WITCHERY
WITCHERY(Sweden/瑞典)
#1450 / RESTLESS&DEAD / 1998
★★★★

THE HAUNTEDのパトリック・ヤンセンが同時進行で結成した別プロジェクトのデビュー作です。どういう経緯かベースにシャーリー・ダンジェロが参加しています。さて、ホーンテッドはキッチリしたスレイヤー系デスラッシュでしたが、こちらはいい意味で緩いです。画一的な突撃デスラッシュではなく、より自由度が高いメロデス、もしくは発展型スラッシュメタルという感じで気に入りました。すぐに2ndもゲットしたよ。ダンジェロが在籍するARCH ENEMYやCHILDREN OF BODOM等と同様の、いわゆるデス度が低いメロデスバンドなので、スラッシュメタル世代でも聴けるタイプのバンドだね。ヤンセンのギターはアモット兄弟やアレキシ・ライホほど抒情的若しくはテクニカルなものではありませんが、2本のギターという武器を最大限に活かした曲作りをしていると思います。キーボードレスってのも個人的にはポイントが高い。#9のインストから怒涛のラス曲が本編のハイライトでしょうか。やかましい声質のヴォーカルだからね、インストだとホッとするし(笑)。ボートラはイマイチ。WITCHERYの前身バンドSATANIC SLAUGHTERの楽曲だそうですが。ホーンテッドの活動が忙しいと言いつつ割とコンスタントに作品を重ねているようです。とりあえず2枚は聴いたので次は3rdをゲットしてみようかなと。
#1720 / DEAD, HOT AND READY / 1999
★★★★

パーマネント・メンバーではないそうだが、この2ndもベースはシャーリー・ダンジェロ。デビュー作「RESTLESS & DEAD」はACCEPTの「RESTLESS & WILD」から、そして今作はPRETTY MAIDSの「RED, HOT AND HEAVY」を捩っている。つまり、80年代のHMで育った故のリスペクトで、そもそもがあの時代のアップデート版HMをやろうと結成したバンドらしい。メイン・プロジェクトのTHE HAUNTEDはAT THE GATES在籍メンバーがいて当然その流れを汲んでおり、一方こちらはお遊びの延長線上という感じで、ハッキリと区別されている。方向性は前作同様、スラッシュメタル寄りのデスラッシュで嫌いではない。アルバム本編にハイライトが見出せなかったりもするんだけどね、日本盤にボートラ収録されているデビューミニアルバムがいいからOK。カバー4曲+オリジナル3曲の構成。“Fast as a Shark”のカバーはいいね。ヴォーカルの声が汚いから(笑)ウドの声と比べても遜色ない。ただWASPとBLACK SABBATHとJUDAS PRIESTのカバーはね~、さすがに歌メロがなくなっちゃうとキツいかな。基本的にデス声一歩手前の汚い声なんだけども、そこにゲロゲロした音が混じってるから輪をかけて耳障り(笑) オリジナル曲は緩めのベイエリア系スラッシュで、本編より好みでした。カッチリしてないところが北欧なのかな。