自転車泥棒
自転車泥棒
#41 / Ladri di Biciclette / 1948(伊)
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ 脚本:チェザーレ・ザヴァッティーニ 出演:ランベルト・マッジォラーニ エンツォ・スタヨーラほか
この救いの無さは何でしょうか。現実はこんなものかもしれないけど、こういう伝え方もあるってことなんだね。爽快感とは真逆の感情が湧きあがってきますね。まあ子供向けではないね。間違いなく飽きるでしょう。モノクロ、イタリア語、時代背景、眠くなる要素が満載(笑)ストレートなタイトルも凄いけどそのまんまのストーリーです。戦後間もない頃のイタリア。敗戦国なので失業者がたくさんいます。で主人公が2年ぶりに職を得るんだけど自転車を持ってることが条件なんだね。質入れしてあった自転車を買い戻す。ところが仕事の初日に盗まれちゃうわけ。その後いろいろあって…仕事を失うわけにいかないお父さんは追いつめられるんだよ。魔がさすわけさ。捕まるわけさ。でもパパに泣きすがる子供の姿を見たチャリの持ち主が許してくれる。で親子で手をつないで雑踏に消えていくラストシーン。ふたりとも泣いてるじゃん。どう思います?自転車くれえいいじゃんかよ~なんて思っちゃダメなんだろうか?切なすぎるよね。親子は俳優ではなく素人らしいから尚更リアルだ。ひとつ気になったのは、子どもが小さいオジサンにしか見えなかったこと。初見でそう感じたので最後まで払拭できませんでした(笑)「靴みがき」と並ぶデ・シーカの名作ですので大人になったら見てください。当時のイタリアの街並みや風景も一見の価値あり。映画もプログレ同様、イタリアンは侮れない。