LETHAL
LETHAL(US/米)
#1215 / PROGRAMMED / 1990
★★★★
ギターとベースの兄弟を中心に結成されたバンドのデビューアルバムです。QUEENSRYCHEがデビューEPの音楽性のままアルバムを作ったらこんな感じになってたのかな、と思わせる1枚です。つまりプログレッシブ・メタルにシフトする前のQUEENSRYCHEってことだね。本家の変貌にガッカリしていたファンが飛びつく音楽を演ってます。アルバム2枚で消えちゃったみたいだね。上手なツインギターがそこまで出しゃばらず(リフはかっこいい)歌を聴かせようってスタンスですね。なるほどヴォーカリストのトム・マリコートのポテンシャルは素晴らしい。声も歌い回しもジェフ・テイトに似てます。さすがにあの深みのある声には届いてないけど、高音の伸びは凄まじいな。灰汁抜きしたジェフ・テイトと言っておきましょう。問題なのは歌メロと曲。いい声が響く得意なキーでとりあえずメタルっぽい曲を作りました的な、安易なメロが多いね。1曲目を聴いた段階では期待できそうなのに、聴き進むうちにちょいと飽きてくる。もうちょい高揚感があると良かった。それでもデビューアルバムとしては充分に及第点。ダサいジャケを差し替えれば評価はもっと上がってたかもね。このジャケにダメ出しをする人はいなかったのか!?