Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

BLIND GUARDIAN

BLIND GUARDIAN(Germany/独)

#326 / SOMEWHERE FAR BEYOND / 1992

★★★★★

Blind Guardian somewhere far beyond

エピックパワーメタルバンドの4thアルバムです。最初に聴いたのは3rdで、それがきっかけで聴き始めたからそっちでもいいのだけれど、曲のクオリティを比較するとやはりイチオシはこの4thになってしまう。ドイツのバンドなのにバグパイプというのが斬新な1枚ですが、コンセプトの元ネタがJ・R・R・トールキンやマイケル・ムアコックといったイギリスの作家なので、スコットランドの民族楽器が使われるのは必然。平たく言えば映画「ロード・オブ・ザ・リング」の世界観ですね。メンバーは、ハンズィ・キアシュ(Vo&B)、アンドレ・オルブリッチ(G)、マーカス・ズィーペン(G)、トーメン・スタッシュ(Ds)の4名。ゲストとしてカイ・ハンセン(GAMMA RAY:”The Quest for Tanelorn”の共作とリードギター)、ピート・シールク(IRON SAVIOR:セカンドエンジニアとバッキングボーカル)、アイリッシュ/スコティッシュバグパイプ奏者などが参加している。ハンズィ・キアシュの発声は独特で、すぐにそれとわかるところが凄いね。声質は違えど、オペラチックな唱法という点ではジェフ・テイトと同類かもしれません。一聴した感じでは普通に歌えそうなんだけどね、意外とキーが高く真似すると吐きそうになる(笑) そのハンズィによる唯一無二の歌唱と、オルブリッチのよく練られたギターソロがフィーチャーされた強力なチューン満載です。映画「ブレードランナー」(リドリー・スコット監督作品:原作はSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?/Do Androids Dream of Electric Sheep?」)が題材の”Time What Is Time”、マイケル・ムアコックの小説を題材とした”Journey Through the Dark”および前出”The Quest…”、アメリカのテレビドラマ「ツイン・ピークス」(デヴィッド・リンチ監督)にインスパイアされた”Black Chamber”、トールキンの「ホビットの冒険」を題材とした”The Bard’s Song”、環境破壊を歌った”Theatre of Pain”、ハンズィのパーソナルな体験を題材とした”Ashes to Ashes”など、お気に入りの曲が連発します。最後、バグパイプによるトラディショナルインスト”The Piper’s Calling”から7分半におよぶタイトルチューンになだれ込む。曲中にもバグパイプが導入されています。これだけでもお腹いっぱいなのですが、ボートラとしてQUEENのカバー”Spread Your Wings/永遠の翼”他を収録。フレディのあの声がハンズィの声に置き換わっているというだけで興味津々。やたらと力強い”永遠の翼”でした(笑)



#541 / TALES FROM THE TWILIGHT WORLD / 1990

★★★★

Blind Guardian tales from the twilight world

日本デビュー盤となった3rdアルバムです。プロデュースはカレ・トラップ、エンジニアにはピート・シールク。今作オープニングに収録された“Traveler in Time”を一発で気に入って以来、過去の2枚に遡り、2006年の8th「A TWIST IN THE MYTH」に至るまで、長きに亘り追い続けることになるのでした。疾走感やメロディはそのままにHELLOWEENとは異なるジャーマンメタル、特にハンズィ・キアシュの特異な歌唱に嵌ってしまった。それは今も変わらず、力強いオペラ歌唱は稀有な存在であり続けている。前出曲に続く”Welcome to Dying”、インスト”Weird Dreams”、これこそが当時の彼らが表現したかった世界観であろう、そのものズバリの“Lord of the Rings”、映画「ET」が題材の”Goodbye My Friend”、カイ・ハンセンが前作に引き続きゲスト参加した”Lost in the Twilight Hall”、空耳が過る”Tommyknockers”、”Altair 4”、”The Last Candle”、ボートラの”Run for the Night”まで、すべて想い出深い。ちぃちょい顔を出すカイ・ハンセンですが、ギターは鋭いがボーカルがね、ハンズィとの対比はいいと思うけれど、この頃はまだ上手くなく、子供が騒いでいるみたい(笑) ボートラは1st収録曲のライブバージョン、HELLOWEENに近いかも。2010年に新譜がリリースされた際に、久しぶりにメンバー写真を見ましたが、知らないうちに皆さんすっかりお歳を召されていた。特に短髪のハンズィには違和感しかない。やっぱメタルシンガーはロン毛であってほしいけど、頭頂部が淋しくなるとロン毛は厳しいよね。



#1917 / TOKYO TALES / 1993

★★★★

Blind Guardian tokyo tales

まず、大先輩の「TOKYO TAPES」に倣ったのは間違いなかろうと思われるタイトルが素晴らしいね。邦題は「東京物語」でそのまんまだけど、個人的にはどうしたって森進一(というかハルヲフォン)が思い浮かんでしまう。92年12月の東京公演音源です。90年「TALES FROM THE TWILIGHT WORLD」92年「SOMEWHERE FAR BEYOND」と快作を連発した後の日本公演だから、選曲もパフォーマンスも文句なし。本国と日本で火が付いたバンドだから、日本が好き、日本のファンへの感謝がハンズィのMCから滲み出てる感じも好印象。これまでリリースされた4枚のスタジオアルバムからいいトコ取りのベストチョイスです。とりあえず各アルバムのオープニングチューンはすべて演ってるからね。ライブの幕開け”Inquistion”を含めると、1stから1曲、2ndから4曲、3rdから5曲、4thから3曲の全13曲という内訳け。総じて長編が揃っているからいっぱいいっぱいなのかもしれないが、4thタイトルチューンが加わっていたならパーフェクトだったと思う。件のバグパイプ・パートがネックだったか!? ビーチボーイズのカバー曲で締めくくるあたりは意表を突いているが、楽しく終われるからアリでしょう。



#2235 / IMAGINATIONS FROM THE OTHER SIDE / 1995

★★★★

Blind Guardian imaginations from the other side

フレミング・ラスムッセンがプロデュースした5thアルバムです。ゲストには、バッキングボーカルでロニー・アトキンス(PRETTY MAIDS)が、お馴染みピート・シールクは3作連続のエンジニアとバッキング・ボーカルでそれぞれ参加しています。いよいよ大仰さが増し、シンフォニックパワーメタルと言われる所以となった作品です。先行ミニいアルバムを聴いてしまった故なんとなく想像はつきましたが、やはり個人的な好みから離れてしまったように思う。濃密に仕上がっていますが、前作ほどのパワーが感じられず、曲も平坦な印象だね。コレを機に、BG熱が徐々に冷めていくのでした。とはいえ、2006年の「A TWIST IN THE MYTH」までは聴いたけどね。ミニアルバムも98年の「MIRROR, MIRROR」までしっかり買ってしまった。とりあえずハンズィ・キアシュのボーカルが結構好きだったりするから。タイトルチューンは7分を超える複雑な曲ではあるのですが、どうにも繰り返しが多い気がする。同時に胸やけを起こしそうな密度の濃さがあり、何なら後にボートラ収録されるデモヴァージョンの方がしっくりくる。アーサー王物語がモチーフの”A Past and Future Secret”や”Mordred’s Song”は、アルバムで静のパートを担う楽曲で流石と言ったところ。あとはお約束のボートラカバー、今回はURIAH HEEPの”The Wizard/魔法使い”でした。ハンズィの歌唱は中々ハマっていると思う。



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