Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

MR.BIG

MR.BIG(UK/英)

#26 / PHOTOGRAPHIC SMILE / 1977

★★★★★★★

Mr

高速ギタリストを擁するあのUSバンドじゃありません。”恋するロミオ”がヒット(全英4位、ちなみに2ndシングルは”故郷への慕情”)したからね、同世代なら知ってる人も多いはず、こちらが元祖ミスター・ビッグなんですね。”ロミオ”がラジオで流れていたのは中学生の頃、ギターを弾き始めた時期でもあり「Guts」という音楽雑誌にその歌詞が載っていたのを覚えています。旅行中にカーラジオで聴いた記憶もある。というわけでまずは当該曲が収録された2ndアルバムからご紹介。75年「甘美のハードロッカー」でメジャーデビュー、QUEENの「オペラ座の夜」ツアーのサポート、翌76年自身のUKツアーやSWEETのヨーロッパツアーのサポートを経て、LAでレコーディングされたアルバムです。ハードロックにしてハードロックに留まらず。今風に言えばパワーポップってことになろうが…HR、プログレ、ポップ、楽曲はバラエティに富んでいて飽きることがない。まずVo&Gディッケン(ジェフ・ペイン)の力強い歌唱、キャッチ-なメロにコーラスワーク、凝ったアレンジといったところが主な特徴でしょうか。あとはツインドラムか。この編成にどれほどの意味があるのか疑問はあるけれど、たしかにドラムが喧しいなと思う場面がある。一部の曲でサイモン・フィリップスが参加してるらしいが…ますます不可解なり。更に本作のレコーディングに際して、リズム・ギター&コーラスを担当する5人目のメンバーが加わっています。アジアンなメロをフィーチャーしたオープニングにしてタイトル曲。で2曲目が”ロミオ”。コーラスワークが冴えわたる”風は何色?”。前作の”アンクル・ジョン・B”の流れをくむ変化球”ルイジアナ・ストリート”。感動的に歌い上げる”故郷への慕情”。B面はハードロック/プログレッシブテイスト満載。その究極形が”吸血鬼”でしょうか。その他の楽曲”グッバイ・ワールド”も”恋の誘惑”も”キャン・ウィ・ライブ/わが命のエンジェル”も、そしてラストの”イージー”まで、全ての曲が思い出深く素晴らしい。今思えば、とにかく個性的なバンドだったね。エアチェックした曲しか知らずに終わってしまうはずが、師匠との出会いによってアルバムを聴く機会を得た。録音したカセットテープは何度も何度も繰り返し聴きましたよ。その後、当然CDも入手して今でも時折聴き続けているのでありました。想い出込みのアルバムは飽きないのである。大袈裟かもしれないが、ちょっとしたタイムマシンだね。客観的に聴いても、デビュー作ともども珠玉の名作だと思います。



#83 / SWEET SILENCE / 1976

★★★★★★★

Mr

くどいようですが、高速ギタリスト&神業ベーシスト擁するあのUSバンドではございません。QUEEN、SPARKS、SWEET、SLADEあたりに共通するグラムでプログレッシブな音が特徴のブリティッシュ・バンドです。今回はメジャーからリリースされたデビューアルバム「甘美のハードロッカー」をご紹介。2ndと甲乙つけがたい極好盤です。当時90分カセットテープに1stと2ndを録音して聴きまくってました。メンバーが4人なのにドラマーが2人という変態的な編成です(笑) フロントマンのディッケンがヴォーカル&ギターを担当しているから、実はトリオでも成立するばずを。ディッケンはコーラスワークも重視しているようだから、コーラス要員の4人目がドラムも叩けるってことで、だったら話題造りを兼ねてツインドラムにしてみようかみたいなノリ?今作オープニングは”異次元の感触/Time Base”というスペイシ-路線の曲。ディッケンの歌もギターも挨拶代わりの大爆発、ハードに決まってるね。間髪入れずに”Wonderful Creation”のイントロが入ってくる。ギターの裏リズムが心地よい。続く”愛は心の燈火(ともしび)/Golden Lights”は実に美しいバラードで、ここでも素晴らしい歌唱を披露するディッケン。”Uncle John B”はファニーな変化球、ディッケンも自由自在に楽しんでいるご様子。再度しっとりと”恋に焦がれて/I Ain’t Been a Man”からのタイトルチューンは激しいナンバー。これぞツインドラムの醍醐味か?でA面終了。エスニックメロが印象的な”麗しのザンビア/Zambia”でB面開幕。歌い出しは抑え目なのに急に熱唱する”香わしき人生/Enjoy It”ではギターを弾きまくるものの、決して上手いとは言い難い。ただしそこはあまり重要ではない。続いて、郷愁を誘われること必至、絶品のサビメロは全員参加の”愛しのバイオレット・メイ/Violet May”。ホーンセクションにワルツのリズムが新鮮な”青春の甘き日々/For the Fun to Find”でもディッケンの歌唱は緩急自在。そしてアルバムの締めくくり、ドラマチックな展開を持つ”輝ける玉座/Appeared a Shining Throne”と、荘厳なエンディング曲の”永遠(とわ)の光/Throne Second Amendment”は、原題から推察される通り繋がっています。ディッケン、ディッケン喧しいわ!と突っ込まれそうですが、結局このバンドはそういうことなんですわ。ハードな印象のデビュー作ですが、LAレコーディングの2ndもまた絶品。”恋するロミオ”と”吸血鬼”を聴かずしてミスター・ビッグを語るなかれ。ここはぜひ2枚セットで楽しんで頂きたい。



#477 / SEPPUKU / 1978

★★★★★

Mr

念には念を…ポール・ギルバートやビリー・シーンやエリック・マーティンが結成したバンドじゃなくて、コレは70年代から活躍しているイギリスのバンド。その幻の3rdアルバムです。何故こんなアルバムタイトルを?メンバーの誰かが日本大好きだったのかな?はたまたシンプルにインパクト重視ワードとか。まあそれはさておき…バンドは77年JOURNEYやKANSASのUSツアーに帯同します。このおかげで”恋するロミオ”が本国でヒット。さらに自身のUKツアーの後、MOTT THE HOOPLEのイアン・ハンターをプロデューサーに迎えて制作されたのがこのアルバムということ。そもそもMOTT THE HOOPLEのマネージャーがMR.BIGのマネージャーでもある故の選任。サウンドはちょっとソフトな感じになっちゃったかな~。アルバムに統一感を出そうとして失敗してるかも。程よく雑多な雰囲気がウリだったもんね。USツアーに帯同したことで売れ線を狙っちゃったんだろうね。1曲1曲はいいんだけど、どうにも似たような印象なのね。1stと2ndがアイデアてんこ盛りだっただけに物足りなさは否めず。このリリースは最初の2枚の秀逸さを際立たせる結果になったかも。一旦お蔵入りになったのも「なるほど」って感じだ。でもね、ディッケンが歌ってればそれでいい。それだけでいい。



バンド名検索

powered by Quick Homepage Maker 5.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional