Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

高田渡

高田渡(JPN)

#1146 / ごあいさつ / 1971

★★★★

高田渡 ごあいさつ (320x320)

日本のフォーク黎明期の人たち(アングラフォーク)はあまり馴染みがない。高田渡という名前もなぎらのライブで聞いたのが初めてだったと思う。なぎらは高田さんを愛しているんだね。事ある毎にいじり倒してたし(笑)アメリカン・フォークという共通項は高田さんの影響に他ならない。さて、ジャケも印象的なデビューアルバムです。御自身の作詞もありますが、谷川俊太郎をはじめとする現代詩人の詩に曲を付けたものが半分以上あるってのが特徴かな。ゆえに若干遠回しな表現による反戦・反体制フォークに仕上がってる。歌詞が命のフォークソングなれど、はっぴいえんど(大瀧詠一、細野晴臣、鈴木茂、松本隆)や加川良遠藤賢司中川イサトらのサポートと早川義夫のアレンジによって曲のクオリティも上々。詞は意味深なのだけれど総じてほのぼのとしてるのが肝かな。“自転車にのって”とか“しらみの旅”とか結構ファンキーな楽曲も。“鮪に鰯”が個人的にはイチオシです。たまには歌詞をじっくり聴いてみるのもいいね。酒が大好きな高田さん、2005年に56歳で亡くなりました。



#1527 / 系図 / 1972

★★★★

高田渡 系図 (320x320)

デビューアルバムと同様、渡節が堪能できる2ndアルバムです。脇を固めるのは吉祥寺フォークの仲間たち、武蔵野タンポポ団や中川イサトらお馴染みの面々。前作の独特な雰囲気にやられちゃった人はマストですね。現代詩のチョイスとそれに伴い必然的にそうなってしまう歌詞の繰り返しは渡さんの十八番。三木卓の“系図”を筆頭に、ラングストン・ヒューズの“夜風のブルース”、金子光晴の“69”、小幡周太郎の“出稼ぎのうた”、永山則夫元死刑囚の“手紙を書こう”と“ミミズのうた”、ローランサンの“鎮静剤”(加川良もカバーしました)他、渡さんならではの嗅覚が成せるわざでしょう。ローランサンの誌などはもう少し気の利いた曲を付けられなかったものかと思うけどね(笑)語り部にとって歌メロは二の次なのでしょう。珠玉のメロで歌詞が霞んじゃったら本末転倒だからね、ってことにしておきましょうか。作曲のセンスが無くても、歌唱力がなくても、個性があればこれだけの作品になるという好例だと思います。この路線を次ぐ者がこの先登場するでしょうか?



#2141 / 石 / 1973

★★★★

高田渡 石

帯タタキに、「デキシーランド・ジャズや戦前歌謡にまでアプローチ」とある通りの、過去2作とはタイプの異なる3rdアルバムです。まあこの手の音楽も大好きであると同時に必然なのでしょう。お得意の沁みるようなフォークソングも健在ですが、前述タイプの明るい雰囲気が勝っている感じ。新機軸の戦前歌謡“私の青空(MY BLUE HEAVEN)”と“丘を越えて”は耳馴染みのある曲だけにアルバム中でいいアクセントになっております。ちなみに後者はインストですが。今回は目玉であるデキシーバンドを招聘したほか、例によってお仲間たちも多数参加。中川イサトや中川五郎、柳田ヒロにいたっては曲中で紹介されてるし(笑) その他バッキングヴォーカルとして加川良、友部正人ほかもクレジットされてます。渡さんの作品はこれまで紹介した3枚しか聴いておりませんが、機会があればもちろんその後の作品も聴いてみたいと思います。最後に、“火吹竹”の詞は渡さんのお父さんの作品だそうです。



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