MOZART
MOZART(US/米)
#869 / MOZART / 1992
★★★★
QUEENフォロワーのデビューアルバムという触れ込みだった気がするが、聴いてみたらそうでもなかった。ヴォーカル(ピアノも弾くアダム)の存在感はあるんだけども少々クセがあるんだね。ナルシーなところは確かにフレディ(ピアノも弾くしギターも弾く)との共通点と言えるかもだけど…クオリティには雲泥の差がございますな。“Speed Train”だけは結構なインパクトがありましたが…その他は“地獄の遺産/Great Expectations”をカバーしてるのが珍しかったくらいかな。KISSの名盤「DESTROYER」に収録されてる不思議なテンションのロックアンセムなんだぜ。それにしても思い切ったバンド名を付けたね。クラシック音楽家って!で思い出したんだが、たしか東欧?にSCHUBERTってバンドもいたぞ。内容を覚えていないということはあまり面白くなかったのでしょうが…機会があれば紹介したいと思います。
#1810 / EVE / 1995
★★★★★
ジャケを含めこの作品をMOZARTの最高作としたい。QUEENの手法は拝借しつつも、コアな部分に焦点を定め、かなり突き抜けた感のある2ndアルバムです。前作から引き続いてのロイ・トーマス・ベイカーの助言なのかな。フレディ・マーキュリーの好みであるところの、QUEENのアルバム中に必ずある懐古趣味路線をとことん掘り下げた印象で、ツボを突かれまくりましたな。歌メロも、凝りに凝った音作りも言う事なし。スウィングジャズとかね、つまりBEATLES以前の音楽がめまぐるしく登場する(今回はスティーヴィー・ワンダーのカバーあり)印象だ。もちろん音像は現代版に仕上がっているのでご安心あれ。シンガーのアダムが、フレディマニアっぷりを如何なく発揮した作品になりました。2作目ってことで、プロデューサーとガッツリ意気投合したのかもしれない。声質の問題で、完コピだとVALENSIAあたりに到底及ばないゆえ、この試みは大正解だと思う。ただし一般的には前作の方が良かったという人も多いでしょう。今作にも“Speed Train”的な曲もあるけれど、全体的にはオジサン向け(笑)の傑作ではないかと。更に付け加えておくと、QUEENのハードロックを期待するならデビューアルバムとコレは飛ばして3rdかな。