GREAT WHITE
GREAT WHITE(US/米)
#774 / ONCE BITTEN... / 1987
★★★★

代表曲“Rock Me”(全米60位:MVにはジャケットを飾るシャープな顔立ちのお姉さんも出演)を収録したLAメタル組の3rdアルバムです。マーク・ケンドールのギタープレイにLAメタルのテイストが垣間見れるものの、全体的にはかなりブルージーでアダルトな仕上がり。デビュー当時こそは違ったのでしょうが、今作で聴けるのは、我々がイメージするLAメタルではないのでご注意ください。よってLA同窓生たちと比べて派手さはなく、ジャック・ラッセルの艶のあるなボーカルがバンドを牽引する感じ。とりあえず歌声は心地よいです。アルバムは全米23位のヒットを記録、タイトルからして連作と捉えられる4th「...TWICE SHY」(同9位)とともに、この時期がバンドのピークで間違いない。前出曲のほか”Save Your Love”(57位)もシングルヒットしました。2000年にはジャック以外のメンバーが脱退(マークは時々参加)、ジャック・ラッセルズ・グレイト・ホワイトとして活動を続けるのですが、2003年のツアー先のクラブにて、演出に使った花火が原因で火災が発生、ギタリスト(マークではない)を含む100名が死亡する大惨事に見舞われます。こういう形でロック史に名を残すとはどんなに心苦しかったことか。2024年夏、ジャック・ラッセルは亡くなりました。
#775 / ...TWICE SHY / 1989
★★★★

ジャケのシャーク・フィンから推察できる通り、バンド名の由来はGREAT WHITE SHARK「ホオジロザメ」なんですね。バンドのトレードマークは当然サメだし、マーク・ケンドールが使用したサメをモチーフにしたギターも印象的でした。前作のヒットを受け、全米9位を記録した4thアルバムです。前作とアルバムタイトルを繋げると「ONCE BITTEN…TWICE SHY」となります。意味は「1度噛まれると…2度目は臆病になる」みたいなことらしい。2枚のジャケを見て想像を膨らませるのも楽しいでしょ?「喰われた!?」みたいな!前作は青、今回は赤、並べて見るとコントラストが素晴らしい。拡大解釈もできますがそこはご自由に、ということでしょう。となれば流れとしてイアン・ハンターの”Once Bitten, Twice Shy”をカバーするのは必然、シングルカットされた同曲は全米5位の大ヒットとなりました。曲調は普通のロックンロールなのに何故ヒットしたのか。そもそもがMOTT THE HOOPLEを脱退したハンターが、1975年にファーストシングルとしてリリースし、全英14位に到達したヒット曲だったからに他ならない。耳馴染みがあり懐かしかったからということだと思われる。あとは、ピアノがメインのバラード”The Angel Song”(全米30位)を収録。