Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

PAVLOV'S DOG

PAVLOV'S DOG(US/米)

#72 / PAMPERED MENIAL / 1975

★★★★★

Pavlov's Dog (320x320) (2)

70年代に3枚のアルバムを残した(現在も細々と活動中らしい)プログレッシブロックバンドのデビュー作「禁じられた掟」です。タイトルとバンド名を繋げると「甘やかされ人にへつらうだけのパブロフの犬」ということになる。感覚としてはプログレハード…といったジャンル分けが意味を持たないほど、美しい音楽が詰まっています。オープニングの“Julia”でノックアウトされてしまいました。クラシカルなピアノとアコギがリードするバラードですが、フルートの間奏やジャジーなベース、メロトロン(鍵盤担当が2名)による効果的な味付けなど(ドラマーは元REO SPEEDWAGON)ある意味やりたい放題。個人的には、フランスのTAÏ PHONGと若干イメージがカブるかな。あるいはNOVELAの世界観とか。バイオリンが入ってくるとイタリアンプログレの雰囲気もあるね。テクニカルなだけでなく雰囲気も重視するパターンだから申し分なし。とにかく良くできてる。そして何より強烈なのが、シンガーのデイヴィッド・サーカンプです。「パブロフの犬」といえばこの超個性的な声が真っ先に思い浮かんでしまう。ゲディ・リー(RUSH)の2割増しくらいヒステリックなハイトーン・ヴォイスに加え、高音域がナチュラルヴィブラート(笑) 自然に震えちゃってるもんだから思わず聴き入ってしまう。コレは珍種でしょうね。好き嫌いが分かれるタイプですが、気になり出したらヴォーカルしか耳に入ってこなくなる、ロックオペラの如しです。何ならカルメン・マキが歌っても、それはそれで成立しそうな気がする。ジャケも含めて文句なしの名盤ですね。この路線とは少々異なる2nd(ビル・ブラッフォード参戦)もお勧めですが、続く3rdは、先の2枚と比べてしまうと、プログレ度大幅減、ポップな楽曲、酷いジャケ、聴く必要なし。



#229 / AT THE SOUND OF THE BELL / 1976

★★★★★

Pavlov's Dog at the sound of the bell (320x320)

ジャケットから推察される通りの美しく悲しい2nd、と言いたいところですが序盤から明るめのフォーク調だったりして意表を突かれてしまった。ただし歌っているのが唯一無二の声質の持ち主なので、普通ではない雰囲気は醸しています。邦題は「条件反射」ですが…パブロフが犬に聴かせたベルと、ノートル・ダム寺院の鐘楼のイメージを重ねたわけですか?ジャケに描かれているのは鐘楼守カジモド。つまり“ノートルダムのせむし男”ですよね。歌詞の意味が解らなくとも、映画を観てから聴くと想像力が膨らんで、感動がより大きくなるかもしれない。ちなみに、アメリカ映画だと「The Huchback of Notre Dome」で、チャールズ・ロートンがカジモド。フランス映画だと「Notre-Dome de Paris」で、アンソニー・クインがカジモド。若い人たちにはディズニーアニメの「ノートルダムの鐘(The Bells of Notre Dome)」の方がわかりやすいかな。肝心の中身は、デビュー作ほどのインパクトはなく、プログレ度も後退してしまったけれど、じゅうぶんに個性的なポップ作品といったところ。ドラムにビル・ブルフォードを迎えた他、多彩なゲスト陣が、オルガン、サックス、ヴァイオリン、メロトロン、マンドリン等で華を添えています。ポップ化にちょっとした不満を抱きつつも、オーラスのプログレ全開曲”Did you see him cry?”で全てチャラ。想像を掻き立てられる曲名にふさわしい名演です。できれば10分くらいの大作にしてほしかったね。こういうのがもうちょい聴きたかった。今作はLPを持っていることを加味して★5つとしましたが、それがなければ4.5かな。



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