Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

MSG

THE MICHAEL SCHENKER GROUP(UK/英)

#57 / THE MICHAEL SCHENKER GROUP / 1980

★★★★★

MSG (320x318)

これを聴くと演劇部の部室(校庭隅の掘っ立て小屋)の風景がなぜか思い出される。高3だね。理科実験室の前で部室方向を眺めながら、誰かがどこかの教室で大音量で流していたのを聴いたんだよね。校内放送で流していたのかもしれない。それが昼休みだったのか放課後だったのか、一緒に居たのは誰だったか(曲について言葉を交わした記憶はあるから一人じゃなかったのは確か)…O君(別バンドのメンバー)かK君(HR/HMファン)あたりが有力か。UFOを脱退した「神」が戻ってくる(SCORPIONSの「LOVE DRIVE」を経て)と期待していたけれど、UFOの音に慣れていた耳には多少の違和感があったね。“Armed and Ready”に代表されるように、ずいぶん分かり安い曲調が増えたなと。ゲイリー・バーデンにフィル・モグの艶っぽさは無く、マイケルのギターもそれに合わせて攻撃的な感じがしてね。それでもあの頃のマイケルは輝いていましたな。「神(帰ってきたフライング・アロウ)」という凄い邦題が付けられた1stアルバムです。UFOには及ばないと思いつつも、結果的によく聴いたから全曲懐かしい。“Into the Arena”はお気に入りのインスト曲だったから、いつ聴いても熱くなっちゃうね。レコーディングメンバーは…キーボーにドン・エイリー、ベースが凄腕セッションマンのモー・フォスター、ドラマーは801のサイモン・フィリップス(NAZARETH「HAIR OF THE DOG」、JUDAS PRIEST「SIN AFTER SIN」、GARY MOORE「BACK ON THE STREETS」など助っ人作品がたくさん)です。ヴォーカルを除くメンバーは凄いよね。ちなみにプロデュースはロジャー・グローバー。2009年盤にはデモ音源がボートラ収録されておりますが、その時のリズム陣はビリー・シーンとデニー・カーマッシ(MONTROSEやGAMMAやHEART)なんだよ。さすが神!その気になれば誰でも呼べちゃいそう。



#321 / ASSAULT ATTACK / 1982

★★★★★

MSG assault attack (320x314)

コレは3rdアルバムで邦題は「黙示録」。今回のヴォーカルはグラハム・ボネットです。シンガーが変わればメロディラインその他諸々にも変化があるわけで、個人的には良曲多数の強力盤に仕上がったと感じております。なんだかんだでボネットはおいしい仕事をしてるよね。引っ張りだこな要因がイマイチ理解できず、物凄い声量と見た目のインパクトなのかな、上手いとは思わないけどね。彼のHR/HMキャリアは御存知のとおり。RAINBOWを皮切りに、その後は今回のM.S.G.、続いてALCATRAZZからIMPELLITTERIと続きます。不本意ながらゲイリー・バーデンこそがM.S.G.の声って感じになっちゃってるけど、グラハム・ボネットはやっぱり個性的で凄いってことなんだね。声質は全く違うのに違和感がない。今作のリズム隊はTHE SENSATIONAL ALEX HARVEY BANDのお二人。ゲスト・キーボーもその人脈みたい。元RAINBOWだとギャラも跳ね上がるんだろうからボネットで出費しすぎたか(笑) タイトルチューンをはじめ、“Dancer”や“Desert Song”や“Ulcer”を収録。ジャケの安っぽさが残念。やはりボネットの出費が…



#416 / ROCK WILL NEVER DIE / 1984

★★★★★

MSG rock will never die (320x317)

スタジオアルバムを4枚、武道館ライブを1枚リリースした後の、通算2枚目の実況録音盤、代表曲を網羅した素晴らしいライブです。場所はロンドン、ハマースミス・オデオン。とりあえず「マイケル最高!」と言っておきたい(笑) 同名ビデオを師匠が持ってきて、皆で見た記憶があります。選曲は申し分なしでも全9曲(当時レコード買いました)という喰い足りなさ(CHEAP TRICKの「AT BUDOKAN」とかね)が残念でしたが…中古で安いからといって早まってはいけない。2009年のリマスター盤で6曲追加収録されたので入手するならそちらを。その中には“Red Sky”や“Looking for Love”といった名曲たちが含まれておりますゆえ。この時のメンバーは出戻ったゲイリー・バーデンと、アレックス・ハーベイの2人とテッド・ニュージェントのリズム・ギター。そしてアルバムの締めは、SCORPIONS時代の盟友クラウス・マイネと、兄にして盟友のルドルフが加わって“Doctor Doctor”を演るという、往年のファンには堪らない演出。ギターソロなどなくとも大いに盛り上がるのだ。ただね、クラウスが艶やか且つ張りのある声で歌っちゃうもんだから(手術後で歌唱法を変えた後のハズだが)ゲイリー・バーデンが可哀そうで…。この件とは無関係でしょうが、ゲイリーは再始動したMSGに呼ばれませんでした。次に声がかかったのは2008年(笑)



#453 / MSG / 1981

★★★★★

MSG MSG (319x320)

1stアルバム「神(帰ってきたフライング・アロウ)」に続く2ndの邦題は「神話」となりました。神話を彩る今回のメンバーは、ゲイリー・バーデン以外は元々ゲスト扱いだったから総入れ替え。今作から暫く在籍するアレックス・ハーベイのベーシストはともかくとして、UFOの盟友ポール・レイモンド(keyとG)の参戦もうれしいが、なんとドラマーがコージー・パウエルときたもんだ。大御所ゆえギャランティー的には相当なものでしょうね。その余波かな、今回のジャケは金かかってなさそう(ヒプノシスじゃない)。プロデューサーも前作のロジャー・グローバーからUFO「LIGHTS OUT」からのお付き合いとなるロン・ネヴィソンになりました。曲調は前作の延長線上で、2枚でひとつの作品としてもよさそうな内容。冒頭からの3連発および “Looking for Love”あたりが印象的ですね。特に“Looking~”は大学時代にコピーした想い出もあり…名曲だと思います。2009年盤にはボートラとして7曲収録。“Natural Thing”と“Shoot Shoot”と“Doctor Doctor”と“Lights Out”というUFOの曲が聴けますぞ。最近のLIVEをDVDで観たけどね、サイモン・フィリップスとニール・マーレイのやつ…フェイクはあるけどゲイリーはいい感じだしマイケルも調子良さそうで何よりでした。ディーンのVは気に食わないがお薦めDVDです。



#1640 / BUILT TO DESTROY / 1983

★★★★★

MSG built to destroy (320x320)

ドラマーのテッド・マッケンナが2019年1月に亡くなったそうで…彼が在籍していた且つまだ紹介していなかった4thスタジオアルバム「限りなき戦い」です。案の定グラハム・ボネットは1枚で去り、ゲイリー・バーデンが出戻りました。その他は3rdの布陣ということで、テッドを含むアレックス・ハーベイ組が二人をサポートしております。いい意味でゲイリー節が戻り、印象的には最初の2枚と同じ。当たり前か。1曲目“Rock My Nights Away”からして思いっきりMSGだ(笑) 今作における個人的ベストチューンは“Captain Nemo”と“Red Sky”だね。さてこの4thアルバム、オリジナルの音源に加え、USミックスというのが存在します。聴いたことがないので“Rock My~”だけチェックしてみたら…結構な違いがあるみたい。ギターの新たなフレーズやら、キーボーの音色やら、全体的なリバーブの具合やら、一応全部聴いておかないとダメなんじゃないかってくらい。そのUSミックス全曲がボートラ収録された盤があるらしいので、安かったら買い直してみようかと思います。ちなみにUSミックスを担当したのはジャック・ダグラスだそうですわ。



#1919 / ONE NIGHT AT BUDOKAN / 1982

★★★★

MSG one night at budokan

81年の武道館公演を収録した貴重な音源です。邦題は「飛翔伝説」と何とも仰々しいけれど、神のアルバムだから納得してしまう。おぼろげな記憶ながら、同級生のK君の部屋で聴かされたと思う。K君の弟が買ったのかな。リリース年からして大学生の頃だね。当時はね、UFOからのマイケル・ファンとしては、MSGはちょっと違うなって感じだったのね。1stと、もう1枚の名盤ライブ「ROCK WILL NEVER DIE」以外はエアチェック等で断片的にしか知らず、ガッツリ聴いたのはCD化されてからだったな。特に今作は随分と後回しになってしまった。だからこそかもしれないが…素晴らしいです。ジャケ写で見る限り皆さん若々しい。マイケルのプレイは言うまでもなし、そして若さゆえかゲイリー・バーデンの調子がいいのがうれしい誤算(笑) 他のメンバーはマイケルの盟友ポール・レイモンド、アレックス・ハーヴェイ・バンドのベーシスト、そしてコージー・パウエル様。期待通りどかどか叩いてると思うが、どうやら当日は体調不良だったそう。リマスター盤はノーカット収録をウリにしていたものの、カットされていた”Tales of Mystery”~ドラムソロは止むを得ず大阪公演のテイクが編集挿入されているとか。契約の問題も含め、カットされたのには確たる理由があったのね。というわけで、これから入手するなら、イントロダクションやドラムソロがボートラ追加された2009 Remastered Editionですぞ。



#2154 / THE MICHAEL SCHENKER STORY LIVE / 1997

★★★★

MSG story live

デビュー25周年記念日本公演の実況録音盤です。タイトルに偽りなしのマイケル・シェンカー物語が、MSGによって語られるライブ。リズム隊はシェーン・ガラースと6弦ベースのバリー・スパークス。あと鍵盤。シンガーはリーフ・スンディンのはずが…もう一人いる。SCORPIONS、UFO、MSGその他、マイケルの歴史が網羅されています。マイケルの調子もいい。見せ場のインストナンバー”Into the Arena”や”Captain Nemo”や”Bijou Pleasurette”(アコギ)は往年のマイケルだ。余った弦をユラユラさせながらマイケルVを足の間に挟んだ前傾姿勢が思い浮かぶ。まず登場するのは第1のシンガー、デヴィッド・ヴァン・ランディング。誰?CRIMSON GLORYのツアー・メンバーだったらしいけど、その他目立った活動歴はないみたい。2015年に交通事故で亡くなってしまったのが惜しまれる、素晴らしいパフォーマンスです。SCORPIONSの楽曲を演るには、ゲイリー・バーデンだと荷が重いもんね。おそらくリーフ・スンディンでも物足りないゆえの起用でしょう。オープニングの”In Search of the Peace of Mind”で度肝を抜かれました。あのスクリームが…歌えてる。同じく”Another Piece of Meat”でもノー・フェイクだよ。何なら本家のクラウス・マイネだって、フェイク・ヴァージョンしか聴いた覚えがないんだけど…。グラハム・ボネットの”Assault Attack”だけは少し苦しそうなのが不思議です。McAULEY SCHENKE GROUPの楽曲は馴染みがないしCONTRABANDも然り。第2のシンガーとしてリーフ・スンディンが登場。一人目と比べると若干マイルドかな。新しめの楽曲担当で出番は少な目。インスト”Essence”で一旦終了。その後3回のアンコール(なんと11曲)で再度古めの楽曲(”Too Hot to Handle”とか”Love to Love”とか”Armed and Ready”とか)で大いに盛り上がります。締めくくりはやっぱり”Rock Bottom”なんだね。調子良さげなマイケルのプレイを楽しむことができる好盤でした。



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