Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

MAURO PAGANI

MAURO PAGANI(Italy/伊)

#290 / MAURO PAGANI / 1978

★★★★★

Mauro Pagani (320x320)

ご存知PFMでヴァイオリン、フルート、ピッコロ、ボーカルを担当していた才人のデビュー・ソロアルバムです。今作ではプロデュース、ギター、オルガン、ピアノ、ブズーキ他中東由来の楽器も演奏している。PFMでは思想面での貢献も大きかったようで、「パガーニが抜けたPFMはプログレじゃない」みたいな事になっているとか。概ね同意できるかな。さて、PFMの頭脳がソロで目指したのは、キリスト教圏とイスラム教圏が重なり合う地の音楽、バイオリン主導のインスト形態で表現される地中海民族音楽でした。PFM脱退から2年、遂に完成したアルバムの邦題は「地中海の伝説」。レコード会社の方々もよく分かってらっしゃる。パガーニを支える演奏陣はPFM、AREA、地中海ロックバンドのメンバーです。ここに行き着いたのは、パガーニ在籍中にAREAのベーシストが加わった事も無関係ではあるまい。オープニング曲”Europa Minor/ヨーロッパの曙”からして、地中海音楽とロックの融合という目標達成です。強いて言うならAREA寄りなので、PFMのファンに勧められるタイプのプログレではないけれど、とにかく新しい。2曲目”Argiento”ではエキゾチックな女声ボーカル(テレザ・デ・シオ)登場。3曲目はパガーニのヴァイオリン独演状態のズバリ”Violer d’Amores/悲しみのヴァイオリン”です。続く”La Citta’ Aromatica/馨しき街”はアコースティックとエレキが融合したジャズ・フュージョン曲。そして一番の想い出は、5曲目の “Albero di Canto, Pt.1A/木々は歌う(パートⅠ)”です。FMのユーロプログレ特集でイタリア代表として、NEW TROLLS、PFM、OSANNAらとともにオンエアされた曲なのね。さすがに当時は、あの不穏なスキャットがデメトリオ・ストラトス師匠のものであるとは知る由もなく、只々印象的だったのみ。AREAを通過した今なら、どう聴いたってストラトス以外の何者でもないのにね。存在感抜群の素晴らしいパフォーマンスです。アコギインストの”海の調べ”や、ラストの”木々は歌う(パートⅡ)”もいいね。パートⅠのテーマメロとともにストラトス節再降臨で大団円を迎えます。不思議な魅力を放つ異端のアルバム、好きです。



バンド名検索

powered by Quick Homepage Maker 5.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional