RAVEN
RAVEN(UK/英)
#872 / WIPED OUT / 1982
★★★★
コードリフでグイグイ押しまくるハイテンショントリオです。一応NWOBHM群に属してたみたいだけど、MOTORHEAD系のシンプルな曲が多いせいか当時はあまりハマらなかった…というよりほぼ聴いたことがなかった気がする。せいぜい何かオムニバスに入ってたのを聴いたくらいだと思う。個人的にはTANKなんかも同じ括りかな。ANVILもカブる。このハイパーサウンド(音質は低音不足で軽いです)の原動力はベース&ヴォーカルのジョン・ギャラガ-だ。基本絶叫型なんだけどパワフルなハイトーンが桁外れに凄いのよ。キーからして裏声なんだろうけど、線が細くならないから表と裏の境目を感じさせないのだ。トム・アラヤ(SLAYERのベース&ヴォーカル)が目指したのはコレかもしれないね。
#973 / ALL FOR ONE / 1983
★★★★
前作と変わらぬハイテンションな3rdアルバムです。ジャケ及びアルバムタイトルより…基本的に三銃士なんだね。ダルメシアン(笑)じゃなくてダルタニャンのセリフだよ。トリオだから自分たちを三銃士になぞらえているわけだ。昔コンピレーションで聴いた曲はこのアルバムの“Take It Away”だったんだけど…どうしてコレがコンピに選曲されたんだろうね?当時スルーしたのはこの曲が原因だな。“Mind Over Metal”のハイトーンなんかを聴いてたらハマってたと思うぞ。CD時代到来で結局聴くことになったからいいけど。やっぱりANVILに似てますな。声もLIPSに似てる。LIPSの破天荒ぶりは「夢を諦めきれない男たち」で世間に知れ渡ることとなりましたが、RAVENは演奏そのものが破天荒!超有名な“Born To Be Wild”のカバーが凄いっす。オリジナルの1オクターブ上どころか2オクターブ上を歌ってるもの(笑) RIOTも「NARITA」に秀逸カバーを残していますがRAVENのもぶっ飛んでていいね。ギターの歪み方が安っぽく残念な感じもするがそれこそがRAVENサウンドなんですね。
#974 / ONE FOR ALL / 2000
★★★★
前作から17年の時を経て「ALL FOR ONE, ONE FOR ALL」ダルタニャンの名台詞が完成した11thアルバムです。しかしだ…かつてのハイテンションメタルの姿はここにありません。ヴォーカルも加齢のせいか普通。ギターの音もすっかり丸くなってしまいました。知らずに聴かされたらRAVENとは気付きません。そもそもウチにあるCDは見本品なのね。お得意様だからってことで「YASUNA」のお姉さんに貰ったモノ。ジャケも安いな。かろうじて剣が3本突き刺さってるけども…。「一人は皆のため」なんて言い出したら終わりってことなのでしょう。タイトル的には続編だけど中身は全く繋がってないね。80年代のテンションを期待するなら聴かない方がいいぞ。