MISANTHROPE
MISANTHROPE(France/仏)
#1466 / LIBERTINE HUMILIATIONS / 1998
★★★★
ミサントロプと読みます。フランスのデス系バンドでは最古参とのこと。デビューアルバムのリリースが93年となればそういうことになるかも。今回ご紹介の98年作品は5thとなります。このバンドはアヴァンギャルドメタルとかプログレ・デスあるいはメロデスにもカテゴリーされていたりして、なるほどそれらの変遷の結果が今作という気がしました。このアルバムを一言で表現するなら「多彩」でしょうか。得意技を突出させるのではなく総合戦という感じ。基本はシンフォニックデスであり、ツインギターはメロデスであり、リズムチェンジや曲構成はプログレデスであり、加えてフレンチプログレのお家芸であるところのシアトリカルな雰囲気もあるという変わり種。ヴォーカルの声質は聴きやすい部類なのも有難い。急にスイッチが入ったように目立つベースプレイも印象的だ。デスメタルでチョッパー(もしくはスラップ奏法)やベースソロは珍しい。アルバムの最後(日本盤ボートラ)に発せられる「メルシー!」も斬新でした。プロデューサーは前作に引き続きフレドリック・ノルドストロームで、間違いなく聴きやすく仕上がってます。フランスのデス系はこのバンドとLYZANXIAがツートップか。