MUSEO ROSENBACH
MUSEO ROSENBACH(Italy/伊)
#660 / ZARATHUSTRA / 1973
★★★★★

長らくコレが唯一の作品ということになっていたのですが、30周年とか40周年とかの節目で何やらリリースされているらしいイタリアン・プログレのレジェンドです。ツァラトゥストラ / ムゼオ・ローゼンバッハと読みます。2001年宇宙の旅で有名な「ツァラトゥストラはかく語りき」のメロとは無関係です。ハードロック度が高い荘厳なシンフォプログレ。強いて言うなら…シアトリカルな要素を取り除いたOSANNAといったところでしょうか。じゃあOSANNAじゃないじゃん(笑) 概ね組曲形式になってます。少々のへヴィさを伴いつつもコンセプトや使用楽器、曲の長さ、歌メロ等プログレ度は極めて高いので安心しておすすめできるイタリアン・プログレの名作となっております。やっぱイタリア語を聞くとワクワクしちゃうよね。とは言ったものの、正直「これで名作か!?」という感じがしないでもない。高評価レビューばかりを読んだ後だったから、ハードルが上がりすぎちゃったパターンだね。よくあるよね、こういうこと。確かにプログレの要素はてんこ盛りなんだけど、個人的にはPFMのような即効性もあると分かり安くていいな。抒情プログレがウリじゃないから仕方ないか。このバンドもオイル・ショックの煽りで解散してしまったのクチでしょうか。
#1735 / RARE AND UNRELEASED / 1992
★★★★

73年作「ZARATHUSTRA」をリリースする前の同アルバムデモと、URIAH HEEPやBEATLESのカバーなどレア音源をまとめて収録したアルバムです。レコーディングは全て72年のようですが、やはり唯一作「ツァラトゥストラ」のデモが目玉でしょう。完成品との違いがそれほど無いデモもある中、コレは結構違いがあるので興味深く聴けました。もっとも、より楽しむためには本編(73年の完成品)を先に数回聴いておかないと話にならないぞ。デモなので音質に文句を言ってはいけません。聴き進むうちに音質の劣化が加速しますけど(笑) 音質的に我慢できるのは3曲目までかな。4~5曲目もデモなんだけどね、どうも録音方法が異なるようです。6曲目(ヒープの“Look at Yourself”)からは更に音が悪くなります。次のビートルズのカバー“With a Little Help from My Friends”も同様。しかもコレはジョー・コッカーのカバー・ヴァージョンのカバーだね。個人的にはKICK AXEのカバーが思い出深いけれど。あとはとにかく最後まで酷い録音のまさしくレア音源でした。でも、デモだけでも価値があると思います。ダジャレじゃないぜ~。