MCDONALD AND GILES
MCDONALD AND GILES（UK/英）
#1345 / MCDONALD AND GILES / 1970
★★★★
69年プログレの決定盤「クリムゾン・キングの宮殿」が発表されます。それを生み出したイアン・マクドナルド、ドラマーのマイケル・ジャイルズが共に脱退。そこにピーター・ジャイルズを加えたトリオが放った、クリムゾンの抒情サイド集約盤がこの唯一作です。レコーディングは70年の5月～6月らしいので、ジャイルズ兄弟はこれより前にクリムゾンの2nd「ポセイドンのめざめ」のレコーディングに参加している。リリースは71年1月というwiki情報ですが、一般的には70年リリースと認知されているようです。スティーヴ・ウィンウッドとトロンボーン奏者がゲスト参加。ピート・シンフィールドも作詞で参加。ということで当然の結果ではありますが、ここで聴かれるのは「宮殿」からロバート・フリップのハードな部分と、グレッグ・レイクのスウィートな部分を取り除いた音楽です。カンタベリー系ジャズ・テイストあり、BEATLES的フォークソングもあり、テクニカルではあるけれど総じて素朴という印象です。物足りなさを感じてしまうのは、プログレの象徴メロトロンを使っていないからなのか？クリムゾンの“ケイデンスとカスケイド”の原曲“アイビスの飛行”収録。ピート・シンフィールドの詞にロバート・フリップがメロを付けたのが前者、イアン・アンダーソンの曲に新しい詞を付けたのが後者。つまり、詞はクリムゾンに、曲はイアンに帰属したってことね。ジャケはピーターと彼女、裏ジャケはイアンと彼女のツーショットです。ピンクに染まってるところがサイケだね。
