルバムのハードロック然とした生々しさは良かったし、ポップさが程よくブレンドされた2ndの楽曲は最高の出来だった。これらに続く3rdアルバムの邦題は「天国の罠」。コレも負けず劣らずいい作品ですね。初期2枚のいいところが集約されている。トム・ピーターソンがトレードマークの12弦ベースを初めて使用したアルバムでもあります。ぶっちゃけ最初の2枚に比べると聴いた回数は少ないと思う。それでもまだまだ他のバンドよりはたくさん聴いたよ。当時は高校生だったわけで、この時期、金は無いのに聴きたいレコードが山ほどある状態でした。ハードロックは不遇のパンク時代を乗り越えて、NWOBHMやらLAメタルやらスラッシュメタルやら、ロック魂をくすぐられる方向に拡散していくことになる。それはもうキリがないくらいに。金がないなら、とりあえずエアチェックに命を懸けるでしょ。当時、第1弾シングルとなった“Surrender”がやたらとラジオで流れてたのをよく覚えています。もちろんそれ以外の曲もいいですね。特に“On Top of the World”と”How Are You?”は大好きな曲。ロビン・ザンダー節全開、”I Want You to Want Me”系の、CHEAP TRICKらしい曲だと思う。他にもカバー曲“California Man”、ハード系の名曲“Auf Wiedersehen/サヨナラ・グッバイ”(歌詞に日本語が登場。自殺がテーマなので別れに関する単語が並ぶ)、“Stiff Competition”など、いい曲がたくさん収録されています。不思議な空気を纏ったタイトル曲もいいし、ラストの”Oh Claire”に至るまで、ストーリー性(サヨナラからコンニチワまで)も感じられる素晴らしいアルバムだ。



#436 / CHEAP TRICK AT BUDOKAN / 1978

★★★★★★★

Cheap Trick at budokan (320x320)

バンド史上一番売れたアルバム「チープ・トリックat武道館」。デビューアルバムをプロデュースしたジャック・ダグラスがミキシング監督として関わっている。78年の来日公演を収めた実況録音盤で、全米4位のトリプルプラチナムに認定されました。78年に日本でリリースされ、輸入盤の好評を受け翌年アメリカでもリリース。シングルカットされた”I Want You To Want Me/甘い罠”は全米7位を記録、今作にてビッグ・イン・ジャパンから脱却し、本国にてビッグネームの仲間入りを果たすのでした。前出曲を筆頭にベストアルバムといっても過言ではない選曲(日本のファンが好きそうなポップサイドとのこと)ですが、全10曲ではやはり喰い足りなさを感じてしまう。で、その後「BUDOKANⅡ/ at武道館Ⅱ」(「at武道館」から漏れた9曲+79年の音源3曲)がリリースされるわけ。この2枚を持ってりゃ完璧と思うじゃん!? ところが今度は78年音源のみの2枚組がリリースされちゃったりする。そしてこの話の決着、満を持しての「30th Anniversary Edition」登場です。DVD(NHKで放映されたアレ)もセットになって、まさしくコンプリートエディション。もちろん買いましたよ。初期のCHEAP TRICKが好きなら迷うことなかれ!星の数は全部ひっくるめてということで。リック・ニールセンのヘイマー、サンバーストのエクスプローラーが欲しくて、Aria ProⅡのコピーモデルを中古購入。後に売却。ブルーメタリックのミラージュも懐かしい。



#487 / DREAM POLICE / 1979

★★★★★

Cheap Trick dream police

全米4位トリプルプラチナ認定アルバム「at武道館」の大成功を受け、同6位を獲得した4thです。その「at武道館」と競合を避けるため発売が延期されたらしい。今のチープ・トリックも好きですが、個人的にはこの4thまでがスペシャルだね。この頃まではBIG IN JAPANの名に恥じぬ通り(笑)日本で大人気、今作はオリコンで4位に到達しています。オープニングチューンの“Dream Police”(全米26位)は、高校時代ラジオ等でよく耳にして完全に擦り込まれた想い出の1曲でね、THE POLICEの“孤独のメッセージ”、DEVOの“サティスファクション”、TOM ROBINSON BANDの“2-4-6-8モーターウェイ”等とほぼ同時期だと思われ、その頃の記憶が蘇ります。前出曲に続く”Way of the World”、第2弾シングル”Voices”(スティーヴ・ルカサーが客演)、”Writing on the Wall”など、今回もチープ・トリックらしいアルバムと思いきや、“Gonna Raise Hell”にはビビりました。長い曲を演ってみたかったのでしょうか。しかしご安心あれ。続く“I’ll Be with You Tonight”(タイトルチューンと共にイチオシのロビン・ザンダー節全開曲)で元通り。マイブームはこれにて終了しますが、結局その後の作品もほとんど聴いており、何より未だ現役ってのがうれしい。これからもパワーポップ&パワーバラード路線を突き進んでいただきたいです。トータル2000万枚売り上げているバンドだからね、何だって好きなことができるはず。一生付き合いますよ。ちなみに、2006年リマスター盤のボートラに収録されている”Dream Police”(No Strings Version)というのが実に興味深かった。シンプルなデモ音源みたいな仕上がりですが、逆に、ストリングスによってここまで装飾された曲だったのかと気付かされたよ。これはゲストの鍵盤奏者によるものなのか。アレンジャーって凄いよね。その他3曲のボートラはライブ音源。中でも”The House Is Rockin’(with Domestic Problems)”+”Good Night Now”(ライブのオープニング”Hello There”の歌詞を変えたエンディング)は素晴らしい。♪Good night now ladies and gentlemen That’s the end of the show, now it’s time to go♪



#1015 / ALL SHOOK UP / 1980

★★★★

Cheap Trick all shook up (320x320)

デビュー以来の付き合いだったトム・ワーマンに代わるプロデューサーは…なんとFifth Beatle(ビートルズ5番目のメンバー)と呼ばれたサー・ジョージ・マーティンなのだ!という5thアルバムです。バンドが依頼したんだよね!? まさかサーがやらせろと言ったのか?(※ロビン・ザンダー以外の3人がジョン・レノンのレコーディング・セッションに参加したのがきっかけみたい)リック・ニールセンが意図的に作ったのは間違いなかろうって感じのビートルズ風の曲もあるね。ん?今までもあったか。そもそもビートルズファンだと思われる(笑) 基本はいつものロックンロールとバラードですが、「サージェント・ペパー」風というか、随所にSEが使われてるのがジョージ・マーティンが持ち込んだ新機軸でしょうか。それだけでも価値のあるアルバムと言えそう。ちなみにCHEAP TRICKをよく聴いてたのは前作までで、このアルバムに思い入れはほとんどありませんが、とりあえずロビン・ザンダーが歌っていれば聴けちゃうよね。しかしならが次作以降の数枚に関しては未聴。なぜならトム・ピーターソンが抜けてしまったから。



#2015 / LAP OF LUXURY / 1988

★★★★

Cheap Trick lap of luxury

トム・ピーターソンが復帰した10thアルバムです。トム脱退後のアルバムはスルーしてきたけれど…MTVの影響もありコレは聴いてみた。ん~どうだろ?復活の兆しはあるのかもしれないが、かつての作品群に比べるとイマイチと言わざるを得ないかも。しかしながらMTVの時流に上手く乗れたらしく、シングルカット第1弾のバラード”The Flame/永遠の愛の炎”(外部ソングライターの作品)が全米1位を獲得しました。続く第2弾”Don’t Be Cruel/冷たくしないで”(エルヴィス・プレスリーのカバー)も全米4位と大健闘、アルバムは久々のヒット作となりました。けどね、アルバムのハイライトは自分たちの曲じゃないということになるわけで、全体的に「らしさ」に欠ける印象はそのためでしょう。ザンダー節やニールセン風味が好きな初期ファンにとってはちょっと物足りないんだよね。今作がヒットしたゆえか、次作「Busted」も同様のパターンでしたが…94年、テッド・テンプルマンと組んだ12thにて、昔からのファンの留飲を下げてくれるのでありました。昔からのファンが食いつくってことは結果的に売れなかったんだけど(笑)乞うご期待!



#2266 / LAP OF LUXURY / 1988

★★★★

Cheap Trick woke up with a monster

トム・ピーターソン復帰作「永遠の愛の炎」が全米16位のヒットして「ドリーム・ポリス」以来のプラチナムに認定、第一弾シングル”The Flame”は初の全米1位、第2弾エルヴィス・プレスリーのカバー”Don’t Be Cruel/冷たくしないで”も4位にチャートインしました。その後エピックからワーナー・ブラザースへのレーベル移籍第1弾アルバムとなった4年ぶりの出直し12thアルバムです。プロデュースはテッド・テンプルマン。全米123位(日本では20位)、チープ・トリックとしてはイマイチの売上に終わり、たった1枚でワーナーとの契約を失ってしまいますが、ファンからすればポイントはそこじゃない。ロビン・ザンダーのメロがふんだんに散りばめられた久々の快作だと思います。シングルカットされたタイトルチューンはUSメインストリーム・ロック・チャートで16位に到達。往年のファンにとっては、オープニングの”My Gang”と合わせて、今作のハイライトで間違いない。日本盤ボートラにロックカバーの定番ともいえる”Sabre Dance/剣の舞”を収録。リック・ニールセンの遊び心が炸裂したナイスアレンジです。裏ジャケのメンバー写真がいいね。77年のデビュー作から歳を重ね、全員が素敵なおじさんに仕上がっています。



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