GRIM REAPER
GRIM REAPER(UK/英)
#1264 / ROCK YOU TO HELL / 1987
★★★★

NWOBHM群に属するバンドの3rdアルバムにしてラストアルバム、更にはコレが最高傑作と言われておるようです。ぶっちゃけスティーブ・グリメットの堂々とした歌いっぷりだけが印象に残るアルバムです。死神を意味するバンド名(アルバムジャケも然り)を冠するだけに、そういうコンセプトで曲を作ってるかと思いきや、割と普通のへヴィメタルが展開されているもんだから若干肩すかしを喰らってしまった人も多いでしょうね。こうなるといかにクオリティの高いヴォーカリストが頑張ってもいまいち説得力に欠けるってもんだな。スティーブもね~、確かにスペックは高いけど一本調子過ぎやしないか。こういう曲だからそうなっちゃうのか!? LIONSHEARTみたいな曲調でこそ実力が発揮されるわけだね。ちなみにジャケは1stのシリアス路線を踏襲してほしかった。
#2062 / SEE YOU IN HELL / 1983
★★★★

2022年8月15日、スティーヴ・グリメットが62歳で亡くなりました。遅ればせながらデビューアルバムを紹介します。訃報を知って久しぶりに聴いた人も多かろうと思いますが。HR/HM全盛期(イギリスに於いてはNWOBHM終盤)にあって個人的には全く注目することがなかったバンドで、後に日本のみでLIONSHEARTがプチ跳ねしたのを機に聴いてみたバンドでした。ということは、やはりグリメットが注目されるバンドという認識なんですね。さすが、デビュー作からして伸びやかなスクリームを聴かせており、そりゃ注目されるよなと。けど曲調は何の変哲もないオーソドックスなHMだからね、ヴォーカル以外に売りになる要素がなかったりするのが痛い。それでも、何も考えずにノレるベタなヤツが好きって人たちもいるんだな。そういう意味ではライブ向き(シンガロング必至)のバンドなのかもしれない。タイトルチューンのPVを見てジャケの印象と違いすぎてビックリ。死神要素は皆無です。なんだかLAメタルのパロディみたい(笑)。まずグリメットの風貌がね、肥大化したオジーって感じ。赤いシャツにレザーの組み合わせはもはやゆるキャラ。あとレフティのギタリストが弾いてるのはユニオンジャック・ペイントのYAMAHA SGなのかな。ドラマーも鉢巻をして和テイスト。日本贔屓アピール?2作目からジャケの死神がコミカルになるわけだと合点がいった映像でした。