TYTAN
TYTAN(UK/英)
#358 / ROUGH JUSTICE / 1985
★★★★

NWOBHM期にデビューしたバンドの唯一作だったのですが、2017年に2ndアルバムがリリースされ希少性が失われてしまいました。それでも、B級感溢れる素晴らしいジャケも相俟って、カル・スワンの男前で艶のある歌唱が炸裂する奇跡の1枚と言われている作品です。一方で1曲目の“Blind Men and Fools”だけという説もありますが。これは貸しレコード店だったか友だち経由だったかハッキリしないけれど、カセットテープに録音する際、テープの余りに1曲目をもう1回録ったのは間違いない。もっともコレに限った事じゃないんだけどね。カセットテープってさあ、たまに出だしの所でクシャクシャってなるよね。あれだけペラペラなんだから無理もない。その予防策として始めたのが「1曲目をもう1回録る」という作戦でした。アルバムのトータルタイムが短いことも手伝って、テープが余るケースが多かったから、何か録らなきゃもったいないと思うのは当然でしょ。テープのせいかデッキのせいか、とにかくこの作戦は多くの人が行っていたと思う。というわけで、アルバムA面B面の1曲目は、曲の良し悪しにかかわらず通常の2倍覚えてるって話。さて、その名曲以外ですが、カルが歌っていなければ普通の出来かな。メイン部分とは異なる曲調のイントロやアウトロを繋げたりするなど飽きない工夫はしている。特に、ラストの”Far Side of Destiny”の導入部及び中間部のコーラスは、URIAH HEEPみたいで良かった。