Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

ANTHRAX

ANTHRAX(US/米)

#56 / SPREADING THE DISEASE / 1985

★★★★★

Anthrax (320x318)

スラッシュメタル四天王の傑作2ndアルバム「狂気のスラッシュ感染」です。同年リリースされたEPからジョーイ・ベラドナとフランク・ベロ(前任のダン・リルカがNUCLEAR ASSAULT結成に動いたためドラマーの甥に白羽の矢が)が加入して、全盛期のラインナップ揃い踏みと相成りました。Big4の中では少々異色で、NYハードコア系スラッシュメタルというクロスオーバーな音楽性なのですが、その肝はリズムギターのスコット・イアンとドラマーのチャーリー・べナンテで間違いなし。両名は今作のレコーディング後、ハードコアパンクのビリー・ミラノとS.O.D.を結成(ダン・リルカとも再合流)するからね。ただし、その方向性が顕著になるのは次の作品からで、今作が傑作と呼ばれる所以は、しっかりとHMしているところにあると思う。で、そのヘヴィメタ風味はジョーイ・べラドナの歌唱がもたらしたと思われます。結構歌えてたニール・タービンが脱退して、敢えて音楽性に合わないだろ!?と誰しも思うシンガーを獲得したところがポイントになったね。メロディをしっかり歌うスラッシュメタルバンドのヴォーカルが当時とても新鮮でね、音源を入手(同級生T君経由?)した当初はヘビーローテーションでしたな。今作以降の作品は、モッシュ色が徐々に濃くなり曲が単調に聴こえる(パンクですから)ので、ベラドナ主導のコレは奇跡の1枚と言えるでしょう。曲はHM然としながらも、スコット・イアンが刻むリフは間違いなくスラッシー、元気溌剌で捨て曲無しの傑作です。ちなみに“Armed and Dangerous”と“Gung-Ho”は前任ニール・タービンの曲。名曲“Medusa”はEXプロデューサーのジョニーZ(METALLICAの「KILL ‘EM ALL」やRAVENを世に送り出したメガフォースレコードの創設者らしい)の曲なんだって。そして、リードギタリストのダン・スピッツはANTHRAXを辞めたあと時計職人になりました。昔からの夢だったらしいけど、日本人並みのサイズ感だから手先が器用なんだろうね(笑)



#244 / AMONG THE LIVING / 1987

★★★★★

Anthrax among the living 2

「SPREADING THE DESEASE/狂気のスラッシュ感染」が気に入った流れで迷わずレコードを買った3rdアルバム(全英18位)でしたが、期待外れな内容でガッカリしたのを覚えています。こういう曲調だったらジョーイ・ベラドナが歌う必要性を感じないし。それでも、貸しレコードや友だち経由で済ませることが多かったこの時期、大枚叩いて買ったLPだったからよく聴いたのね。当然刷り込まれますよ。で、徐々に好きになっていくわけ。よって全曲覚えているし、バンドの魅力が詰まったアルバムだと、今なら冷静な判断ができる。収録曲は、ダン・リルカが関わった”I Am the Law”(全英32位)と”Imitation of Life”、82年に33歳で亡くなった俳優ジョン・ベルーシに捧げられた”Efilnikufesin(N.F.L.)、86年にツアー・バスの事故で亡くなったMETALLICAのクリフ・バートンに捧げられた”A.D.I./The Horror of It All”、ベラドナのルーツそのままのタイトルである”Indians”(44位)、スティーヴン・キングの小説にインスパイアされた”A Skeleton in the Closet”およびタイトルチューン、アンスラックスきっかけで知ることになる「モッシュ」というワードを含む”Caught in a Mosh”、最後に”One world”です。メタル寄りの前作とは異なるものの、独特なノリがあるし、結構バラエティに富んでいるから面白い。というか本来の持ち味はこっちなんだよね。前作が奇跡の突然変異だったわけ。バンドはこの面子であと3枚アルバムを作る故、これが黄金期でしょうね。やがてジョーイ・ベラドナとダン・スピッツが辞めて、ARMORED SAINTのジョン・ブッシュが加入。ギタリストはMEAT LOAFのバンドの人にヘルプしてもらったりした後に、ロブ・カジアーノ。BIG4企画がらみでベラドナが2度目の復帰となりました。



#538 / THE GREATER OF TWO EVILS /2004

★★★★★

Anthrax the greater of two evils (317x320)

ニール・タービンやジョーイ・ベラドナ&ダン・スピッツ時代の曲をジョン・ブッシュ&ロブ・カジアーノで録り直したベスト盤。ANTHRAXを知るきっかけになった何かのオムニに入ってた“PANIC”も再録。オリジナルヴァージョン捨て難しなのは重々承知の上でこれはこれで素晴らしいです。さすがに低音がしっかり出てると迫力あります。懐かしい曲の数々がすっかり別物としてグレードアップしてるもの。こうなると傑作2ndのリマスター盤だよね。ANTHRAXはこの1枚だけでいいからぜひともお願いしたい。現代のテクノロジーを持ってすればできないはずは無いのである。リレコーディングはダメよ。もうベラドナは声が出てないから。四天王企画とか何とか銘打ってさあ…「MASTER OF PUPPETS」と「PEACE SELLS…BUT WHO’S BUYING」と「REIGN IN BLOOD」と「SPREADING THE DISEASE」の最終形態究極盤を希望します!



#692 / ARMED AND DANGEROUS / 1985

★★★★

Anthrax armed and dangerous (320x320)

新ヴォーカリスト、ジョーイ・ベラドナのお披露目的なEPです。ニール・タービンだって結構歌えてたのに…同じ曲をジョーイが歌っちゃうとさあ、ニールが可哀相なわけよ。格の違いを見せつけるには最高の手段だけどね。想い出はダントツで“Panic”なんですね。何かのオムニバス(コンピレーション)に収録されてた想い出の“Panic”はコレに収録されてるスタジオライブバージョンだったわけだ。それがANTHRAXとの出会いでした。よって1stのニールのオリジナルバージョンを聴いても違和感しかなかったりする。先に聴いたことを差し引いてもこっちの方が断然いい!“Metal Thrashing Mad”なんかも声の伸びが違うよね。あとSEX PISTOLSの“God Save the Queen”のカバーもアリ。今は1st「FISTFUL OF METAL」にこのEPを追加収録したカップリング盤がリリースされてるからお手軽に聴き比べることができます。



#952 / FISTFUL OF METAL / 1984

★★★★

Anthrax fistful of metal (320x320)

四天王のデビューアルバムです。まだヴォーカルがニール・タービンでベースがダン・リルカの時代ですね。B級臭さが漂いまくりのジャケ、若さ漲る荒々しい演奏、そんなアルバムになってます。最初に聴いたANTHRAXは“Panic”1曲だけで、しかもEP「ARMED AND DANGEROUS」に収録のヴァージョンでした。でそれが気に入って、BURRNで2ndが高得点でレビューされていたのを見て速攻ゲット。そういう流れだったからこの1stを聴いたのはそれより後でした。もしかしたら「AMONG THE LIVING」より後だったかもしれません。要するに…それほどの思い入れが無いということだね。チャーリー・ベナンテのツーバスがドコドコドコドコ激しいね。ニール・タービンは良く声が出てる。ジョーイ・ベラドナと同系統だと思うんだが、なぜメンバーチェンジ?まあチェンジして正解だったけどさ…おそらくニールのままだったら四天王に数えられることはなかったでしょう。



#1406 / ATTACK OF THE KILLER B'S / 1991

★★★★

Anthrax attack of the killer B's (320x320)

タイトルにB’Sとあるようにカバー曲とライブとシングルB面のコレクションです。ジャケの通りミツバチとダブルミーニングになっている。ちなみに同A’Sというのも後にリリースされました。89年~91年にかけての音源ということでジョーイ・ベラドナ最後のスタジオアルバムとなりました。元々バンドが持っているファニーな部分を寄せ集めたような仕上がりでしょうか。同時期のスタジオアルバムに比べてとにかく楽しそうだ。オープニングがS.O.D.の“Milk”ってのがうれしいね。悪ノリの幕開けにこそふさわしい。耳馴染みのある曲だけにKISSの“Parasite”とTHE VENTURES(ベンチャーズのオリジナル曲ではないので正確にはカバー曲のカバー)の“Pipeline”の連発が魅力的。お得意のラップ系は頂けないが“Startin’ up a Posse”のモンティパイソン的なノリは好きだな。スラッシュ四天王と呼ばれていても音楽性はハードコア寄りであり、スラッシュメタル然としていたのはごく初期だけでした。よって、すでにベラドナ在籍時からあまり聴かなくなった。ジョン・ブッシュ加入後もしかり。



#1655 / STATE OF EUPHORIA / 1988

★★★★

Anthrax state of euphoria2 (320x320)

前作「AMONG THE LIVING」でガッカリして、ほぼ見切りをつけていたもので、この4thアルバムを聴いたのはリリースから数年後の事でした。MTVでよく見かけていたので、トラストのカバー曲“アンチソーシャル”だけは知っていた程度。PVを観て「やっぱこういう方向性ね」って感じだったな。それでも、まだベラドナが歌っているので聴けます。前作からの当然の流れで、メタルから更にパンク寄りになった気がする。よって全体的にサウンドが軽く聴こえてしまいます。ANTHRAXの特徴とも言えますが、リズム陣は上手いのに何でこうなっちゃうかね。オープニング曲と前出曲と、終盤登場する不思議な雰囲気のインストが印象的でした。エンディング曲のイントロダクション的役割なんだろうけど、もうちょい長くても良かったよね。よくよく考えれば、よくもこのバンドが四天王の一角だなって感じがしなくもないが、独特の立ち位置と、傑作「狂気のスラッシュ感染」のおかげだね。



#1938 / LIVE:THE ISLAND YEARS / 1994

★★★★

Anthrax live the island years

遅すぎたファーストライブ・アルバム。ジャケから察するに「パーシスタンス」ツアーか。91年西海岸と92年東海岸の音源。ジョーイ・ベラドナが92年に脱退してしまったので、その直前の貴重なライブということになる。エレクトラ・レコード(配給がアイランド・レーベルって事なんですかね)との契約打ち切りとベラドナ脱退を受けての初ライブ盤リリースということかな。「狂気のスラッシュ感染」が一番好きって人間からすると選曲に不満あり。「A.I.R.」だけだもんな~。冒頭「遅すぎた…」と言ったのはこのため。もっと早い時期、せめて「AMONG THE LIVING」の後くらいのライブなら「感染」からもっと選ばれていたはず。とにかく「感染」中心のセットリストで聴きたかった。ほとんどがあまり聴かなくなってからの曲(知ってはいるけど)なので個人的には微妙な作品でした。黄金期のメンバーなれど、メタル度が減退してノリが軽い。これじゃあべラドナも辞めるって。"Efilnikufesin (N.F.L.)" や"Caught in a Mosh"や"Indians"や"Antisocial"や"In My World"や"I Am the Law"…悪くはないが。KISSの"Parasite"とPUBLIC ENEMYとの共演"Bring the Noise"は微妙。"Metal Thrashing Mad"は好き。「感染」の30周年記念盤に87年のライブ音源を収録したボーナスディスクがついているらしい。同じく「AMONG THE LIVING」のデラックス・エディションには87年ロンドンでのライブDVDが付属している。こりゃあゲットするしかないか!?



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