MILLENIUM
MILLENIUM(US/米)
#1813 / HOURGLASS / 2000
★★★★
ラルフ・サントーラのプロジェクト的バンドの3作目です。この後デスメタル方面(DEICIDEとOBITUARY)でも活躍するギタリストですが。前作「ANGELFIRE」を聴いた時は特に何てことなかったんだけども、今作はオープニング曲にハートを鷲掴みにされました。とにかくその“Power to Love”が突出して素晴らしいです。キラーチューンです。サビメロの高揚感たるや久々の衝撃でした。歌メロもいいし曲構成もいいしギタープレイもいい。バンドとしては少数派の曲パターンかもしれませんが(他2曲ほどが同系統)アルバムの幕開けにふさわしい文句なしの傑作だ。続く2曲目もエモーショナルなヴォーカルを活かした佳曲。自由奔放な歌い回しが素晴らしい。それ以降はバラードだったりスキャットが飛び出したり、冒頭からはトーンダウンするもののまずまずの出来。何より歌が上手いから許せるかなと。そしたらヨルン・ランデでした。さすがっス。前年、トゥーレ・オストビー(CONCEPTIONのギター)と組んだARKもそうだったけど、たとえ曲がイマイチでもそれなりの出来にしてしまう圧倒的な歌唱力ってやつですね。ゲスト参加のキーボー、ひとりは御大ドン・エイリー。もう一人はVAGABONDとJORNで活動を共にした盟友。このKey.はVAGABOND繋がりからTNTやロニー・ル・テクロの作品にも参加。2011年に癌で亡くなったそうです。ジャケはボートラ追加のコンプリート・セッション盤のものです。