NUCLEAR ASSAULT
NUCLEAR ASSAULT(US/米)
#245 / GAME OVER / 1986
★★★★★

元ANTHRAXのダン・リルカ(B)率いるクロスオーバー・スラッシュメタルバンドのデビューアルバムです。ヴォーカリストも元ANTHRAXのジョン・コネリー。速くて短くて馬鹿馬鹿しい曲を見つけては嬉々としていた時代に出会った1枚でしたね。情報源はもちろん聖典“炎”だ。ただね、当時は東京まで出掛けないと目的の輸入盤は手に入らない訳さ。高崎あたりの品揃えはたかが知れてる。大学から足を延ばしてたとしても池袋が限界(乗り換えが煩わしい)という面倒臭がりだったから、新宿に近い大学に通ってる友達に頼んだりしてたわけ。やっぱkinnieでしょ。まあそんな感じで運よく入手できたアルバムでした。2nd以降はリアルタイムで入手できず、聴いたのはCD時代になってから。ゆえに思い入れも左程ないという当然の帰結です。ANTHRAX同様、NYハードコアと融合したスラッシュメタルと捉えてました。スピード感は申し分なし。絶叫系ハイトーンでアジるジョン・コネリーのテンションがとにかく凄い。現在は、87年発表のEP“THE PLAGUE”とのカップリング盤が出てますが、本編と比べると、エフェクトを纏ったヴォーカルが引っ込んで聴こえるためイマイチかな。
#1407 / SURVIVE / 1988
★★★★

巷では最高作と呼ばれているらしいEP「THE PLAGUE」を受けての2ndアルバムですが、CD化されて初めて聴いたため、ぶっちゃけ馴染みがありません。まあとにかく、デビューアルバムを超えるモノではないと思う。概ね前作路線なんだけど、今回はフックがないよね。元々ギターリフが売りのバンドじゃないから原因はそこじゃなかろうが。締めくくりがLED ZEPPELINのカバーってのもね。ミッドテンポ導入は良しとしても音質がショボい。スピードチューンなら許容範囲。88年ならもっといい音で録れたはずですけど。ダン・リルカのベースプレイはさておき、唯一の救いはジョン・コネリーの健在ぶり。絶叫系ハイトーンヴォイスはかなりのポテンシャル。1曲丸ごとあのテンションで歌うのはさぞ体力が必要でしょうね。血管がブチ切れそうって常套句より、実際にはじゅうぶんに水分を摂っておかないと血管が詰まってしまいそうで心配だ。そうそう、もう一ついいトコ見つけたぜ。ジャケが好き。デビュー作、EPと連作っぽくていい。というわけで次回はEPを紹介してジャケを3枚並べたいね。
#1656 / THE PLAGUE / 1987
★★★★

デビューEP「BRAIN DEATH」、デビューフル「GAME OVER」を経てリリースされた2枚目のEPです。CDとしては「GAME OVER」のボートラとして収録されているので、その盤をゲットすれば一挙両得(笑) 以前にも少々触れましたが、リバーブの具合がね、ちょっとこのバンドらしくないと思うわけ。しかしながら、その影響で全体的にマイルドで聴きやすい。ジョン・コネリーのブチ切れヴォイスも、血管が切れるんじゃないかという心配が頭をよぎらない(笑) よって特有の聴き疲れもないと。ところがですよ、評判が良かったにもかかわらずこの雰囲気が2ndフル「SURVIVE」に活かされるかと思いきやそうではなく、そういう意味で貴重な音源であるのは間違いなさそう。やっぱ違うなと思い留まったんだろうね。ANTHRAXを脱退したダン・リルカによるクロスオーバースラッシュというジャンルではありますが、やはりANTHRAXとの類似点もあり、大まかには同じ括りになると思う。この手はANTHRAXを聴けば良い、となれば四天王に食い込むことはできなくて当然。個人的には前出デビューフル1枚あれば満足です。