Stop thinking you can't do things and start thinking you can. Your future is whatever you make it, so make it a good one.

四人囃子

四人囃子(JPN)

#31 / 一触即発 / 1974

★★★★★★★

四人囃子 一触即発 (318x320)

高校のときクラスメートのO君と小中高を共に過ごしたヒロやんが別の団体(フォーク部)のSEASONAL WINDというバンドでコピーをしてたのを聴いて知りました。ハルヲフォンを知ったのも似たような理由だったかな。ちなみに師匠&トグソが所属してたのはロック愛好会。高1のとき喫煙騒動で消滅してしまいました。活動の場を失ってオンボロスタジオ(田中楽器)通いが始まるわけだね。まあ安かったから助かった。突然段ボールにも会えたし(笑) さて四人囃子ですが…森園先輩(もしくは森園先輩風)のこれぞ日本のプログレって感じの3枚が好きです。あの歌詞にあの声じゃなきゃダメなのさ。当時は何とも思わなかった森園先輩の声に今ではすっかり癒される年齢になりました。まるで雲のような声ですな。とても心地よい…空と雲!グレッグ・レイクにも同じことが言えるかな。プログレバンドの理想的なヴォーカルだよね。「日本のPINK FLOYD」なんて言い方は今となっては百害あって一利なし。「日本に四人囃子あり」でいいのだ。ハードロックの要素を含んだ傑作アルバムですね。“空と雲”と“おまつり”は森園ワールド全開。これぞ和風プログレですよ。それにしても末松康生さんの歌詞は魅力的だね。歌詞に引き込まれちゃって、まるでその場にいるような感覚に陥ってしまいます。で、とどめの一撃“一触即発”だ。ハードでドラマチックでプログレッシブ!“ピンポン玉の嘆き”で不穏な空気に包まれつつ終了。でもいいのだが…現在出回っているものには更にシングル曲の“空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ”と“ブエンディア”が追加されてます。2枚組のフォーマットとか+2とか。とりあえず何か1枚というのであれば「一触即発」か「ゴールデン・ピクニックス」をおススメします。



#95 / ゴールデン・ピクニックス / 1976

★★★★★★★

四人囃子 ゴールデンピクニックス (320x320)

森園先輩はこれを発表後脱退してしまいました。しかも知り合いだったということでプリズムのメンバーに。フュージョン畑では新米だから、とりあえずアキラ先生の下で修行って感じだったのかな。かくして四人囃子は活動を一時休止します。そんなわけで殊更貴重になってしまった2ndアルバムです。森園先輩の、あの鼻にかかった+少くぐもった歌声はもちろん健在、というか変わりようもないだろうけど。プログレ風味も満載です。もちろん歌詞も、安心の末松康生節が炸裂しております。収録曲は全部いいですね。前作「一触即発」のハードロック要素は希薄になっていますが、そこがまたいいんだな。NOVELAの2nd「星降る夜のおとぎ話」から3rd「パラダイス・ロスト」への変化に似ていると思う。更に、変化したにもかかわらず双方が甲乙つけがたい名盤という点に於いても。オープニングにインスト小曲(BEATLESの”Flying”)を配している(前作では”hamabeth”)のをはじめとして、アルバムの構成は前作を踏襲した形になっている。この点はクリムソの1stと2ndの如し。“カーニバルがやってくるぞ(パリ野郎ジャマイカへ飛ぶ)”や“なすのちゃわんやき”(インスト)や“空と海の間”なんかは妙に明るい曲調です。前作の“一触即発”に当たる大作“泳ぐなネッシー”は幻想的な歌詞と素晴らしいテーマメロに挟まれた中間部分のゴチャついたところが只々プログレッシブです。ラストの“レディ・ヴァイオレッタ”(先行シングル)も新機軸で次の作品に期待を抱かせるに十分でした。が今にして思えばプリズム風なんだよね。暗示してたかな。「次はこういうのがやりたい」というメッセージだったのかもしれない。かくして2枚目にして早くも究極形を提示したのにコレに匹敵する作品はもう望めなくなりました。埋め合わせってわけじゃなかろうが当時のライブ音源やらデモ音源がちょいちょい発売されております。そこで欲求を満たすしかないもんね。大枚はたいて「FROM THE VAULT 2」はゲットしましたよ!レア音源満載のなんと5枚組。ウチにある「’73四人囃子」には収録されていなかった”泳ぐなネッシー“がやっと聴けました。ちなみに同曲も収録された「‘73四人囃子 完全版」てのもあるけどね。



#150 / PRINTED JELLY / 1977

★★★★★

四人囃子 printed jelly2 (320x320)

森園勝敏先輩が電撃脱退、バンド存続の危機に、後釜Vo&Gとして佐藤ミツル先輩が迎えられた3rdアルバムです。四人囃子の音は、1st、2ndと4th、5thが全く別モノで、もちろん好きなのは”一触即発”、”おまつり”、”泳ぐなネッシー”に代表されるプログレッシブな森園時代なのですが、過渡期に当たるこの3rdの内容も十分に魅力的。森園先輩の声じゃないのはさすがに残念なんだけれど、意外と声質が近かったりするし、佐久間正英氏が、まだ自分のカラーを抑えて「森園囃子」風に仕上げた結果だと思われます。その後の四人囃子の変貌は、もちろん森園先輩の脱退が1番の要因でしょうが、個人的には佐久間氏の罪ということで決着している。プラスチックスとかP-MODELとか、ずっとそっち方面でやってりゃいいんだよ!と思ったファンが当時はたくさんいたことでしょう。名曲“ハレソラ”は、やっぱミツル先輩じゃないとね。さすがに森園先輩の声は想像し難い。ミスチルあたりがカバーしてくれたら面白いんじゃないかな。声が似てるから違和感なく聴けそうな気がする。続く“昼下がりの熱い日”も、“シテール”もいいね。雰囲気が似通っている気がしなくもないが、“気まぐれの目かくし”も、ラストの“ヴァイオレット・ストーム”も素晴らしい。歌詞も歌メロも森園先輩を意識してるとしか思えず、リスペクトが感じられます。森園先輩がアイデアを残して去ったわけじゃないだろうから、方向性を模索中のプチ奇蹟といったところか。唯一残念なのは佐久間作の“N☆Y☆C☆R☆R☆M”だけ。コレは違うだろって感じ。代わりに“一触即発”や“泳ぐなネッシー”級の大作が収録されていたなら、3枚連続で文句なしの名盤だったのにね。かくしてジャパンプログレの雄、大好きな四人囃子は、今作にて終了となりました。



#496 / 2002 LIVE / 2002

★★★★★

四人囃子 2002 live (320x320)

ちょいと新しいのが微妙ながら森園先輩参加のライブだからコレを薦めます。もちろん選曲も森園時代だから完璧ですよね。“おまつり”に“空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ”に“泳ぐなネッシー”に“カーニバルがやってくるぞ“に”レディ・ヴァイオレッタ”に“なすのちゃわんやき”に“一触即発”だぞ!これ以上あるまい?YouTubeで最近の映像が見れるけど…ミツル先輩時代のやつとか…つまり“ハレソラ”とか演ってる映像…でね、佐久間さんの横顔が師匠にそっくりで面白い。ギターからベースにスイッチした経緯も同じだし(笑) 佐久間さんは森園先輩のプレイを見て自分がギターをやる必要はないと感じてベースを弾く決意を固めたらしいよね。ギターじゃ敵わないと。さて、師匠は誰のプレイを見てベースに転向したのでしょう?ちなみにリーダーにしてドラマーの岡井大二さんは中学の後輩なんだって。で岡井さんは森園先輩と同級生。そこに2011年に亡くなった中村真一さんが加わる。さらに坂下先輩を加えて四人囃子なのね。後に参加する茂木由多加さん(2003年に亡くなりました)と佐久間さんはバンドメイト。そもそもデビュー前の四人囃子のメンバーとも面識があったそうで…皆さん知り合いだったのね。



#1110 / 包(bao) / 1978

★★★★

四人囃子 包 (319x320)

日本が誇るプログレバンドの4thアルバムです。ミツル先輩に交替後の第2弾ですな。「一触即発」と「ゴールデン・ピクニックス」が大好物だからね、ハードポップ路線に修正されてプログレ度が薄まった前作「PRINTED JELLY」がギリだとすれば今回はギリギリ!この更なる変化は…もちろんミツル先輩に因るところは大きいけれど、それ以上に影響を及ぼしたのは佐久間正英氏でしょうね。前作では末松&森園コンビ路線を踏襲していた佐久間氏でしたが、今回は本来の佐久間色が強まったみたい。前作の“ハレソラ”と今回の“眠たそうな朝には”の両オープニング曲の差が全てかな。同氏による“機械じかけのラム”やミツル先輩の“Mongoloid-Trek”はいいけどね。坂下さんの“Sweet Lover Song”も緩くていい(笑) この朴訥とした、はっぴいえんど風の歌声は坂下さんでしょうか?メンバー全員が均等に曲を提供しているんだけども、どうも佐久間氏に誘導された気がする。すでに感じられるテクノ風味は次の作品で一層強まるのでした。悪くはないんだが…時代に呑み込まれたね。



#1334 / NEO-N / 1979

★★★★

四人囃子 neo-n (320x320)

佐久間氏が主導権を握った5thアルバムです。遂に坂下秀実も離脱して「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」に参加した茂木由多加が呼ばれました。昔はこのアルバムが好きじゃなかったんだけどね、今聴くとテクノ臭はさほど気にならず、しっかり四人囃子してたんだなと穏やかな気持ちで(笑)楽しむことができるようになりました。イチオシは“Neo Polis”だ。この曲だけはアルバム発表当時エアチェックしてよく聴いてたから特別な想い出があるし、何よりミツル先輩の面目躍如(アルバム唯一ミツル先輩が作曲)って楽曲だと思うわけ。森園先輩を継ぐ四人囃子の声として重要な役割は果たしているものの他の曲に関しては存在感がイマイチでね、そんな中にあってこの曲だけはギタープレイも溌剌としていて良いです。「ハレソラ」(佐久間氏作曲)以来のミツル的ヒットではないでしょうか。佐久間氏が作ってくれないから自分で作ったんですな。これに続く牧歌的なインスト“Nile Green”、凝った構成の“N・P・K”、ヴォコーダーを駆使した“Natural”までの流れはいい。これをA面とした方が良かったと思う。このあと活動休止となるので、コレをラストアルバムと認識しております。その後再結成し活動は続いていたようですが…2003年に茂木さん、2011年に中村さん、2014年に佐久間氏が亡くなってしまいました。



#1509 / '73四人囃子 / 1978

★★★★

四人囃子 ’73四人囃子 (320x320)

レコード会社の資料用に録音された音源を、バンドに無許可でリリースした作品です。ゆえに、この出来だとさすがに許可しないだろうってレベルなんだけども…今となっては当時のライブは貴重だからね、ファンとしてはとても興味深くありがたい。収録曲は4曲で“おまつり”と“空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ”と“一触即発”が含まれています。後に“泳ぐなネッシー”を追加した完全版もリリース。当時のメンバーは19歳。なるほど大学生ノリの“中村君の作った曲”なんてのも入ってる。音も悪けりゃバランスも悪い、演奏そのものも極めてラフ。森園先輩も結構グダグダだったりする。でもね、そういうことじゃないんだな。正式レコーディング前のアーリーバージョンが聴けるんだからうれしいじゃん。“おまつり”は終盤のヴォーカル(歌詞&歌メロ)を除けば後の完成品に近いかな。“空飛ぶ…”と“一触即発”は構成が全く違います。長い!キーボードが引っ込んだ録音のせいで同じ曲とは思えない場面もしばしば。森園先輩の声はさすがに若い。まだあの独特のくぐもった感じはありませんね。これが最終的にアレになるんだからね~、恐れ入り屋の鬼子母神。



#2120 / アーリー・デイズ(二十歳の原点+未発表ライヴ) / 1998

★★★★

四人囃子 Early Days

帯タタキより「四人囃子の極めて貴重な初期作品集。幻のデビューアルバム『二十歳の原点』の演奏全てに、サントラには収録されなかったインスト2曲、更に初期の未発表ライヴ2曲をプラス」。73年リリースの「二十歳の原点」サントラ盤から台詞の部分をカットしたもの。原作は高野悦子、主演(高野悦子役)は角ゆり子。角ゆり子は同年「日本沈没」にも出演している女優さん。小松左京の「日本沈没」ではフィクサーの世話係という役どころでした。「二十歳の原点」は、学生運動が盛んだった60年代の原作という点、個人的には映画の方が気になる。原作でもいいけど、とりあえずチェックしてみたい。さてサントラですが…フォーク、若しくはフォークロック調でしょうか。四人囃子の持ち味が活かされているとはお世辞にも言えんわな。サントラゆえの制限が何かしらあったのでしょうか。まあ仕方ないね、初仕事だから。それでも森園先輩の声はすでに独自のくぐもりを帯びておりますな。布袋寅泰のような、口腔内および鼻腔内で反響しまくって完結しちゃう(笑)ところに妙に安心感を覚えるのでした。未発表ライブも73年音源。ただし、ブート音質が結構厳しい。四人囃子ファンであっても、ぶっちゃけ聴かなくてもいい作品かなと思いますが…若かりし頃の森園先輩の声が聴きたいというなら話は別、歌声を堪能できるという点ではおすすめできます。



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