Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

ZENO

ZENO(Germany/独)

#171 / ZENO / 1986

★★★★

Zeno (320x320)

仙人の弟様ジーノ・ロートのプロジェクト第1弾です。相棒は兄貴のバンドELECTRIC SUNのウレ・リトゲン。シンガーはマイケル・フレクシグ。レコーディングにはドン・エイリー等が参加して、アビー・ロード・スタジオを始めとする世界各国のスタジオが使われたらしい。兄とは方向性が違います。ウリ(ロート)の弟(ジーノ)のバンドのウリ(売り)は、爽快感というか浮遊感というか、ポジティビティーでしょうか。オープニングはタイトル通り、東洋のメロ(ちなみにジーノの奥様は日本人)をフィーチャーした挨拶代わりの”Eastern Sun”、続いて、尋常ではないハイトーンで歌われる美メロ曲”Little More Love”、3曲目の素晴らしいバラード”Love Will Live”…個人的にはこの3曲でミニアルバムとして完結している気がする。パーフェクトな冒頭3曲に、他の楽曲が霞んでしまうほど。兄弟そろって哲学者で、最終目標は宇宙だと思っていたのに、どうやらそうではないらしい。ジーノのギターに派手さはないので、マイケル・フレクシグのハイトーンヴォイスの貢献度が高いね。しかし88年にフレクシグは脱退、後任としてトミー・ハートが加入するのですが、レコード契約が結べず解散。ウレとトミーはFAIR WARNINGを結成。しばしの休養を経て、ZENOはソロ名義で復活することになります。今作が出た86年は、スラッシュ四天王が、後に四天王と呼ばれるきっかけとなる名作をリリースしており、アグレッシブな音にすっかり心を奪われてたもんだから、メロディックロックにはそれほど関心を持てなかった。でもね、ウリの弟と言われたら、そりゃあ聴かないという選択肢はないでしょうよ。かつて、ウリの23Fストラトのコピーモデル制作のどさくさで、ジーノのストラトも作ろうって流れになりました。ジーノも兄同様23F仕様だけどローズ指板。ハードなサウンドが好みらしくリアPUはハムバッカー仕様。ジーノ曰く「とにかくパワフルなものを載せなさい」ということで、ディマジオのダンカン・ディストーション(SH-6)をチョイスしました。ご本人はSH-4らしいですが。シェンカー兄弟とともにドイツの至宝たるロート兄弟のジーノ、2018年2月5日、61歳で亡くなってしまいました。



#1541 / LISTEN TO THE LIGHT / 1998

★★★★

Zeno listen to the light (320x320)

2018年2月5日、ジーノ・ロートが亡くなってしまった。61歳だそうだよ。すーさんにジーノ風のギターを作ってもらったりしてたからね、ことさら思い出深いギタリストでした。兄はウリだし奥さんは日本人(コーラスで参加)だし…やっぱ特別だ。ZENOLOGYという哲学に今だからこそ興味津々です。デビュー作の次に「ZENOLOGY」というアルバム(歌はトミー・ハート)をリリースしておりますが、寄せ集め的作品ゆえ今回はパス。1曲ごとの出来はいいけどね、アルバムとしてはやはり今作ではないかと。ウレ・リトゲンは本業のFAIR WARNING多忙につき不参加で、結局のところ出戻ったマイケル・フレクシグ以外、つまり楽器はすべてジーノによるもの。バンド名がZENOなんだから問題ないでしょう。オープニングの“Goddess of Sunrise”は“Eastern Sun”の中華メロを踏襲しており、これこそが2ndアルバムだと言わんばかり。中盤のタイトルチューン、エンディングのインスト“Rainforest Tears”と“Sunset in Paradise”まで構成はいいね。最後のボートラ(ドラムはC.C.ベーレンス)は要りません。ギタープレイはお兄さんよりアグレッシブ(ハムバッカ-だし)です。ジャケから察するにエジプトがコンセプトでしょう。中東風が中華風に聴こえてしまうのが玉に傷ですが。ジャケといえば…1stのジャケも元々「LISTEN TO THE LIGHT」なんだよ。干支が一回りしてもコンセプトは変わらないと(笑) 奥さんの追悼コメントの中で“Meet me at the Rainbow”が引用されていたのが印象的でした。



#2190 / ZENOLOGY / 1995

★★★★

Zeno zenology

あれから9年の月日が流れ、1987年から1993年までにレコーディングされた曲を集めてアルバムを出そうという話がまとまり、今作が発売されました。8年に亘る歴史ゆえ、新旧メンバーによるレコーディングが混在する変則2ndアルバムです。よってボーカルも、トミー・ハート、マイケル・フレクシグ、ヘルゲ・エンゲルケ(FAIR WARNING)が分け合う形に。メンバーがメンバーだけに、オープニングから後にFARI WARNINGでもレコーディングすることになる”Heat of Emotion”ということで、纏まりがないのではという懸念もありましたが、どっこい素晴らしいアルバムになっています。レコーディング時期が異なるとは思えない自然な流れだし、美しいメロディに溢れている。私などはファーストよりむしろこちらのほうがいいのでは、と思ったりしています。特に前出曲から続けざまに繰り出される”Is It Love”、”Together”、”Surviving the Night”の冒頭4曲あたりは強力、ジーノが参加したFAIR WARNINGという趣です。”Out in the Night”でのトミーの歌唱も素晴らしい。こうして同一アルバムで聴き比べると、マイケルとトミー、随分違うものなんだね。新曲は”In Love with an Angel”(シンガーはマイケル)のみですが、もちろん違和感なし。ラストはインストで締めくくり。



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