Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

UFO

UFO(UK/英)

#7 / PHENOMENON / 1974

★★★★★★★★

UFO 現象 (319x320)

HRの超名盤、神降臨の3rdアルバム「現象」です。それはまだ神が神と呼ばれる前の話、母国のバンドで兄も在籍するSCORPIONSから、英国のUFOに移籍しての記念すべき1作目なんですね。というか、これより以前の2枚は未聴という人も多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人。“C’mon Everybody”くらいしか知らないのね。ゆえにこのアルバムをデビュー作と認識しております。しかし、何度聴いたかね。100回以上聴いてるんじゃないかな。コピーした曲に関してはもちろんそれ以上聴きましたよ。コピー曲の思い出、まずは“Doctor Doctor”に関して、コレは何回か合わせたけどイマイチってことでボツになったパターンでした。イントロ以外は単調だし、ギターソロもないし、師匠があまり乗り気じゃなかったのが最大の原因だったかも。そしてハードロックアンセム“Rock Bottom”。修学旅行のとき、新幹線での移動中に曲決めをして、やることになったんだよ。師匠が強く推すまでもなく、コレは文句なしの満票。で高3の時、SCORPIONSの“Another Piece of Meat”、JUDAS PRIESTの“Starbreaker”とコレを引っ提げて、市民音楽祭に出演したのさ。まだ文化会館(大きい)が無かった時代、舞台は隣接する中央公民館(小さい)でした。今は保健センターに建て替えられたとかどうでもいいね(笑) ステージ上で少しでも目立つように、同級生のAにチャイナ服を借りたっけ。チャイナ服にこだわりなどなかったけれど、結果、2年連続で着用することに。高2の時は紫で高3の時が黒でした。そもそも何故チャイナ服?それはね、Aがバイクで徒党を組んで走る団体に所属していたから。まさに少年Aだね。加えて、会場の公民館の近くに住んでいたから、着替えまでさせてもらったよ。実に懐かしいです。ちなみに高2の出演時にはBOW WOWのコピーを3曲演りました。あとは個人的に“Time on My Hands”のギターソロをコピーしたね。珍しく師匠のヘルプを仰がず、ちょっとした達成感があったよ。何しろ青春ど真ん中、全曲大好きです。シンプルな音質もいいよね。”Too Young to Know”、”Crystal Light”、”Space Child”、”Oh My”、”Built for Comfort”、”Lipstick Traces”、”Queen of the Deep”、いつ聴いてもあの頃の景色が鮮明に蘇る。「現象」から「宇宙征服」まではどれをとっても思い出深いですが、やはり一番は今作でしょうね。マイケルのギターは言うまでもなく、ヴォーカルのフィル・モグも好き。独特の歌い回しが、いそうでいない稀有なタイプ。聴けばすぐにそれとわかる声もいい。ステージで動き回るベース(イメージはサンダーバードとスパッツ)のピート・ウェイがヴィジュアル担当なのかな。マイケルの分まで動いてるんだね。そして、ドラマーのアンディ・パーカー、鍵盤とギターを駆使するポール・レイモンド、これをUFOの全盛期メンバーとして間違いなかろう。プロデュースはTEN YEARS AFTERのベーシスト、アートワークは、ここから長いお付き合いになるヒプノシスの作品でございます。



#40 / LIGHTS OUT / 1977

★★★★★★★★

UFO lights out (320x320)

ロン・ネヴィソンがプロデュースを務めた、UFOを代表する傑作6thアルバム「新たなる殺意」です。マイケル加入後だと4枚目。ジャケはもちろんヒプノシス。前作から加わったキーボード/ピアノ(元HEAVY METAL KIDSのダニー・ペイロネルから、ギターも弾くポール・レイモンドへ)がこのアルバムでUFOサウンドに完全に融合して、マイケルのギターがより印象的に聴こえるようになりました。ペイロネルは主張が強すぎたのかな。レイモンドが選ばれたのは主にマイケルとの相性だと思われます。後にMSGにも参加しているくらいだから。今作では更にストリングスが導入されました。ホーンアレンジも。そのおかげで曲もバラエティに富んでるし、より劇的に仕上がった曲も。それが名曲”Love to Love”ですね。色々な要素を詰め込み過ぎという意見もあるでしょうが、コレを最高傑作とする人も多いはず。師匠もこっち派かな。「現象」は必要最小限の楽器でシンプルだからね、それぞれの良さがあるわけ。まあ両方名盤で決着しましょう。アルバムのハイライトは“Lights Out”および“Love to Love”で間違いなし。ともにライヴでもお馴染みの名曲です。当然どちらもコピーしましたよ。さて他の収録曲は…いかにもUFOらしくオープニングにふさわしい“Too Hot to Handle/燃えたぎるギター”。ピアノが映えるバラード“Try Me”も秀逸。そして、これまた100%UFOしている“Gettin’ Ready”。スリリングなストリングスアレンジで聴かせる唯一のカバー曲“Alone Again Or/ひとりぼっちのロックン・ロール”もいい。ここまできたら“Just Another Suicide/自殺行為”と“Electric Phase”も忘れちゃいけない。安易に使いたくはないけれど「捨て曲なし!」。今作にて英米のみならず、日本やヨーロッパでも知られる存在となったマイケル。恐らく師匠もこの頃にその存在を認知したに違いない。ここから「神」となるまでそれほど時間はかからなかったわけですが、その「神」も最近ではすっかりお太りになられ「布袋様」あるいは「恵比寿様」の如し。それでも精神的には安定しているご様子で安心しました。最新のDVD「TEMPLE OF ROCK」ではしっかりシェイプアップしてたよ。ちなみにこの映像もオススメです。マイケルを支える参加メンバーがいい。なんとリズム陣が、ハーマン・ラレベルとフランシス・ブッフホルツというSCORPIONSチームなのね。シンガーにはドゥギー・ホワイトを据え、ルドルフ・シェンカーやマイケル・ヴォスがゲスト出演するという内容です。何よりマイケルの調子がいい。



#43 / FORCE IT / 1975

★★★★★★★

UFO force it (320x320)

マイケル加入後2作目となる4thアルバムです。今作よりキーボードが導入されていますが、概ねシンプルな演奏です。TEN YEARS AFTERのベーシストがプロデュースを務めました。よって、バンドサウンド的には前作「現象」より少し垢抜けた感じでしょうか。マイケルのギターは文句なく素晴らしいです。若さ漲るプレイで独自のメロを聴かせてくれます。このアルバムからは、ちょっとマニアックな変則ロックンロール“This Kids”(”Between the walls”はカット)をコピーしましたね。ベタなハードロックだとHやん(ベース)が納得しないと思ってね、この曲を推してみたら喰いついてきたというわけ。ちなみに同時期にコピーしたのはEXTREMEの“Warheads”やRIOTの“Overdrive”でした。というわけで、“This Kids”以外にも、いかにもUFOらしいバンドの代表曲が目白押し。“Let It Roll”に“Shoot Shoot”に“Out in the Street”に“Mother Mary”が後の名作ライブに収録されてるくらいだからね。メンバー自身もお気に入りのアルバムってことじゃない?アコギの”High Flyer”もいいですよ。UFO=マイケルが定説でしょうが、ヴィジュアル的にはピート・ウェイが欠かせません。本物のロッカーはスパッツでキメる(笑) 冗談はさておき、バンドのファッションリーダーにはベーシストが多い気がするね。BLACK SABBATHのギーザ―・バトラー、METALLICAのクリフ・バートン然りですよ。“Rock Bottom”をコピーすることになって、師匠から渡された90分テープのA面が「現象」でB面がこのアルバムでした。素敵なジャケは今回もヒプノシス。



#86 / OBSESSION / 1978

★★★★★★★

UFO obsessions (320x320)

マイケル加入後5作目「宇宙征服」です。気になる点が散見されるアルバムですが、これまたカセットテープが擦り切れるほど聴きましたよ。まず、明らかにギターの音色が変化しました。特にバッキングがこれまでのマイケルらしくない。「でもそんなの関係ねえ!fromよしお」泣きのメロディは相変わらずだからね。新機軸として、”Arbory Hill”でマイケルがリコーダーを披露してます。スコットランドの光景が目に浮かぶ味わい深い音色ですな。このメロは後にMSGの”Tails of Mystery”として歌入りの楽曲になります。オープニングの“Only You Can Rock Me”からエンディングの“Born to Lose”まで全部好きだな。今回はフィル・モグのヴォーカルが主役で、マイケルは引き立て役に徹している印象ですが、モグのファンでもあるからこの路線もアリなのね。マイケルはこのアルバムを最後にUFOを去り、SCORPIONSの「LOVE DRIVE」をお手伝いした後にMSG結成となるわけですが、やっぱりそういうことだったのかと納得。リーダーで酒豪でボクサーのフィル・モグが主導(ピート・ウェイとポール・レイモンドの曲が増えた)のコンセプト(歌中心でアメリカ市場を狙った戦略)が気に食わなかったんだね。以前のハードロック然とした楽曲から結構な路線変更をしてるもの。文句を言いたくても言えなかった、もしくは面倒だから言わなかったのでしょう。唯一のドイツ人でコミュニケーションが上手く取れなくて失踪を繰り返してた経緯もあるし、だったら自分のバンドを作れば問題解決みたいな。当然ですがそんな単純な問題ではなく…脱退後はドラッグとアルコール→リハビリなんて時期も経験したらしいけど、今は楽しそうにやってる様子が窺えるから結果オーライ。Only you can rock me, Michael!ジャケは孤立するマイケルを暗示しているのかのようでもある。さすがヒプノシスといったところか。アートワークに関して興味深いレビューがあったので借用させていただくと…ヒプノシスが手掛けたUFO作品にはマイケルの意向が反映されているらしい。キーワードはアドルフ・ヒトラー、ナチス党、ホロコーストなど。「現象/PHENOMENON」ジャケの未確認飛行物体(UFO)は、戦時中および残党が南米に逃れた後も開発を続けたと言われる「秘密兵器」がコンセプト。同様に「FORCE IT」は、シャワーだと騙されて入れられた「ガス室」であり、「NO HEAVY PETTING」は死の天使ヨーゼフ・メンゲレによる「人体実験」を、「新たなる殺意/LIGHTS OUT」は、大勢の市民が過酷な避難生活を強いられた「地下鉄構内=ロンドン大空襲(The Blitz)」を表現している。そして今作「OBSESSION=取りつかれること(強迫観念)」は、ヒトラーの思想に心酔した「ゲシュタポ(秘密国家警察)」がテーマになっていると。全く考えたこともなかったよ。ドイツ人ならではの自虐ネタ、なるほどね~。



#114 / NO HEAVY PETTING / 1976

★★★★★

UFO no heavy petting (320x319)

マイケル・シェンカーが加入して3作目。前作でちょいと導入して実験済みの鍵盤ダニー・ペイロネル(元HEAVY METAL KIDS)を正式にメンバーに加え、若干ポップな印象はあるものの、この変化は結果的に吉と出ました。キーボードレスで孤軍奮闘するマイケルのプレイも捨てがたいけれど、特にライブにおいて得るモノの方が多かったということでしょうか。そして何よりこのバージョンアップが、最高傑作アルバム「LIGHTS OUT/新たなる殺意」に繋がる点が重要なのですよ。鍵盤の導入なくして、“Try Me”を筆頭に、“Lights Out”も“Love to Love”も生まれなかったわけね。キーボード抜きの前出曲が想像できますかって話でしょ。まだマイケルがフレッシュだからこのアルバムも間違いなし。後々も定番曲として演奏され続ける“Natural Thing”と“I’m a Loser”、マイケルの圧巻ギターソロが炸裂する“Can You Roll Her”、ダニーの明朗な鍵盤が曲を引っ張り、元気溌剌プレイでそれに応えるマイケルという構図で、これまでにない明るい曲調に仕上がった“Highway Lady”、フィル・モグの歌唱を堪能できる定番バラード、とりあえず全部いいです。ジャケはもちろんヒプノシス。それにしても、いくら好きだからとはいえ、SCORPIONSやUFOの初期作品を今まで何回聴いたでしょうね?そしてこの先何回聴くのだろうか?きっと皆さんにもそんなアルバムがあると思います。できれば死ぬまで手元に音源を残しておきたいアルバム。100枚くらいに絞れたら理想的でしょうが、なかなかそうもいかなくてね。目下終活と称して整理中なのですが…何かしらの縁があって所有しているアルバムゆえ、二束三文で手放すのは癪だからオークションに出品してるのね。ハッキリした数は分かりかねますが、今のところ10年かけて5000枚を半分に減らしたといった状況かな。残り半分とはいえ、そこは1次審査で生き残った半分(笑)、今後ペースダウンしていくのは間違いない。よし2次審査だ、なんて悠長なことをやってたら(やってるんだけど)終わる気がしないよね。「死んだらどうせ処分される」と考えれば…思い切れるかしら?



#131 / STRANGERS IN THE NIGHT / 1979

★★★★★★★

UFO strangers in the night (320x317)

数あるUFOのライブ作品の中でイチオシ(邦題が「UFOライヴ」だしね)であるだけでなく、HR史に於いても名演と認められている1枚です。今やDVD時代、ライブは映像つきで見られるのが当たり前になりました。でもね、古すぎて映像が残ってないものはどうしようもない。秘蔵映像的なもの(ブートレグも含め)がちょいちょい放出されることもありますが、見たい時代の映像がピンポイントでリリースされることはほぼ皆無。好きだった70年代バンドたちは皆初老だもの。未だ現役でDVDが発売されたとしてもだ、往年の名曲をプレイしたところでパワー全開というわけにはいかない。円熟味を増した姿もそれはそれでいいのだが、本当に見たいのは当時の姿なんだよ。映像が無いものは無い、全盛期のライブはCDで聴くしかないわけです。そんなライブのひとつがコレ。UFOのライブはこの2枚組で決まりだね。黄金期のメンバーにして捨て曲なしの名演だから…コレの映像が見たいって言ってるんだぁ!しかもマイケル絶好調だもの。高校を卒業した翌年だか翌々年だかに、同級生と草津に行ったんだけどね、その車中で行きも帰りもずっとコレを聴いてたのを覚えてる。それこそハードロックに興味のない友人UTまで、曲を覚えてしまうほどエンドレスで聴いてたんだよ。同じ車に乗ってしまったら、そりゃあ聴くしかないわな。Rock Bottom♪とかLights Out♪とか合唱してたからね、ある意味洗脳でしたな(笑) 同時に、UTも好きだった泉谷しげるの「オールナイト・ライブ」も聴きまくったね。バンドメイトでもあったTが運転していた車は懐かしのCIVIC、純正カーステだったけど音質なんてお構いなし、まあ楽しかったよ。さて、今作の音源は、78年のUSツアー(6公演)からの抜粋です。”Natural Thing”、”Out in the Street”、”Only You Can Rock Me”、”Doctor Doctor”、”Mother Mary”、”This Kids”、”Love to Love”、”Lights Out”、”Rock Bottom”、”Too Hot to Handle”、”I’m A Loser”、”Let It Roll”、”Shoot Shoot”、この時期のベストといっても差し支えない選曲です。もちろんこれだけでも十分なのですが、99年の再発盤では、ボートラとして“Hot’n’ Lady”と“Cherry”(出来がイマイチでカットされていたのかな)が追加された完全版となりました。ライブ作品でもジャケはやっぱりヒプノシス。



#182 / NO PLACE TO RUN / 1980

★★★★★

UFO no place to run (320x313)

マイケルが居ないUFOなんてUFOじゃない!UFOをリアルタイムで追い続けてきたファンならば誰だってそう思うよね。けどマイケルが抜けてどうなったか一応聴いて確かめたくもなる。何という事でしょう!さすがに雰囲気は異なるものの、いいんだよこの8thアルバム「ヘヴィ・メタル・エクスペリエンス」が。特にモグの歌メロの良さが際立っている。実直な人間ゆえ、神の抜けた穴を埋めるべく、相当気合いを入れた結果でしょうね。追い出したのはお前だろって話だけど。新ギタリストはポール・チャップマン。「現象」リリース後に一度加入したことがある人です。その時は、マイケルとの間に軋轢が生じてしまい短期間で解雇されているので、次のスタジオ・アルバム「FORCE IT」には参加していません。ただ、在籍した4か月ほどの間に行われたライブ音源は、「BBCセッションズ&イン・コンサート」で4曲聴くことができます。収録日は74年6月6日、貴重なツインリード期だからね、ファンならばぜひ聴いておきたいところ。このポールがですね、実はモグと相性がいいのかもしれない。理由はともかく、フィル・モグというシンガーの才能が爆発した貴重な1枚だと思います。すぐにそれとわかる声自体がもともと好きだけど、ここまでメロディセンスがあったんだなと驚きました。そしてなんとプロデュースが、BEATLESを手掛けた大御所のジョージ・マーティン!ジャケは只のメンバー写真ですが、一応ヒプノシス作品です。さてこのアルバムは…富士フィルムのRange2だかRange4だか(カセットテープの商品名)に録ってあったのを覚えています。TDKとSONYばかり使っていたので、Rangeシリーズは数えるほどしかなかったからね。録ってくれたのは師匠かな。マイケルが抜けてしまったUFOですが、同年夏のレディング・フェスティバルにトリを務めました。しかしその出演後、今度はポール・レイモンドが脱退、バンドの勢いは徐々に失われていくことになるのでした。



#631 / MECHANIX / 1982

★★★★★

UFO mechanix (320x320)

この10th意外や意外、本国UKではUFO史上一番売れたアルバムらしいね。カバー曲の“Something Else”が入ってるからか”Let It Rain”みたいなキャッチーな曲のせいか…ハードロック然としてないところが逆にウケたのかな。マイケルが抜けて3枚目だからね。「NO PLACE TO RUN」は良かったし「THE WILD…」も”Profession of Violence”を偶然エアチェックして気に入ってた。それでも…やっぱり徐々にトーンダウンしてたのは確かだったから、誰かに(意外にもトグソだった気がする)借りたカセットテープを更にダビングして満足しちゃってた。まあその割にはよく聴いてたんだけども。神不在ゆえ(いつまで言ってるんだ)華やかさはないけれど結局フィル・モグが歌ってればいいのかも。普通っぽいけど普通じゃない個性的なヴォーカルが好きなんだよ。で今回もギターはポール・チャップマンなわけでこれがモグに合ってる。やはりモグの魅力が引き出されていると思います。特に3曲目とか。遂にジャケはヒプノシスではなくまりましたが、それにしても酷すぎやしませんか。



#847 / THE WILD, THE WILLING AND THE INNOCENT / 1981

★★★★

UFO wild willing and innocent (320x320)

「街も深い眠りに入り、今日もまた一日が終わろうとしています。昼の明かりも闇に消え夜の息遣いだけが聞こえてくるようです。それぞれの想いをのせて過ぎていくこのひととき。今日一日のエピローグ、クロスオーバーイレブン」でエアチェックした“Profession of Violence”が思い出深いアルバムですが…この辺りから熱心に聴かなくなってしまい他の曲はほぼ印象にありません。前作『NO PLACE TO RUN』はマイケル不在でも良かったのにね。次の『メカニックス』の方がまだ記憶に残ってる。前述曲以外は歌メロにあまり冴えが無いのが原因と思われます。ギターはポール・チャップマン。ジャケはヒプノシス。ヒプノシスといえば先月その中心人物だったストーム・ソーガソンが亡くなりました。シド・バレットと同級生なんだってね。天国で再会したでしょう。



#1007 / MAKING CONTACT / 1983

★★★★

UFO making contact (320x320)

マイケルが抜けた後も、フィル・モグ主導でいい曲を作ってました。ポール・チャップマンも健闘してた。マイケル時代のハードロックではなかったけど、どこか牧歌的なモグの歌メロはやっぱりスペシャルだと思ったよね。それにしてもだ…遂にピート・ウェイまで抜けてしまったこの11thはどうだろう?ポールがベースも弾いてるらしいけど…なんとも特徴のない作品になってしまったね。これってチューンも無いかな。ここまでで最低の作品といっても過言ではない(笑) 結局、なんとか続いていたポール時代もこれにて終了となりました。次に抜擢されるギタリストはアトミック・トミー・M。そしてベーシストは…なんとダムドのポール・グレイ。さて、どうなるかな。



#1180 / MISDEMEANOR / 1985

★★★★

UFO misdemeanor (320x320)

UFOよ、お前らもか!? ってくらいの変貌を遂げた12thアルバムです。新ギタリストはアトミック・トミー・M(マイク・ヴァ-二-門下。日系人ゆえLOUDNESSや5Xのヘルプという下積み時代が長かったとか。グラハム・ボネットがALCATRAZZ結成にあたってインギーと迷ったという逸話もあり)だ。当時のBURRNには“タミー”と記されてる。時代のせいかね、オシャレでアダルトなハードロックになっちゃいましたよ。印象に残るのはフィル・モグの魅力が炸裂するバラード系、もしくはスローなパートかな。全体的にモグに合ってる音楽とも言えるけど…ともかく異色作だね。ギターの音がキンキンして少々耳障り。輪郭がぼやけ気味でキレイじゃない。各曲において短めの小節の中で結構弾き倒してるものの印象に残るフレーズは無いかな。楽曲とともにギターソロもUFOらしからぬ作品です。ランディ・ローズの後釜としてOZZY OSBOURNに加入したジェイク・E・リーとイメージがカブるね。ベースは新たにポール・グレイ(SLIPKNOTの故人とは別人で、TANK結成でDAMNEDを脱退したアルジー・ワードの後釜として有名?)が加入してます。前回GWの集会で師匠にこの布陣でのUFO映像を見せられたが、とりあえず思い入れがないアルバムなもんで、イマイチの反応しかできませんでした。まあそれがきっかけでこうしてレビューしてるんだからいいのか!? タイトルの直訳は“軽犯罪”でね、ジャケのタトゥー・ガールは裏ジャケの方がキュート。



#1803 / WALK ON WATER / 1995

★★★★

UFO walk on water

2020年8月14日、ピート・ウェイが69歳で亡くなりました。そこで今回は、最初は日本のみのリリースだった復活の14thアルバムにしてみたよ。前作はフィル・モグとピート・ウェイその他だったからギリギリUFO状態だったのね。そんな時にだよ、マイケルのみならずアンディ・パーカーとポール・レイモンドも戻るとなれば、そりゃあ期待が膨らみますわな。78年の「OBSESSION」以来だからね、往年のファンは感慨深い。結果として…期待が大きすぎた(笑) 95年のUFOとはこういうモノなんでしょう。まあ悪くはないんだけどね、当然78年当時の音に戻れるわけないし、ちょっとヘヴィな80年代UFOの延長路線。ギタリストが誰であっても、モグ節は不変だと思う。それはいい。やっぱ問題はマイケルなのかな。アコギの使用はいいとして、かっこいいリフとか哀愁のソロが聴こえてこない。これって曲も見当たらないし、再録の”Doctor Doctor ‘95”と”Lights Out ‘95”に胡麻化されている気がする。この2曲に関しては…”Doctor~”はライブヴァージョンのスタジオ録音という趣で、ライブではちょいちょい音を外すマイケルだから、安心して聴けるのはいいかも。”Lights Out”は原曲に無いギターを被せたのがウリなんだろうが、歌の合間に入ってくるのは邪魔かな。



#1899 / BBC IN SESSION AND LIVE IN CONCERT / 1999

★★★★

UFO BBC in session

UFOのライブアルバムといえば”STRANGERS IN THE NIGHT”であることに異論を唱える人はいないよね。でも、調べてみるとその他にも多くのライブ盤が存在するわけで、ファンとしては聴きたくなるじゃない。今回はそんな中でも良かったBBC音源をご紹介。肝になるのはもちろん神のコンディション。まず冒頭3曲が74年のスタジオライブ(鍵盤不在の4人体制)でいきなりの”Rock Bottom”という潔さ。出だしはオリジナルバージョンかと思えるほどでビックリ。「現象」リリース年だからして当然と言えば当然か。モグの声もいい。けどギターソロは神の悪いところが出ちゃったね。あの完成度の高いソロは何処へ、適当に弾き倒してるだけ(笑) 2曲目”Time on My Hands”のソロは一転してオリジナルに忠実なのに。続く3曲(”燃えたぎるギター”と”Lights Out”と”Try Me”は77年のスタジオライブ音源。ポール・レイモンドが加わった「LIGHTS OUT」時の編成だから文句なし。特に”Try Me”が新鮮。続いての4曲は74年のコンサートより”Oh My”と”Built for Comfort”と”Space Child”と”Doctor Doctor”が収録されています。ガッツリ”現象”で感激ですが、ここでは2ndギタリストとしてポール・チャップマン(80年代前半にはマイケルの後任としてリードギタリストの座に。2020年66歳で死去)が参加しているのがミソ。それにしても”Doctor Doctor”のマイケルのソロだよね。途中にソロがない曲だからイントロのプレイが勝負なのだが、まともなテイクを聴いたことがないってくらい成功率が低い(笑) とはいえこのツインギター編成は貴重かも。最後の4曲”Let It Roll”と”Mother Mary”と”Out in the Streets”と”Shoot Shoot”は75年BBC御用達パリス・シアターの音源。同年リリースされた「FORCE IT」のプロモーションライブらしいが、HEAVY METAL KIDSのダニー・ペイロネルが加わった「NO HEAVY PETTING」時の編成なのでこれも貴重なのかな。ダニーのパフォーマンスはイマイチ。マイケルの邪魔になっているのではと感じる。ジャケもイマイチ。自由の女神上空にUFOが飛来するアメリカ公演のジャケは良かったけど、内容がイマイチ。そういえばアレもペイロネルだったかも。噛み合わんな。



#2007 / COVENANT / 2000

★★★★

UFO covenant

邦題は「聖約」。前作で復活を遂げた未確認飛行物体でしたが、そのツアー中にマイケルとポール・レイモンドが揉め、またしても分裂。どうやらマイク・ヴァーニーの仲介にてモグ/ウェイとマイケルが再合流。しかし喧嘩相手のレイモンドは呼ばれず、ついでにアンディ・パーカーも呼ばれずエインズレー・ダンバーを代役に立て今作リリースとなった模様。そんな事情はどうでもいいけどね(笑) 前作よりモグ節が活かされた作品に聴こえる。”Fool’s Gold”の、テンポアップする前の歌を聴かせるパート、モグのメロが往年のUFOを彷彿とさせて素晴らしい。唯一のピート作品”Rise Again”の雰囲気もいいね。続く”Serenade”もUFOらしくて良い。個人的にはモグがモグらしく歌っていれば満足みたいなところはある。曲が良ければ更に良し。マイケルの調子が良ければ言う事なし。今回のマイケルは…動と静のコントラストで聴かせるソロは前作同様ながら、マイケルらしさは前作以上かな。そして本作は「OFFICIAL LIVE BOOTLEG」というボーナスディスク(日本盤だと9曲収録)付きのお買い得品でもある。音源は95年のバッファロー。当然ポール・レイモンドがいて、ドラマーはサイモン・ライトという布陣で、生々しくも素晴らしい演奏が楽しめる。選曲も、まあ聴き飽きてる感はあれど、往年のやつが多めでいいね。つまり”Mother Mary””This Kids””Let It Roll””Out in the Street””Love to Love””Shoot Shoot”ですな。何よりマイケルの調子がいい。最後に、ジャケは久々のヒプノシスらしいけど…どうでしょう!?



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