SCHENKER-PATTISON SUMMIT
SCHENKER-PATTISON SUMMIT(US/米)
#2211 / THE ENDLESS JAM / 2004
★★★★

マイケル・シェンカーとGAMMAのジェイミー・パティソンがタッグを組んだカバーアルバムとなれば、聴きたいと思うのがオールドファンの性。マイク・ヴァーニー企画なので、ドラムはシュラプネル御用達のエインズレー・ダンバーが、ベースはギュンター・ネソーダ(レズリー・ウエストがゲスト参加したことによる)が担当。ただ選曲がね、マイク・ヴァーニーの意向なのでしょうが、メジャーな曲が少ないね。MOUNTAINのカバーでウエストと共演しているのは結構だが、原曲に馴染みがないのよ。YARDBIRDSもFREEもそれほど知らないし、そもそもパティソンがROBIN TROWERに居たことすら知らなかった。それでも、マイケルのギターを聴いているだけでニヤけてしまう。何故って、フレーズにマイケル印が押されているから。ほぼエフェクトを感じないパティソンの歌唱も素晴らしい。間違いなくGAMMAのあの声。個人的に馴染みがあったのは、JIMI HENDRIXの”Hey Joe”、PROCOL HARUMの”A Whiter Shades of Pale/青い影”、MONTROSEの”I Got the Fire/灼熱の大彗星”、GAMMAの”Voyager”、UFOの”Built for Comfort”でした。
”青い影”のギターは良かった。オリジナルには無い、追加されたツインギターのフレーズが最高。セルフカバーの”Built for…”は、マイケルのギターのみならず、ボーカルメロがパティソンVer.に大幅変更されているのが面白い。やっぱパティソンいいな。ちなみにディーンVにスイッチしたのが今作らしいけど、ジャケ写にギブソンVとはこれ如何に。
#2212 / THE ENDLESS JAM CONTINUES / 2005
★★★★

第1弾からのエインズレー・ダンバーに加えティム・ボガート(B)が参戦した続編です。どうやらマイク・ヴァーニーの趣味らしいから、メジャーな曲が少ないのは前作と似たり寄ったり。今回カバーしたBAD COMPANY、ROD STEWART、FREE、CREAM、HUMBLE PIE、TEN YEARS AFTERなど、たしかに有名バンドではあるけれど、何しろ馴染みのない曲なのでいまひとつテンションが上がらないし、パティソンの魅力も引き出されていない気がする。そんな中、強いて言うならBEATLESの”While My Guitar Gently Weeps”は驚きでした。マイケル・シェンカーとビートルズは結びつかないな。あとはDEREK AND THE DOMINOSの”Layla”、エリック・クラプトンならまだ想像がつく。例の、別の曲をくっ付けたと言われている後半戦は特に良かった。でもね、ともによく知る楽曲だから文句はないけれど、これはこれで有名すぎやしませんか!? 今回もパティソン関連でROBIN TROWERが選ばれているしボガート関連も然り、だったらマイケル絡みを何故収録しなかったのか。UFOでもMSGでもSCORPIONSでも、いくらだって渋めの曲があるでしょうが。前作に於ける”Built for Comfort”を期待していたのに叶わず、選曲は前作の勝ちとさせて頂きます。