SATIN WHALE
SATIN WHALE(Germany/独)
#1771 / ON TOUR / 1979
★★★★★

71年結成、トリオからギターを加えたカルテットとなり74年デビューアルバムをリリースしたそこそこの古株ですが…もたもたしてる間にプログレ全盛期にはちょいと乗り遅れちゃったかもね。ヨーロピアン・ロック・コレクションで買いそびれた2nd「LOST MANKIND」だけはレコードを持っていて、サックスも炸裂するその作品の方が世間一般の評価は高く、イチオシとしてもいいのですが…まずこっちを紹介しなければ気が済まない。どうやらCD化されていないベスト盤みたいですが…例のFMでエアチェックしたプログレ特集のカセットテープですよ、オンエアされた”Die Kuendigung(果てなき追走)”を長らく探してたわけで、ようやく今作の2曲目に収録されていると判明した次第。この曲だけのためにこのアルバムというわけ。軽快なキーボーにハード目のワウ・ギターが乗るドラマチックな秀逸インストでございます。打ち込みみたいなドラムがいかにもジャーマンぽいけど、マシンじゃないよね!? ハードめのシンフォプログレってトコもジャーマンらしく基本的に好きなタイプなんだけどもだ…数曲含まれるポップな歌ものはイマイチかと。ピーガブ系の声質と相俟ってテンションが下がっちゃう。同じ歌モノでも演奏主体の長編プログレ曲は問題なし。インスト・パートはプログレ度が高くて(持ち味のオルガンやフルートも登場)ポップ曲との差が激しい。バンドの歴史にポップな時代があった証拠だね。ベスト盤だから仕方ないのだ。件のオンエア後間もない81年には解散したらしいです。