KEITH MORE
KEITH MORE(UK/英)
#1595 / GUITAR STORIES / 1996
★★★★★
モアでなはくムーアですが…ギター・ストーリーズという壮大なタイトルにも名前負けしない、バラエティに富んだ掘り出し物でした。統一感に拘る向きの気持ちも理解できますが、個人的にはこういうギターインスト・アルバムが飽きなくていい。顔だけ見ると「大丈夫か?」と思ってしまうが内容は素晴らしいです。YAMAHAのパシフィカを使ってるのにも親近感を抱いてしまう。他にいくらでもあるだろうに(笑) G3の英国公演において地元枠で選ばれた当時新進気鋭のギタリストで実力はお墨付き。序盤はそれなりに統一感のある仕上がり。中盤ではゴンチチみたいなアコギ曲、クリーントーンのジャズ曲、クリムソの如きへヴィ・プログレさらにはスティーブ・モーズみたいなシャッフルブギーとやりたい放題。個人的なハイライトは、まるでJEFF BECKな“Farewell”で決まり。完全に意識していると思われますが、この再現度は秀逸。これでアルバムが終わっても文句なしですが、日本盤だとこの後ボートラが収録されています。ブライアン・セッツァーが目に浮かぶ軽快なロカビリー調の短い曲で、この終わり方もアリですな。