PIPER
PIPER(US/米)
#159 / PIPER / 1976
★★★★★
80年代の前半にヒットを連発したビリー・スクワイアがプロデビューしたバンドの1stアルバムです。当然ビリーがフロントマン兼ソングライターというワンマンバンドですが、CHEAP TRICKやQUIET RIOT(ランディ・ローズ時代)と共に、KISSやAEROSMITHの次世代を担うバンドという位置づけでした。KISSと同じマネージメント傘下ということで、前座を務めたこともあるらしい。更には、エディ・クレイマーがミックスを担当。「地獄の狂獣 キッス・ライヴ」から始まる、キッス作品のプロデューサーでありエンジニアですね。その他LED ZEPPELINの5作品をはじめ、80年代には多くのHR/HM系バンドを手がけました。メンバー5名のトリプルギター編成になってますが、3人いるねって程度です。ツインギターのバックでも1本弾いてるけど、スタジオ録音はどうにでもなるからね、ライブを演ってナンボって話だと思う。それほど歪んだ音ではなく、ハードロックの範疇かどうか、微妙なラインのロックです。それでも後のソロ作品よりは確実にハード、何よりバンドっぽいところがいい。個人的に思い入れがあるだけで万人にお薦めする作品ではありません。例によって、師匠がカセットテープの余りに録音してくれたのは、”Telephone Relation”、”42nd Street”、”Can’t Live with Ya/Can’t Live without Ya”の3曲でした。余白の都合で、ROLLING STONESのカバー”The Last Time”が外されて、短めの”Telephone…”にしたのだと思う。とりあえず師匠が推したかったのは”42nd…”と”Can’t Live…”で間違いなかろう。どちらもいい曲だからね。ビリーの歌唱もスリージーで素敵。私はこの2曲のためにアルバムを買いました。お勧めは、お得感のある2ndアルバムとの2 in 1バージョンです。