THUNDERHEAD
THUNDERHEAD(Germany/独)
#1205 / BEHIND THE EIGHT-BALL / 1989
★★★★

ドイツ産ハードロックンロールバンドのデビューアルバムです。ヴォーカルのテッド・ブレットはアメリカ人なんだね。ドイツに渡って結成したわけだ。ヨーロッパにもこの手のバンドが結構いるんだけどね、総じてあまり好みではないかな。そもそもハードロックンロールというジャンルに興味が湧かないのですよ。ブレットはアメリカ人だけど、米英のバンドで充分だと思う。そんな中にあって、さすがに凡百の同系バンドとは格の違いが感じ取れます。タイトルチューンはやたら元気があっていいんじゃないでしょうか。個人的なイチオシはラストに収録されている“Beyond the Universe”だ。RICK DERRINGERのカバーなんだけども、オリジナルよりアップテンポで迫力満点のアレンジが良い。ナイスカバーでした。このアルバム…というかこの曲がきっかけになり勢いで数枚聴き続けてみましたが…とりあえずもういいかな。ちょいちょいカバー曲が収録されているものの、“Beyond…”級のインパクトは無かったな。オリジナル曲は言うに及ばず。元々興味がないジャンルなもんで。
#2069 / WERE YOU TOLD THE TRUTH ABOUT HELL? / 1995
★★★★

THUNDERHEADらしからぬ5thアルバムです。ヘヴィさを追求しすぎて持ち味が出せず没個性に陥ったため、概ね評判はよろしくない模様。このスタイルのHMバンドは掃いて捨てるほど存在するわけで、もうちょい工夫がないと聴いてもらえませんよね。HR&RからHR/HMへの移行は個人的には歓迎されるべき選択のはずなんだけどね、このバンドに関してはどうやら違うようで。シンガーの歌唱は相変わらず気合が入ってるし、ギターも弾きまくっているのに、なぜかあまり面白くない。そもそもがR&R畑の人たちゆえ、HMとしては曲がシンプルすぎるのかもしれない。やはりワイルドな疾走感が最大の武器だったと思われます。元々のスタイルが好きってわけでもないがコレよりはマシ。恒例のカバー曲、今回はBLACK SABBATH…チョイスはいいけれど、イアン・ギラン時代の曲ってのがね、負の連鎖とでも申しましょうか、絶妙に違う気がするぞ。まあそんな感じでいつの間にか消えてしまったバンドでした。想像を掻き立てられるジャケはいい。